特別回 立憲民主党未来世代委員会 福島視察報告
2023/11/25~11/26 未来世代委員会 福島視察
自己紹介
はじめまして、未来世代委員会の委員になりました、渡辺優と申します。2017年、中学2年生の時にマーシャル諸島共和国に行き、海洋ごみの問題を目の当たりにしたことをきっかけに、ガールスカウトやシブヤ若者気候変動会議などで、環境問題に対する行動変容を促す活動を行ってきました。今は大学で国際協力について勉強しながら、シブヤ若者気候変動会議や大学のサークルで、同じ志を持つ若者たちと一緒に、政策提言を中心に活動しています。
福島視察のきっかけ
未来世代委員会のメンバーで、視察場所を話し合った際、東日本大震災の影響による福島第一原子力発電所の事故とその後の再生可能エネルギーの復興といった過去・現在・未来を見ることができるとの理由から福島が視察先に決まりました。
視察1日目
1日目は、二本松営農ソーラー株式会社と産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所を訪れました。
@二本松営農ソーラー株式会社
再生可能エネルギーと農産物の生産を同じ土地で並行して行う(以下ソーラーシェアリング)ことで、農業生産とエネルギー生産が相乗効果となる脱炭素社会の新しい農業と土地利用の実現を目的に2019年に設立された会社です。
同社の代表取締役を務める近藤恵さんに案内していただきました。
6haの土地に等間隔で太陽光パネルが設置され、間にエゴマやシャインマスカットが栽培されていました。また、太陽光パネルは両面のため、反射光や散乱光を拾うため発電効率が良く、一般家庭約600世帯分の発電量を補うことができるそうです。また、近藤さんは、垂直に建てる新しいモデルの太陽光発電所も経営しています。私たちが、教科書などでよく目にするものとは違うため、委員一同驚きました。気になった方は是非調べてみてください!
視察2日目
2日目は、中間貯蔵施設と浪江町立請戸小学校、原子力災害伝承館、東京電力廃炉資料館を訪れました。
@中間貯蔵施設
大熊町・双葉町に整備され、私たちは双葉町の帰宅困難区域にある中間貯蔵施設を訪問しました。
中間貯蔵施設とは、福島県内の除染に伴い発生した除去土壌や廃棄物を、土壌と可燃物に分解し最終処分するまでの間、貯蔵しておく施設です。たくさんあった黒いフレコンバックは、一時的にこの中間貯蔵施設に貯蔵されていますが、2045年には”最終処分”として全国各地に引き取ってもらう計画だという話がありました。しかし、今のところ最終処分地は決まっておらず、大量の土壌をどうするのか、難しい問題だと感じました。
@請戸小学校
浪江町にある請戸小学校は、震災当時10mの津波に襲われましたが、学校近くの大平山に全員避難し、幸いにも犠牲者が出なかった学校です。請戸小学校は、震災遺構として保存されていて、当時の状況を見ることができました。
私は、東日本大震災以降、一度も福島を訪れたことがなく、津波の被害の大きさを初めて目の当たりに衝撃を受けました。
さいごに
今回の視察で、再生可能エネルギーの可能性と原子力が生んだ甚大な被害を目にしました。福島の復興の状況については、人それぞれ考え方が違うとは思いますが、原子力発電所の事故で受けた被害は今もなお大きな爪痕を残しています。
福島は2040年までに、100%再生可能エネルギーを目指していますが、近藤さんの話では、このままでは難しい、、と仰っていました。
今後も原発に頼っていくのか、再生可能エネルギーをさらに普及させて持続可能な未来へと繋げるのか、私たち一人一人が自分事として考えていかなくてはいけない分岐点に立っていると思います。
立憲民主党未来世代委員会では、オブザーバーの環境系若者団体を募集しています。
未来世代委員会では隔週程度で会議を行なっていますが、会議に参加したい団体は下記フォームから記入をお願いします。