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ブランドタグで服の良し悪しはわからない
もう随分前からテレビを見なくなり、もっぱらYOUTUBEを見ることが殆どなんだけど、先日オススメ動画でこの動画が上がってきた。
服好きな男性が休日に服屋巡りをして、欲しい服に出会って購入する、みたいなドラマ?自分も昔よく1日かけて古着屋巡りやったなーとか懐かしい気分になりながら楽しく見れました。普通にテレビで流れててもおかしくない感じのクオリティというか、もはやテレビとYOUTUBEの優劣みたいなのってないんだなーって思うくらい作り込まれた動画でした。
ん??老舗ブランドのシャツ 全然ハマってない
こっから具体的な動画を見ての感想。自分が気になったのは31分から始まる老舗ブランドシャツ2着の着用シーン。第2ボタン〜肩先にかけて強めの引かれ皺めっちゃ出てる。(服が肩先に引っ張られて引かれ皺が出てる)衿も首から抜けてる。(首と衿との距離が離れすぎてる。隙間空きすぎ。)全然この人にハマってないやん。(自分の美的感覚では)
多分、背中・肩周りのゆとりが足りてない
動画見て自分が考察するに、肩周り背中周りのゆとりが不足してるのが原因だと思います。これらはよく起こりがちな現象です。完全に想像ですが、長年愛されている定番のクラシックフィットのシャツをそのままのバランス感で現代人好みの細身にサイズダウンしたんじゃないかな?そんな短絡的なことする訳ないやんって思うじゃないですか。全然するんですよ、それが。現代のほとんどのアパレルの現場は効率至上主義なので。自分は昔働いてた会社の社長に「考えるな」って怒られたことがあります。ルールをガチガチに決めて機械的にやるのが一番速いっていう理論です。トワル組み禁止(簡易的な試作品を作り服のシルエットを検証すること)でした(笑)。そういう世界では、速い人 =偉い人です。そこにはクオリティなどという概念は一切ありません。速いかもしれないけど、それと引き換えに製品のクオリティは死にます。もちろん、そんな狂った考えの会社には長くはいれませんでしたけど。
今回場合はわかりませんが、老舗海外ブランドでも本国企画と日本企画って分かれてる場合があります。その場合、日本企画は日本でパターン作ってることが多く、看板は同じだけどもはや全然別物ってブランドもあります。どっちがいいとか悪いとかではなく(個人的にはありますが)、パターン(着用時にどんな雰囲気に見せたいか)が結構違ってたりするので、どっちが自分の求める雰囲気なのか見極めが必要です。
別に批判してる訳じゃない
別にディスってる訳じゃなくて事実を述べてるだけなんすよね。別にここのバランスがどうとか、ダサいとか、悪いとか、主観的なことじゃなく、客観的に事実(現象)を指摘してるだけです。多分20代の華奢な子が来たらここまでの現象は出ないと思います。だからこれでいいよねってなるかもしれません。そうかもしれません。ただそんなガリガリの人をターゲットにしてるブランドだろうか?何はともあれ、幅広く様々な体型の人にハマる服が優秀な既製服だと思ってます。
よく服には正解はないというけれど
服には正解はない、カッコよければ、可愛けりゃOKとよくいうが、自分は一定レベルでの正解はあると思っています。ここは服として押さえておくべきみたいなポイントです。基礎的なポイントです。着心地とか着た時の見栄えとかと関係しています。しっかりとした基礎の上に応用が成り立つというか、そんな感じです。ただ、そういう根本を疑って生まれる新しいシルエット・バランス・考えもあると思うので難しいところなんですが。だけど大抵の場合、この服ってなんか雰囲気いいよねって服はほぼ100%それらを押さえています。(自分の感覚・経験的にですが。)
今回動画を見ていて自分が気になったのも、自分が考える”服として押さえておくべきポイント”がおさえられてなかった為です。
”いやいや、この感じがいいんだよ”って言うのなら
色々言ってきましたが、それでも
「この見た目、この肩先にかけての引かれシワ。最高に雰囲気あって、美しい。俺が求めてたモノだ!」
って感じるなら、それはもう仕方ないです。その人の美的感覚だし、究極的にはその人がよければそれが全てなので。一定レベルの正解っていうのも100人いたら99人はいいよねって感じるような事を押さえた法則みたいに言えなくもないと思うので。
まーとにかく、ブランドタグだけでその服の良し悪しはわからないし、ブランドタグ見て思考停止しないで欲しい。無名だけど着るとめっちゃいい服も稀にあったりします。実際着てみて鏡に写った姿を見て、自分の価値観で冷静に判断しようよってことです。終わり。