Fling Posse初単独ライブ感想殴り書き
初日、ポッセ3人が素晴らしいパフォーマンスをしながらも客演のように「ありがとうございます」と言いすぎることに、本人たちの感動よりもむしろ恐縮を感じて、それが彼らのリアルなのだな、それもそうかと受け止めていて。
ゲストのDiosが、大半楽しみ方を知らない観客という茫洋とした黄色の海をパフォーマンスで波立たせて乗りこなしてみせる景色のコントラストが強く。
本来裏方である(という考え方も古いとはわかりつつ、自分で公演看板を掲げるではない)声優さんが約5000人の寄せる期待に、作品名を背負って立つ…相対させられる「ライブ」を改めてどう受け止めたらいいのだろうと思った。
2日目、冒頭の白井さんのトラブルから予定外のパフォーマンスが積み重なっていくshow must go onの景色があって。
ゲストのKREVAさんが自身のファンに向けて言った「ホームともアウェイとも言えない雰囲気」は、3人が立っている初単独という場所そのもののことでもあった。
「やっとあえたな」も「君が意を決してそこにいてくれることが俺の存在を証明してる」も、KREVAさんに代弁させることじゃなかった。
観客は確かに待ってた。でも3人が迎え入れてくれなければホームにはならない。勇気も反骨も呼び起こさない観客なんかアウェイ以下だ。
膝をついたけれど、3人で支え合って立ち上がるまでは出来ていた。でも立ち尽くしていた。それじゃ物語の通りじゃないか。
KREVAさんという火打金を得てSUMMIT OF DIVISIONSで火が熾って、Stellaが3人の篝になった。
ショーケースを出た、と思った。不器用に境界をはみ出してライブが息付き始めた。
「これがシブヤのライブだ!」
白井さんが叫んだ。
そうだ、シブヤのライブだ。
糸を千切れマリオネット。
次の舞台がすぐそこに迫っている。