『矛盾のない仕事』雑感400_12
毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。
この仕事はそれまで経験した仕事に比べて、矛盾がなかったんです。
自然発酵種を用いたヨーロッパの伝統的なパン製法を学び、日本でパン屋さんを開業した方のインタビュー。
複数の仕事を経験されたあとに、導かれるようにパン屋に。それは、矛盾のない仕事。
本人は気持ちよくパンをつくり、パンは応えるように美味しくなる。スタッフは個性全開で楽しく働き、顧客は気持ちよくパンを買う。パンの素材は体によく、食べた人の心も満たす。
矛盾のない仕事という言葉に、はじめて触れた。すると「矛盾のある仕事」という概念が姿を現した。
社会で働くことは、どこか、矛盾を受け入れ、目をつぶることと同義になっていないだろうか。いつの間にか、仕事をすることの前提として、何かをあきらめ自分をごまかすことが置かれていないだろうか。
パン屋さんは、仕事を見る大切な視点を与えてくれた。気づくことなくして、矛盾は解けない。まずは、矛盾のある/なしの視点で静かに自分の仕事を見つめてみよう。
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