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【今日のバッハのカンタータは?】2024/1/28(日) 七旬節

"WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年1月28日 の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加と関連動画の紹介をしている以外は,ほぼ直訳です。

七旬節 - 灰の水曜日の前の第3主日

冬はまだ続くが、今日はイースターへの第一歩だ!今日からイースターの日付に基づく日になる。今日は灰の水曜日(訳註)前の第3日曜日。イースターまで70日足らず(60日以上)なので七旬節(Septuagesima)とも呼ばれる。

  • 訳註): 灰の水曜日(Ash Wednesday)は復活祭(日曜日)の46日前の水曜日。教会から離れた人が戻る際の反省の公的儀式の1つに灰を使用していたことが起源らしい。

四旬節(Lento, 訳註)の前のこの時期はShrovetideと呼ばれるが,バッハと同時代の人々にとって、典礼暦の中で最も神聖な時期へのカウントダウンとなる時期だ。バッハがこの日のための重要なカンタータを作ったのも不思議ではない。

「汝のものを取りて,去りゆけ」《Nimm, was dein ist, und gehe hin》BWV 144と「私は自分の運命に満足しています」《Ich bin vergnügt mit meinem Glücke》BWV 84は、いずれも福音書マタイによる今日の朗読、ブドウ園の労働者のたとえ話に基づいており、クリスチャンは神から与えられたもので満足するよう呼びかけられている。

「われは神の御胸の思いに」《Ich hab in Gottes Herz und Sinn》BWV 92は、バッハのコラールカンタータ・サイクルの間に作曲されており、ドイツの神学者、ルター派の牧師、賛美歌家だったパウル・ゲルハルト(Paul Gerhardt, 1607-1676)の1647年の賛美歌に基づいている。ゲルハルトの賛美歌に基づくバッハの唯一のカンタータだ。

Music for today

  • Nimm, was dein ist, und gehe hin, BWV 144
    (first performance 6 February 1724, Leipzig period)

  • Ich hab in Gottes Herz und Sinn, BWV 92
    (first performance 28 January 1725, Leipzig period)

  • Ich bin vergnügt mit meinem Glücke, BWV 84
    (first performance 9 February 1727, Leipzig period)

追加情報

オランダ・バッハ協会のウェブサイトに、BWV 84とBWV144についての詳しい情報と演奏が掲載されています:
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-84/
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-144/

今日の絵画

オーストリアの画家ヨハン・クリスチャン・ブランド(Johann Christian Brand, 1722-1795)による「ぶどう園の労働者」のたとえ話。

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