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ビデオゲーム史:『ギャラクシアン』

 ビデオゲーム史シリーズとして,作品ごとにまとめたメモを書き残しています。今回の作品は『ギャラクシアン』(Galaxian) です。


概要

 ナムコが開発・発売元の固定画面シューティングゲームです。1979年に稼働を開始しました。プレイヤーはギャラクシップと呼ばれる左右にのみ移動可能な自機を操作して,敵のエイリアンをビーム砲で攻撃します。エイリアンは画面上部で集団になっていて,単独または複数で画面下部の自機に向かってミサイルを撃ちながら接近してきます。自機がミサイルやエイリアンに当たると,爆発して失敗となります。エイリアンを全滅させると面のクリアとなり,画面右下に表示されている旗が増えます。残機がなくなるとゲームオーバーになります。

 エイリアンの集団は下側から順に,グリーン,バイオレット,レッド,ボスの4種類から構成されていて,倒すとそれぞれ30点,40点,50点,60点を獲得します。また,移動中のエイリアンを倒すとスコアが増加します。プレイヤーの目的は,できる限り高いスコアを獲得することです。

 ナムコが開発した最初のシューティングゲームでもあります。アメリカでは,ミッドウェイ社が許諾を受けて製造しました。CPUにはZ80(8ビット)を使用しています。また,動かす図形と固定された背景を別に作成して,合成することによって表示を高速化する手法であるスプライトを採用し,エイリアンの多様で滑らかな動きを可能にしています。グラフィックと効果音が高く評価されている作品です。


作品メモ

 以下は,YouTubeにアップロードされている動画へのリンクです。

https://www.youtube.com/watch?v=CFk1va45aV8

 スプライトの採用によってキャラクターの多様な動きを実現したことは,この後のゲームに大きな影響を与えたといわれています。また,当時のナムコは製造・販売のライセンスに注意を払ったものの,無断コピー品は横行したといわれています。


 以上,ビデオゲーム史シリーズの14作品目でした。スプライトはゲームのプログラムでは当たり前のものになっていますが,この頃に使われるようになったいうことは注目すべきでしょう。ひとつのゲームとして完成度が高く,インベーダーブーム後のエポックメイキングな作品のひとつだといえます。

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