新しい働き方①無駄という必要悪
新型コロナウイルス感染予防策として各社が導入した
のがテレワークです。
テレワークを積極的に取り入れていた会社も
テレワークに対して懐疑的な会社もほぼ強制的に
テレワークの導入になってしまったという状況では
ないでしょうか。
但し、顔が見えない、状況が見えない、作業が見え
ないという従来の働き方ではない状態に直面した時、
従来は見えていなかった色々なものも見えて来たと
思います。
コンピューターの無い時代はほとんどが手書きで、
人力で事務作業をこなしてきました。
それに代わるのが正にコンピューターで、導入され
ることによって劇的に業務が効率的になりました。
人口が減りつつあるのが理由のひとつでもあります
が、コンピューターの発展ほど経済の発展は無い
ように見えます。
むしろ、生産性はどんどん落ちているのではないか
と思います。
日本の生産性の低さは随分前から言われていること
ですが、そもそもなぜ低下したのでしょうか。
生産性が向上するとは、簡単に言ってしまえば少な
い人数で多くの仕事をこなすことができるように
なったということです。
それでは企業でコンピューターを導入することで、
どんどん人数を減らしていったのでしょうか?
実はコンピューターの導入時期は需要も拡大して
いた時期です。
ですから生産性が向上するのと同じ時期に需要も
拡大していたので、働き手はむしろ足りないくらい
な時もあったのです。
それは、生産性が向上して、需要がそこまで多くは
無い世界だったのです。
生活残業と言う言葉は聞いたことはあるでしょう。
驚くことに今でもうっすらと存在しています。
しかし、バブル経済時代には生活残業は生活に欠か
せない存在でもありました。
生活残業とは仕事も無いのに会社に居てお金をもら
うことですが、良く言えば無理やり仕事を発生させ
てそれをこなして給与を得ることです。
バブル経済が崩壊してかなり少なくなりましたが、
バブル経済の回復は意外と早く、また生活残業は
復活します。
会社は残業代も含めて人件費の計画を作りますから、
それこそ予算内であれば、それが必要な残業であれ、
不必要な残業であれ、そこまで深く詮索はしない
ものです。
徹底的に管理している会社もありますので、
そのような会社には大変失礼な話ですが、無駄な
残業をそこそこ認めている会社もあるのは事実です。
生活残業と言う無駄なものは実は必要悪でもある。
何故必要悪と言ったかというと、無駄な業務以前に
無駄な要員も存在します。
その無駄な要員をかかえることで、その要員は税金
を払い国に貢献します。
もしも無駄を全て排除すると多くの失業者が産まれ
てしまいます。
ですから、企業は無駄と言う必要悪を黙認するのです。
コロナ禍を背景にテレワークが始まりました。
今は突貫工事のようなテレワークですから、管理し
切れていない会社も多いと思います。
ただ、これからもテレワークは継続する、むしろ
歓迎されるしくみになると思います。
そこで浮き彫りになるのが無駄と言う必要悪です。
このコロナ禍の中で、果たしてこの必要悪をいつ
まで黙認するのでしょうか。
この時代に、実態に伴う本当の働き方があぶり
出されてくるでしょう。
そのなかで今一番必要とされるのは誰がどのくらい
の業務にどのくらい時間をかけていて、どのくらい
の成果を上げている、といった正に業務
の見える化です。
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