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【伝説の音楽教師ナディア・ブーランジェ特集その2】
動画はナディア・ブーランジェによるレッスンの様子。本当に素晴らしい。D major にうつるところの指示(2'を過ぎたところ)とか,もう涙が出る。
以下は,この動画のフルバージョン。この動画を作っているのは,グールドとかリヒテルとか,一流の音楽家たちのドキュメンタリを沢山作っているブルーノ・モンサンジョン(Bruno Monsaingeon)。1時間近くありますが,上の動画が気に入ったら是非こちらもどうぞ。
冒頭の音楽は,バード(Byrd)の"Ave Verum Corpus"ですね。今月末,チェロのアンサンブルでこの曲を弾く予定です。美しい曲なんだが,私の腕前がイマイチで…。ぁ,いきなり話がそれてしまった。
ナディア・ブーランジェはストラヴィンスキーを高く評価していて,ストラヴィンスキーの話になると熱量が増す。(ストラヴィンスキーの子どものイーゴリに作曲を教えたりしていて,ストラヴィンスキー自身とも仲が良かった。ストラヴィンスキーと連弾をしているときに,ストラヴィンスキーが間違えたら,ナディアがピシャリと手を叩いたなんてエピソードもある)。
13:00あたりからストラヴィンスキーの「火の鳥」をピアノで少し弾いているが,オーケストラの音を再現するかのような音色だ。
この動画には,他にもいろいろな音楽家がナディア・ブーランジェについて語る思い出話がたくさんある。以下は抜粋(超訳)
イーゴリ・マルケヴィチによる回想
自作の作品を見てもらうと,あっという間に間違いを見つけちゃうし,彼女が弾いた途端曲が生まれ変わるんだよ。
レナード・バーンスタインによる回想
昨日自作を弾いて聴いてもらったんだけど,間髪入れずに「そのバスの音はダメね! 右手で弾いたのと同じ音が響いてるから,違う音にしなさい!」と怒られたんだよ。もう僕は58歳なんだけど,21歳の学生にみたいにね。。。それにしても,全く信じられない。彼女はもう90歳で,目もあまり見えないし,動くのもつらいんだよ。でも,輝く太陽みたいなんだ。
第二次世界大戦後に,沢山の有名人が通っていたパリの彼女のサロンに行ったんだよ。だって僕が尊敬する師匠のコープランドは彼女の弟子だろ。彼から,彼女のことはよく聞いてたんだ。サロンについたら,ナディアが マリー・ブランシュ(Marie-Blanche)と歌ってたんだ。すぐに彼女と仲良くなってピアノを弾いたら,歌を歌ってくれたのさ。もう30年も前だけどね。
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