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【ニコライ・カプースチン, 1937-2020🇺🇦ウクライナの芸術家シリーズ26】
ニコライ・カプースチン(Nikolai Kapustin, 1937-2020)は旧ソ連の
ドネツィク州ホールリウカ(現ウクライナ)出身の作曲家/ピアニスト。
14歳からはブルーメンフェル(過去記事)の弟子だったAvrelian Rubakh にピアノを習い,19歳からはモスクワ音楽院でアレクサンター・ゴリデンヴェイゼル(Alexander Goldenweiser, 1875-1961)に師事。同門には,グリゴリー・ギンツブルク,ラザール・ベルマン,サムイル・フェインベルク(過去記事), ドミトリー・カバレフスキー,タチヤナ・ニコライエワなど,名ピアニストがゾロゾロいる。卒業リサイタルではプロコフィエフのピアノ協奏曲の2番などを弾いている。
モスクワ音楽院卒業後にはジャズピアニストとしてジャズバンド等のメンバーとして活躍し,彼の作品もジャズっぽい曲が多い。しかし,カプースチン自身は「僕はジャズ音楽家じゃないよ。そうなろうとしたこともないんだ。でも,作曲のためにジャズをやってたんだよ。僕は即興には興味がないしね。即興をしないジャズ音楽家なんていないだろ。僕の即興は全部譜面にしたものなんだ。その方がずっとマシだからね」と語っている。
1984年から作曲活動に専念するようになったとのことで,多くの作品がこの時期以降のものだ。
以下は辻井伸行氏による「8つの演奏会用練習曲(1984)」より「1. 前奏曲」。後ろのオーケストラのメンバーが演奏に惹き込まれていく様子も感じられて,終わったあとの拍手のタイミングまで素晴らしい。
この曲は私もしばらく練習しているものの,なかなか上達しなくて悔しいのだが,楽譜の指示がとても細かく的確なので,それを見るだけでも楽しい。
こちらは同じ曲集の「3. トッカーティアーナ」。かてぃんさんのリズム感が光る演奏。指パッチンもバッチリ。
最後はカプースチンの自演で「即興曲」, op.66-2。淡々とキレのある音楽を紡ぎ出す様子が素晴らしいです。
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