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デザフェス60参加について:反省会

まずはデザフェス60の運営・出展者の皆さま
そして来場された全ての皆さま、全方位に労いと感謝を。


当日の私はというと

  • 準備が終わらず半べそかきながらほぼ徹夜

  • 行きの電車で何度か気絶して会場入り

  • 気力と根性でブースに仁王立ち

  • 帰り道で噛み締めた疲労と多幸感

なかなか散々な様子ではあったが
制作からラッピング、ディスプレイ作りや接客まで
本当に貴重な経験を積むことができたと思う。

思い切って参加して良かったし
色々と改善したいことも見つかった。

今日はそんなデザフェス初参加を踏まえて、
自分と今後デザフェスに参加してみようと
考えている誰かのために

・グッズと値段設定
・ディスプレイ
・接客

の3点について考察と反省を書き出しておく。

グッズと値段設定


今回、私が製作&販売したのは
CD再生機をモチーフにしたキャラクターもの(PLAYERS)と、
ロゴ&イラストもの(CDman)の全7アイテム

PLAYERS

  • アクリルスタンド(全3種)/900円

  • 缶バッジ3種セット/600円

  • ステッカー(全6種)/200円

PLAYERS

CDman

  • アクリルキーホルダー/800円

  • 缶バッジ(蓄光)/500円

  • ステッカーシート/500円

  • 刺繍ロゴキャップ(全3種)/3800円

CDman

結果、一番よく売れたのは
PLAYERSのステッカー/200円
逆に全く売れなかったのは
CDmanロゴのアクリルキーホルダー/800円だった。

やはり安価で手に取りやすいステッカーは
立ち止まる→購入までの速度が速く、
その他は立ち止まって手に取ったとしても
なかなか購入には至らないことが多かった。

今回、ステッカーだけ極端に価格を低くしたのは
デザフェス来場者のその辺の線引きを
肌で感じてみたかった意図もあったので、
これはこれで「なるほど」と思った。

しかし、そんな中にも嬉しい誤算はあり
ラインナップの中でもとりわけ高額な
刺繍ロゴキャップがよく売れた。
単純に自分が欲しくて作ったグッズが
刺さる人に刺さった形で反響があったのは
とても気持ちが良かった。

考察:
自ブースのみ、しかも一度参加しただけの
スモールサンプルながら…
安価なものはお土産的手軽さ、
高価なものは+aの実用性
がそれぞれ購入に繋がるような気がした。

逆に言うと、飾る「だけ」になる
アクリルスタンドやキーホルダー、
缶バッジ類が売れると言うことは
それだけグッズのデザインやコンセプトが
良かったという解釈もできる。

反省:
何だこれは?と言う風に立ち止まってくれた方々に、
何度か口頭でCDmanのコンセプトをプレゼンしたが
そんな短時間で伝わるわけもなく….
改めて、グッズ・キャラクターの周知や
それに繋げる日々の活動の大切さ
を感じた。

人々は自分が知らないものは買わないし、
惹かれないものには立ち止まらない。

ディスプレイ用 A3 POP

ディスプレイ


今回応募したブースサイズとレンタル品は以下の通り。

  • Sサイズ

  • 机(150x60)

  • 丸いす

早くにレンタル品の申し込みを完了して油断していたため、
販売ディスプレイについては絶望的に準備が足りなかった。

何となくネット上でデザフェス過去回や
その他イベントのディスプレイを眺めてお茶を濁し、
気がつくと何もイメージがないまま開催日前夜に。

とりあえず閉店間際のダイソーに駆け込み、
手当たり次第にそれっぽいものを購入した。

  • 有孔ボード

  • フックや棚

  • A3ポスターフレーム×2

  • プラスチック製クリアケース×6

  • 大理石風テーブルクロス

  • サインを挟むボード

  • サインを挟む置物

  • 養生テープ

あとはお品書きとキャラクタープロフィールを掲載した
A3プリントを近所のセブンイレブンで出力したのみ。

もはや自宅でシミュレーションを行う時間もなく
イメトレだけして本番へ。

当日は寝不足と1時間半の電車移動で
フラフラになりながら会場入り。
お隣さんたちに挨拶をしたらすぐに作業を開始した。

「ブースは高さを出すように」

前日何となく集めた什器たちを眺めながら、
誰かのブログに書いてあったその一言だけを頼りに
試行錯誤すること30分。

それっぽいレイアウトを完成。

高さを気にしたディスプレイ

「高さ」だけを意識して、よくぞここまで(涙)
と感激したのも束の間、来場者が行き交うようになると、
このレイアウトの弱点が徐々に炙り出されることになった。

  • 値段が分かりづらい

  • キャラクタープロフィールなど長文は読まない

  • TAKE FREEが目立たず誰もステッカーを取らない

お品書きポスターに価格を記載していたが
陳列されたグッズそれぞれに値札をつけなかったせいで、
かなりの来場者を困惑させ遠ざけてしまった。

また相当興味を持った人でない限り、
ボードの文章は読んでもらえないことも分かった。

そして500枚も刷った渾身の無料ステッカーさえも、
TAKE FREEの文字が弱すぎて誰にも取られなかった。
タダなら貰うだろうという思い込みで用意したが、
声がけと共に手配りしてようやく200枚ほど
ばら撒くことができた。

考察:
出展者としての体裁ばかり意識しすぎたせいで、
来場者目線が大きく欠けていたことが、
これらの失敗の原因だと思う。

反省:
知って欲しい/見て欲しい/買って欲しいの前に
知りやすい/見やすい/買いやすいを考慮した
ディスプレイ作りを心がけたい。

それらが揃ってようやく、
人々の好奇心をくすぐるのかもしれない。

会場の様子

接客


実は今回の初参加において
何よりも懸念していたのが接客だった。

これまでの人生において接客をしたのは
大学時代に一ヶ月で辞めた蕎麦屋さんでのバイトのみ。

ポップなキャラクターを並べるには
あまりにもポップが足りない性格。
さらにそいつは40オーバーのおじさんという…
開場してしばらくは割とガチめに
怯えモードに入っていた。

しかし、途中からは疲労も手伝って
いい意味で砕けた接客ができるようになったと思う。

何よりTAKE FREEステッカーという
無料配布ツールの効力が絶大で、
これを手配りするようになってから
一気にコミュニケーションの機会が増えた。

素敵な相棒 TAKE FREEステッカー

こちら無料で配布してます!
ステッカーをどうぞ!

このフレーズと共にステッカーを差し出すと
行き交う人々は足を止めて、一様にグッズを眺めてくれた。

何かしらの無料配布物、
これはガチで心強いのでオススメです。

とはいえ、やはりトータルで思い返すと
40過ぎのおじさんが一人でブース販売は
色々と厳しいものがあったような気がした。

終日ブースにいて、様々な来場者に接客したが、
グッズに見入っている人たちへの
アプローチの最適解が最後まで分からなかった。

話しかけた途端、歩き出す人もいれば
興味を持って話を聞いてくれる人もおり、
そこに対して特に男女や年齢の傾向はみられなかった。

考察:
グッズを購入してくださった方々に
共通するものがあるとすれば、
それはコミュニケーションの少なさかもしれない。

ほとんどが自己確立された判断基準を持っており、
黙ってグッズを差出してきて静かに購入して去っていった。

「わかる人にはわかる」という局所的需要
はあったと考察できる。

反省:
今回がデザフェス初参加であり
グッズの認知度もほぼゼロという現状からすると、
もう少し積極的に声をかけても良かったかもしれない。

ただでさえ

CD好きがつくるCD好きのためのデザイン

というコンセプトから

CDカルチャーのリバイバルを応援する

という裏テーマまでがやや遠すぎる。

世界的にCDカルチャーの再評価は
始まっているにも関わらず
まだまだ国内での需要は少ない。

そんな現状を理解していながら、説明もせず
ただステッカーをばら撒くだけでは話にならない。

これを猛省して、次回に活かしたい。


まとめ


今回の初参加に伴い、当初の目標の一つに掲げていた
「やり切った感を収穫する」こと。

これはもう間違いなく大収穫だったと思う。

生活に起伏を!なんて贅沢な悩みから
オリジナルグッズの制作と販売に飛び込み
四苦八苦しながらも当日を迎えることができた。

これだけたくさんの失敗と反省を抱えながらも、
一ミリも後悔の念が湧いてこないことが
得られた充実の大きさを物語る。

開催から一週間が経ち、ようやく心も落ち着いてきた。

次回7月開催のデザフェス61までに、
一体何を企画し、どれくらい実現できるのか。

足下に鎮座する大量の在庫に怯えながら、
それでももう次へのワクワクは始まっている。

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