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ハートまみれのシンガー、友だちのヘッドライナー:サマソニ2024②


今年こそは1つの記事にまとめられると思っていたのに、全然余裕で甘かったようです。計7000字オーバー。どういうこと?こんな小言ばっか書いてっから長くなるんじゃないのか???おん?????




'Stephen Sanchez'

Stephen Sanchez(スティーブン・サンチェス、ステファン・サンチェス)はアメリカ出身のシンガーソングライターである。

イケすぎている


2020年、tiktokに投稿したカバーがきっかけで人気に火がついたそう。2002年生まれの21歳。


私はラジオで出会い、その後Spotifyのメイド・フォー・ユー プレイリストでも何曲か聴いたのだけど、あまりにも全部が良すぎて今回生で聴けるのをめちゃくちゃ楽しみにしていたアーティストだった。


バ ケ モ ン す ぎ た 。



ちょっととんでもないものを観たかも。日本で単独公演するってなったら何が何でも行かなきゃならない。



近年はジャンルと結び付けようとするとどこか違和感を感じるような、枠を取っ払った自由な音楽が多い。彼の音楽もまさにそれだった。イメージしてもらうためにあえて言うと、ベースにクラシックやフォークがあって、ムードとしてはロマンティックの色が濃い感じ。



サンチェスの音楽に対して「ジャンルとかもう…ええねん…」と言いたくなった最大の理由は、そこにロックの熱がめちゃくちゃに滾っていたからだった。

これは蓋を開けてみたときにロック要素が感じられる楽曲も多くあったという事実とはまた別の話である。彼のライブはバンドの方々を含め、到底ステージに収まりきらない熱量でミッチミチになっていたのだ。私パッションが溢れ出てる人大好きなんだよな〜〜、浴びたこちらの身体が勝手に踊りだしてしまうような音楽をしている人、大好き。



まだネットでの情報があまりなく 分からないことが多いのだけど、シンプルにハートのモチーフが好きなのか、それとも愛をすごく大切にしている方なのだろうか? 胸元にあった大きなハートのタトゥーがとても可愛いくて一際目を引いた。後日youtubeで観た動画で指にもハートのタトゥーがあることを知ったし、つけていた指輪もハートだった。よく確認したらアルバムジャケットの『!』もチョボの部分がハートになっているし、インスタの名前にも『♡』が添えられている。ハートで溢れかえった人だった。

チューも添えられてた



歌が上手い人のことを『口から音源』だとよく言うけれど、サンチェスに関しては神すぎる音源を聴きながら「これはさすがに生では難しそう…」と勝手に思っていたところがあった。


それがどうなってんだ。音源超えるなて。音源をゆうに超えていくなて。


圧倒的『SHOW』のエナジーを見せつけられたステージだった。口から音源超えて口からショー。


今書きながら思ったけど、私が観たの、あれほんとにショーだったかも。ん〜〜なんだろ、ショーでありライブであり…両方の魅力を純度高く抽出してぎゅっと濃縮したようなステージだった。
ショーとしてふんだんに魅せられ心がぐわんぐわんに熱せられる瞬間もあれば、ライブとして一緒になって無邪気に遊ぶパーク的な瞬間もあったんだよな〜〜〜。全部盛りすな。一人で全部すなほんま。




私はもともとギターの音が大好きなのだけど、バンドのギタリストさん、本当に最高だった。すこし乾いたようなひずみのつよい音、肌を撫でていくような艶のあるきらきらした音、全部の粒がめちゃくちゃ際立っているように感じられた。あれは生きてた。

というかギタリストさんだけじゃなくてバンドが全員イケすぎていた。皆さんめちゃくちゃ感情を表現するというか、滾ってる熱を全部そのまま乗せる方しか居なくて、それがサンチェスの持つパッションと完っっっ璧に融合していた。震えた。ひとつのロックバンドだった。


わんぱく


セトリに沿って1曲ずつ語りたいくらい本当に最高だったなぁ。私もまだ知らない曲がたくさんあるので、あくまでも今知っているなかでの話だけど、'The Other Side' とかもう好きすぎて聴くたびになんか爆発しそうになる。全人類に音源フルで聴いてもらいたい。とりあえずこのショート動画だけでも観てくれませんか。頼むわほんとに。



'Howling at Wolves' と 'Shake' あたりに関しては完全に祭りの騒ぎ方になってたもんな。まだ間に合うので全国の海の家は今すぐこの2曲を流してほしいし、同時にここ(会場)がビーチじゃなくてまじで良かったと思った。さもなくば着替えの有無に関係なく確実に海に走り出してた。

ゥア〜〜〜サンチェス、どうか おれが海にダイブしちまう前に来日公演してくれよな〜〜〜〜〜!



'MÅNESKIN'

マネスキンが!!!!!ヘッドライナーだぜ〜〜〜〜〜!!!!!!!

毎回観光もばっちり


(どんなバンドなんや…?という方はこちらをサラッとご確認いただければ…↓)



2年前のサマソニが記念すべき初来日だった彼ら。ツアーでの単独来日公演を経て、再びサマソニへの出演。しかもヘッドライナーですよ。もう嬉しくて嬉しくて。彼らは本当に初期装備轟音のまま、ラスボスまで来てしまったのだ。


発表されたときは「(ヘッドライナーは)まだ早いんじゃないか」というわけわからん声もたくさんあったけれど、最高にアッチアチのライブだった。



ヘッドライナーって、舞台としてそこに漂ってる熱狂の質感が違う気がする。フロアが放っている期待の眼差しなんかもすごいし、ラストを任せてもらえることの光栄さと同じくらい、プレッシャーだってきっとあったはず。

これは私の勝手なイメージだけど、ヘッドライナーはそういうものを圧倒的なカリスマでなぎ倒していくようなアーティストが多い印象があった。「いや〜〜やっぱスターよな〜〜〜、雲の上の人、現実で拝めて最高だった」みたいな感じ。



もちろんマネスキンにもゴリゴリにその魅力はあって、2年前とは比べ物にならないオーラを全身から感じたのだけど、それ以上に、めちゃくちゃ『フロアと同じ地で遊ぶ人』だった。間違いなくあれはマネスキンの4人とフロアの全員で一緒に遊んで過ごした1時間半だった。そういう意味ではすごく異質で鮮烈だったし、同時に最高に美しい友だちだった。

だから『楽しかった』なんだよなぁ。格好良かったとか、感動したとか、もちろんいろんな感情があるけれど、どうしたっていちばんに残っているのは『楽しかった』なんだ。

好きやんこんなん



サンチェスと比較して私がなぜこんなにも薄っぺらい感想しか述べられていないのかというと、シンプルに記憶が失われているからである。



去年Fall Out Boyの感想でも書いたけれど、やっぱあれだわ、ロックバンド(特にハードなサウンド)のライブ観てるとき、思考完全にフリーズしてるわ。頭を空っぽにして、ただただ楽しく居られる。だから全部忘れたいときとか、今は何にも考えたくない、みたいなときのヒーローなんだよなロックバンドって。人を無我夢中に引きずり込む天才なので。



音源は3分台が当たり前、ギターソロがあろうもんなら聞き飛ばされるような今の時代で、マネスキンはこれでもかとセッションやソロを披露しまくっていてなんだか泣きそうになった。これだよ〜〜〜これなんだよなバンドって〜〜〜

トーマスとかもう時間さえ許せば一生ギター弾き続けるんじゃないかと思うほどだった。ギターに注がれる熱線、めちゃくちゃに痺れました。



私はライブを観るときにあまり声を出さないタイプなのだけど、マネスキンは黙ってるの本当に無理かも。'HONEY(ARE U COMING?)' とか叫ぶの楽しすぎたな…子どもみたいに騒いじゃった………
こういうとき、ガサガサになっていく己の声すら妙に愛しくなってくるもんな。ただこの魔法は会場から出た瞬間にとけるので注意が必要です。



あと数少ない覚えていることといえば、使われていた照明が完全に陀羅尼助だらにすけ全部掬ったときのそれだったことくらい。本当にすみません。てか分かる人おるんかこれ。

まじでこれの
ここだったんよ(念の為ぼかし)



'I WANNA BE YOUR SLAVE' を本編とアンコールで計2回やってくれたのだけど、楽しさのあまりファッキンジャンプを本気でしてしまい完全に足がイカれました。色んな意味で思い残すことが無くなった瞬間でしたね。(↓ファッキンジャンプ、観て〜〜〜!)




このインスタの動画は東京での様子だけど、ダミアーノが最後に何度も両手を合わせては深くお辞儀をし、柔らかい笑顔をみせながら投げチッスを繰り返していて本当にキュートだった。オレ、オマエ、ダイスキ。アリガトウ。




今年は観るアーティストをかなり絞って休憩をたくさん確保したけれど、年々カスになっている体力とえげつない暑さが祟って 終わってから2日間は両の足を湿布ラッピングした状態で過ごすことになった。まじでヨボヨボだった。

ただ今後行かないという選択肢は無いので、こうならないようにそろそろ本気で運動する習慣をつけないとダメかもしれない。運動を始めたきっかけ:サマソニでヨボヨボにならないため 濃ゆい理由でなかなか良いんじゃないでしょうか。


↑1時間の私的ベストモーメントプレイリストです、よろしければ〜〜!



サポートの通知を目撃したときは涙と鼻水を渋滞させながら喜んでおります、読んでいただき本当にありがとうございます。感想はこの上ない励みに、サポートは新たな音楽を浴びにゆくきっかけになります。