夏の終わり。
本文はInstagramに記載しようと思い書き始めたのだが。
あまりに文章力が増えてしまったためBLOGにしてしまった。
なのでみんな知っているかもしれない
現状のアート事情を説明するのに参考人扱いで巻き込まれた
今回のアーティストへの不遇を冒頭で詫びたい。
もし万が一、億が一、この文書をアーティストが読んだら
君は本当にお節介だね。と言われかねないからだ。まあ、こちらとしたら言われたら儲けもんではある。
、、、なんて、そう。
この上記した儲けもんという考え方が昨今非常に洒落てない方向性に進んでいるので。
ここで敢えて言及したいものなのだ。
アモアコ・ボアフォ(@amoakoboafo )はガーナの首都アクラ出身。
現在はオーストリアで活動している。
2019年にはDiorとコラボレーションを果たし、
同ブランドより活動のサポートもうけておりファッション業界からも注目を集めている。
作品の内容は現在向けられてる黒人に対するミスリードを修正する意図が伺える。
ボアフォは自身の周りにいる身近な知人を生き生きとした姿で描き、その美しさを我々に客観視させることで黒人の美的感覚を共有しようとしている。
彼の作品について語る前に昨今のアフリカ人アーティスト並びに黒人アーティストの
混沌について知っておかなければならない。
彼の作品は自国のガーナやアフリカのコンペティションや芸術祭などで
知名度を高め
アーティストとしての地位を確立していくという
今までのセオリーを歩まなかったことでも有名だ。
彼はヨーロッパや欧米の世界有数のギャラリーやアートフェアで紹介され
それからオークション、転売にかけられた彼の作品はある意味で
グローバルな名声を高めていった。
ファッションの業界でも問題視されている転売は
他人の所有欲、承認欲求を煽り蜃気楼のようにアートの価値を翻弄している。
そして皮肉にもその幻想はある意味でそのアーティストの価値を高める効果もある。
2次流通に回るということは実はポジティブな側面もある。
昨今の2次流通は1次流通とは全く異なるマーケットならびに顧客層を構築しており、作者の知名度を上げることができる。
また転売には時間を遡及し、本来なら手に入れることが出来なかった人へも夢の時間を享受することができる。
この作品は一度販売されたもののボアフォ本人が買い戻そうとしたことで有名だ。
しかし、彼の計画はたくさんの人の裏切りにより成し遂げることが出来なかった。
転売は一部の人のビジネス目的によって作者を裏切り、心を消耗させていく。
アートの価値とは一体なんだろうか?
ファッションの価値とは?
、、、よく分からない。
よく分からないが。
僕にとってはお金や投機目的だけじゃないということ。
必要不可欠じゃなくても、僕にとってはとても重要で必要なものだ。
そして僕が信じたいのはきっとあなたにとってもそうであって欲しいということ。
ボアフォの作品は主に肖像画である。
加工やレタッチで写真では消されてしまう肌の質感をより際立たせ、ポートレイトを再定義しているような気がする。
肌のテクスチャーは指でなぞられて描かれ
人間の蠢きを感じるとともに作品に力強さをもたらしている。
また最初はやや不気味に思えたが
背景の静けさや、平面的に描かれた洋服のおかげで
否応なしに被写体に目線が吸い寄せられてしまう。
凹凸のない衣類を描く時。
特にテキスタイルが複雑な場合、巨大なシルクスクリーンが用いられることもある。
ボアフォのInstagramより。
なんか良いな。だけでも良い。
そこからたくさんのことが見えてくるはずだ。
これはおそらくアートだけのことだけでもなく、ファッションにも言えること。
見逃さないで欲しい。
一瞬では気付けないこの価値を。
あなたにとっての不朽の名作の誕生を。
それでは。また。
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