【今日のバッハのカンタータは?】2024/5/9(木) 昇天祭
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年5月9日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
2024年5月9日 - 今日は昇天祭(Ascension Day)で、典礼暦上とても重要な日だ。というわけで、この日のためのカンタータが4曲以上ある。いずれもライプツィヒ時代の作品だ。
「信じて洗礼を受けし者は」《Wer da gläubet und getauft wird》BWV 37は、マルコによる福音書の,イエスが弟子たちに宣教と洗礼を行うように指示する場面に基づく。一方、「ただキリストの昇天によりてのみ」《Auf Christi Himmelfahrt allein》BWV 128は、まさに昇天そのものを扱っている。この曲も(先週までのカンタータと同様に)、ライプツィヒ市長の娘クリスティアン・マリアーネ・フォン・ツィーグラーが1725年にバッハのために用意した9つの詩を用いている。
「歓呼のうちに神は昇天したもう」《Gott fähret auf mit Jauchzen》BWV43は、バッハの遠縁(互いの祖父が兄弟)にあたるヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1677-1731)が書いたカンタータ集で使われているテキストに基づいている。このテキストは、ルートヴィヒの雇い主であったエルンスト=ルートヴィヒ・フォン・ザクセン=マイニンゲン公爵によって1704年に書かれたもののようだ。
最後の「その御国にて神をほめまつれ」《Lobet Gott in seinen Reichen》BWV 11は、「昇天祭オラトリオ」とも呼ばれ、よく知られたクリスマス・オラトリオの5ヶ月後、最初のイースター・オラトリオの10年後の1735年に作曲された。通常のカンタータほど長くはないが、オラトリオのような構成になっており、エヴァンゲリストのパートがある。
Music for today
Wer da gläubet und getauft wird, BWV 37
(first performance 18 May 1724, Leipzig period)Auf Christi Himmelfahrt allein, BWV 128
(first performance 10 May 1725, Leipzig period)Gott fähret auf mit Jauchzen, BWV 43
(first performance 30 May 1726, Leipzig period)Lobet Gott in seinen Reichen, BWV 11
(first performance 19 May 1735, Leipzig period)
Playlist
WBC36-Ascension Day