【今日のバッハのカンタータは?】2024/5/21(火) 聖霊降臨節の火曜日
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年5月21日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
聖霊降臨節の火曜日
21 May 2024 - 今日は聖霊降臨節の火曜日(Whit Tuesday),五旬節(ペンテコステ, Pentecoste)3日目だ。今日のための2曲のカンタータを紹介しよう。どちらもライプツィヒ時代のものだ。
最初のカンタータ「待ちこがれし喜びの光」《Erwünschtes Freudenlicht》BWV 184は1724年の作品で、トマスカントール就任の翌年。この年は典礼日ごとにカンタータを書き(つまり、ほとんどの日曜日)、「ヨハネ受難曲」を作曲した。ヨハネ受難曲の後、今日の聖霊降臨節の火曜日までに13曲のカンタータを書いているので、平均すると4日に1曲のペースでカンタータを書いていることになる。このカンタータに、ケーテン時代の世俗カンタータの一部を再利用しているのも納得できる。原曲のBWV184aは残念ながら(訳註: 一部を除いて)失われてしまっているが、ケーテンでの雇い主であったレオポルト公のための祝典カンタータであった可能性が高く,タイトルの"Freudenlicht"は"Leopold"と同じリズムであることも指摘されている。
「彼は羊飼いの名を呼びたもう」《Er rufet seinen Schafen mit Namen》BWV 175は、この日のヨハネの聖句に基づいており、イエスが良き羊飼いとして登場する。聖霊降臨自体は、4つの福音書のいずれにも記されておらず、使徒言行録に記されているため、聖句朗読にとして用いられることはない。しかし、羊飼いが羊を呼ぶというのは、明らかに聖霊降臨の出来事を指している。
Music for today
Erwünschtes Freudenlicht, BWV 184
(first performance 30 May 1724, Leipzig period)Er rufet seinen Schafen mit Namen, BWV 175
(first performance 22 May 1725, Leipzig period)
Playlist
WBC40-Whit Tuesday