幕末歴女がはじめて刀ステを観に行って大号泣した話

この間、刀剣乱舞の舞台を観に行ったので、その話を書きます。

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はじめに

前提として、私はいわゆる歴女というやつで、主な守備範囲は幕末土佐藩、長州藩。そんで好きな歴史上の人物は本間精一郎という人。

刀剣乱舞はつい数ヶ月前に始めました。それも以蔵の刀・肥前忠広が出るという理由で。つまり、とうらぶは超・超・超~初心者なのです。(ちなみに某FGOも以蔵本人が出るということでやってます)

舞台のネタバレありなので、閲覧にはお気をつけてください。

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舞台の感想ダイジェスト。

見に行く前 「キラキラした派手なイケメンがよりどりみどりなんだろうなぁ」

観劇中 「幕末ぅぅ~!(号泣)土佐藩~! あっこれとうらぶの舞台だったわ… 以蔵~~~っ!(号泣) 東洋様ぁぁぁぁぁぁ あっこれとうらぶの舞台だったわ… 龍馬あああああああ!! むっちゃーん!!(号泣)(大拍手)(大拍手)(大拍手)(大拍手)(大拍手)」

舞台終了後 「ねえもうチケットとれないの? えっ!とれない!?」

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■幕末土佐藩オタクが見た刀ステのポイント

・開幕「黒船じゃ~!」号泣。

・東洋様声めっちゃでかい。さすが東洋様。

・まさかの後藤象二郎と乾退助が登場。そして顔が濃いと言われる後藤さん。

・いろんな要素を織り込んだ龍馬像! オマージュをいくつ見つけられるかみたいな感じになってるw

・武市先生がすんごい武市先生なんですってば奥さん!! いつみても背筋ぴんっと伸ばして行儀よくて…人にも自分にも厳しくて、龍馬に対しての愛憎混じった気持ちがとっても武市先生なんですってば奥さん!! だから!こそ!終盤の以蔵に対して尻もちついて駄々っ子のように「龍馬を斬れ」っていうのが解釈違いなんだけど、それについては後述します!!  あと、南海先生、武市先生のことわかっててくれてありがとう!! ありがとう!! あと、愛妻家だっていうこととか甘党だっていうこととか絵がうまいっていうこととか言ってほしかったな!!

・以蔵ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ以蔵うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!以蔵おぉぉぉぉううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!なにあの可愛い生物!!可愛すぎてもう登場してすぐに分かったよ!猫背とか!頭ボサボサとか!ねえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーもうムリなんですけどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!龍馬にジャンピング抱っことかぼでーがーと発言とかもうずるいよおぉぉ!後半、変化した以蔵がもう何を言っても何をしても泣いているようにしか聞こえなくてさぁぁぁ!!一途すぎるし龍馬と武市先生との板挟みでつらそうなのとかもう大好物ですごちそうさまですありがとうございます!!!!!以蔵@時間遡行軍のビジュアルがめちゃくちゃ性癖にササリンティウス3世なんですけど本当にありがとうございます!!あとササリンティウス3世ってめっちゃおもろい言葉ですね。なんか伝え聞くところによるとある日の公演で刀が折れだけど刃の部分を握って戦ったですって!?なにそれかっこいいんですけどーー!私はそれを聞いた日一睡もできなくて次の日大変だったわ!!

そんな以蔵は私の最推しの本間精一郎を暗殺しております。

■史実ネタから ※記事の最後に、幕末の土佐藩について少し説明してます

・武市先生三文字の切腹シーン。せっせと腹を三回かっさばいてた。これだけで1億点。

・以蔵さんの「ぼでーがーど」。勝海舟を護衛したことのある以蔵さんなら適任。

・龍馬「この国をじゃぶじゃぶ洗濯する」

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ここから、舞台の考察など。

■陸奥守吉行はなぜ、折られずに捕らえられたのか

この捨てられた時代の土佐藩がいつかの龍馬の願いがもとで生まれたものであったならば。そして、龍馬が一度陸奥守吉行を折っているのであるならば。もう二度と陸奥守吉行を折ろうとはしないはず。だから、彼は助かったのではないかと思うんです。

■土佐藩の人たちの人物像について

人によっては解釈違いの、終盤の武市先生の駄々っ子ぶりや、以蔵の化け物ぶり、そして少しぼんやりしたイメージの東洋様。これらは全部「龍馬のイメージ」から生まれたヒトたちだということで説明がつかないでしょうか。

そもそも━━土佐藩のボスは吉田東洋ではなくて山内容堂でしょう。でもなぜ東洋様だったのか。それは、この龍馬が歴史を歪めたときはまだ山内容堂は生きていたからだったのでは?

■龍馬について

この龍馬はいつの時代の龍馬でしょうか。

劇中で「薩長同盟」が成ったというセリフから、慶応2年1月21日以降でしょう。でも、それからすぐに起きる寺田屋事件についての言及が…あったような…なかったような…。手を怪我してるとかいうセリフがあったっけ…なかったっけ…(1回しか見ていないので記憶が怪しい)あと、次の年に起こる大政奉還についても何も言っていなかったので、この龍馬は薩長同盟を成してすぐの時間軸だと仮定します。

なんでいつの時代の龍馬なのかを考えるのは、そこが龍馬のスタート地点だからです。この龍馬はすでに何度か(1度?)刀剣男士を撃破してるということは、それでも歴史を思うように修正できず、またやり直してる?ということになりませんか。まるでまどマギのほむらちゃんのように。

そもそもこの龍馬の目的は、武市先生と以蔵が死なずにすむということ。するとこの龍馬は、何度も武市先生と以蔵を喪っているのでは━━と考えるととてもおいし…いや、悲しいです。

そもそも、前提として龍馬と武市先生は相容れないのです。それは思想の違いからくるものなのですが━━それについては後述します━━それゆえに、龍馬の願いは永遠に叶わない気がするのですよ…。

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■幕末の土佐藩について

舞台に誘ってくれた友人に、簡単にレクをしてとても感謝されたので、幕末の土佐藩についてほんの少しだけ説明したいと思います。幕末について語ると本当に長くなってしまうので… 本当に…。詳しく知りたい・勉強したい方は、本屋さんに売っている幕末の本などを参照してください。

■土佐藩の身分制度について

江戸時代の士農工商のうちの「士」にもさらに身分の差があります。どこの藩にもそれはありますが、土佐藩はとくにそれが激しいことで有名。なぜそうなったかは、土佐藩の成り立ちにかかわるので今回は割愛。とにかく、土佐の武士は上士(じょうし)と郷士(ごうし)に分かれています。

上士は吉田東洋、後藤象二郎、乾(板垣)退助

郷士は武市半平太、坂本龍馬、岡田以蔵

ただ、武市半平太は郷士のなかでも白札郷士という、ちょっと特別な身分。

上士と郷士は、服装や住む場所も差がつけられています。劇中でも、上士はいい着物を着ていて、郷士はそうでもないと気づいた人は多いはずです。そしてなにより郷士は上士に絶対文句が言えません。何をされても。斬られても。だからこそ郷士の中には上士に対する不平不満が溜まっていって、そんな郷士たちを武市半平太は土佐勤王党としてまとめたのです。

■幕末の思想について

幕末の作品では必ずでてくる、尊皇攘夷。そして開国に佐幕に倒幕。などなど…幕末ではこういった思想がごちゃまぜになるので、ほんとーーーーーーーーにややこしい。

簡単に説明すると、尊王とは天皇を敬い守る思想のことです。だから、幕末ではだれもかれもが全員尊王思想なのです。尊皇攘夷。尊王開国。尊王倒幕。尊王佐幕。といったふうに、実は全部の思想に尊王がついているんです。

攘夷とは外国をやっつけるぜ! という思想。

開国とは幕府の鎖国政策を廃止して諸外国と関係を作ろうぜ!という思想。

佐幕とは幕府を守って存続させていこうぜ!という思想。

倒幕とは幕府を倒そうぜ!という思想。

だから、こういう対比になります。

攘夷⇔開国 佐幕⇔倒幕

さあ、ここからがややこしさマックスですよ!

攘夷で佐幕。攘夷で倒幕。開国で佐幕。開国で倒幕。という思想の人がいて、その人達がそれぞれ思想が変わったり何だりミックスしたりしていくんですよこの時代ーーーーキーーーーー!!ややこしや!!

さて、どうして武市先生が龍馬を許せないのか、これに当てはめていくとわかります。

武市先生はずっと攘夷。そしてもちろん佐幕。でも、龍馬は、はじめ攘夷で佐幕だったのですが、勝海舟に弟子入りして開国で佐幕に変わっていったのです。そしてさらに開国で倒幕へと…。そんなの、ド真面目優等生で頑固な武市先生が受け入れられるはずがありません。しかも龍馬はこっちの思想になるように説得してくるんですよ。そんなの━━斬るしかないじゃないですか。ねぇ?

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おわりに

ここまでお付き合いくださってありがとうございます。

本当に久しぶりに幕末成分を摂取したために、いろいろ溢れ出てしまって収拾がつかなくなってきたので、一度文字にしてまとめてみました。この舞台はなにかの形で何回か見直したいと思います。そしたらまた新しい気付きが生まれるやもしれません。

また、この感想や考察はあくまでも私が感じた・抱いたものなので、異論は全然認めますし、他の方の考えや感想もお伺いできたら嬉しいです。

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