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クルーズ事業と町おこしは共通している

世間ではクルーズとは海上を移動するホテルという認識しかないと思われがちです。
しかし実際に携わってみると、それがとんでもない間違いだと痛感されます。
最低限でも50業種以上の仕事が入っているのです。
1.航空業、航空代理店、観光旅行業、旅行代理店、遊覧船事業
船主業、船舶代理店、船舶管理業、船員人材斡旋業。

2.芸能界、劇場(含む照明、音響技術)、映画館、ピアノ演奏
楽団、劇団。

3.メディア事業、(船内テレビ放送、衛星放送、ビデオ)船内新聞、図書館貸本。

4,食品・酒類小売業、パン洋菓子製造業、レストラン、遊興飲食業、バー、ナイトクラブ、カジノ、花屋。

5.病院、し尿・ゴミ処理事業、発電所、電力事業、上下水道、電話局、警備保障、エレベーター保守点検、電気屋、裁判所、消防隊、警察、銀行、教会
6.免税店、土産物販、美容院、ジム、洗濯屋、写真屋、ゴルフ練習場。

クルーズ事業はこれらの事業にホテルと海運(国際海上旅客輸送)が加わったモノです。

陸のホテルと決定的に異なる点は、電力や上下水道、消防、ごみ処理など都市のインフラをすべて自前で賄わなければならないのです。

クルーズ事業は、これらの事業が有機的に融合した複合体であり、それが商品なのです。

個々の事業の経験や知識があったとしても、それを有効的に組み合わせて高級商品を生産し、総合的に運営できなければクルーズを事業として営むことはできないのです。

さらに多国籍の乗組員の手で、世界各国から訪れる乗船客に合わせた文化や習慣、嗜好に合った高品質のクルーズ商品を営利事業として販売してしっかり利益を挙げなければならないのです。

そこがクルーズビジネスの難しさでもありおもしろさでもあるのです。

これを応用して町おこしなどの地域活性化にも十分当てはまります。

電力や上下水道、消防、ごみ処理など都市のインフラは地域差はあるにせよそれなりに整っているので、あとはその町や島を魅力的に伝えるかが重要かと思われます。

風光明媚な景色や素材の良い食材は日本中にたくさんあります。

貴方が誘致したい町じゃないと体験できない訳ではないのです。

結局、町や島の風土を魅力的に仕上げるには人以外いないのです。
造語ですが町おこしは「人」おこしでもあると考えます。

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