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免許がとれそう

9月中旬から、私は自動車教習所に通っていた。
もちろん運転免許を取るためである。
今日は卒業検定だった。

朝9時に教習所集合。30分ほど説明を受けたのち、さっそく試験へ。
私の運転順は二番目だったので、一番目の受験生が運転する車の後部座席に乗車するところから始まった。
しかし、一番目の受験生は横断歩道を渡っている歩行者に気づかず、検定員の先生が補助ブレーキを踏んだのであえなく検定終了となった。
私の緊張はMAXになったが、検定員の先生は運良く技能教習で一度お世話になっていて顔見知りだったので、「緊張しないで頑張ってね〜」という一言で平常心を取り戻すことができた。

検定員の先生が優しく道案内をしてくれたので、路上コースはなんとかクリア。

問題は縦列駐車である。

私はこの縦列駐車を助言なしではクリアできず、縦列駐車の担当指導員(仮に石村先生とする)に失笑されてしまうという出来の悪さだった。
方向変換に全賭けしていた私は、「あなたの課題は縦列駐車です」と指定された時、再試を覚悟した。

しかし、神様は私を見離さなかったようだ。
縦列駐車のコースに入ろうとしたその時、休憩中の石村先生がタバコを吸っている姿が目に入ったのだ!
心なしか、石村先生はこっちを見てニヤけているように見えた。私もつられて笑ってしまった。検定中なのに。
石村先生が居合わせた偶然により、「できるところを見せねば!」という謎のやる気が湧き上がり、先生が教えてくれた手順やら教本へ書き込んでくれた文字やらが走馬灯のように思い出され、まさかの一発成功をおさめたのであった。

私「縦列駐車完了しました(ドヤ顔)」
検定員の先生「はい、じゃ発進して〜」

その後、安全確認不十分なまま発進した私は、後方から走行してくる教習車と接触寸前となり肝を冷やした。

なぜすぐにプラマイを0にしてしまうのか。

検定員の先生は、「これ、よくある事故やねん。今回は場内でギリギリセーフだったけど、路上やったら間違いなく事故になってるからね。」と優しく指導してくれた。先生は続けて「危ういところもあったけど、前に指導したハンドル先行の癖とかはだいぶ修正できてるよ。」と良かったところも褒めてくれた。
先生、好き!と思った。

その後、結果を待つため教室で待機すること小一時間、無事「合格」との報せをいただき、自動車教習所を卒業することができた。

教習所の帰り道、送迎バスを待っていたら石村先生が館内放送で呼び出されていて、おやおや何だと思ったら、卒業生であろう女の子が石村先生と話したくて待っていたようだった。
今度は私がそれを見てニヤける番だった。
なんだよ、石村先生モテるじゃん。

そしてちょっとだけ、石村先生と最後話したかったなーと思った。

ともあれ、無事卒業である。
12月頭に最終のテストを受けて合格すれば、免許取得である!
筆記テストは得意なのでまぁ大丈夫だろう。
年末実家に帰ったら、妹を助手席に乗せて運転を練習する予定だ。
あと少し、がんばるぞー!

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