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ポールダンスガチ勢によるガチヤグラの戦術講座【Splatoon3】

これを書いた人

初代スプラトゥーンにヤグラが実装されてから、
ノヴァブラスター無印にゾンビ・ジャン短・ステジャンをガン積みしてひたすらヤグラに乗ってポールダンスし続けるだけの戦法を思いつき、ノヴァネオが登場したらそっちに持ち替え、それでウデマエカンスト(S+99。当時の最高値)しました。

2ではノヴァとゾンステが大幅に弱体化したせいで戦法の根幹が崩壊し辛酸を舐めましたが、戦法を再考する機会にもなり、結局XP2600ぐらいまでは頑張れました。あと少しで王冠(500位以内)になれそうだったぐらいの位置です。

3ではノヴァがいよいよポールダンスと噛み合わなくなり(ショクワンがなあ…)
もみじに持ち替えたりわかばに持ち替えたりして、わかばで今のところXP28まで行けています。
シーズン途中は王冠がつくんだけど最終的には1200位とかになる。それぐらいの位置です。

そういう人間が普段やっているヤグラの戦術を語ります。
ポールダンス以外に能の無いヤグラジャンキーがどうやって乗るだけで勝ってるのかを解説した記事です。

【重要な前提】
野良環境における戦術です。敵も味方もまともにコミュニケーションが取れないことを前提としています。
通話あり環境や固定チーム・対抗戦・大会環境のことは知りません。大まかに参考になる部分はあるかもしれませんが、あまり役に立たない可能性もあります。


他ルールとヤグラの違い

まず、世に数多ある戦術理論を語る記事や解説動画などの大半はエリアを念頭に置いている傾向があります。
ルールが違うからって解説内容の全てが的外れになるわけではありませんが、部分的には「ヤグラに関してはそうじゃないと思うけどなあ…」がたくさんあります。

カウントの進み方の違い

全てのガチルールはカウントを多く稼いだ方が勝ちます。ただカウントの進み方がルールによって違います。

【エリアの場合】

エリアは積み上げ式です。エリアを確保している時間…の「合計」が大きい方の勝ちです。

少しずつカウントを積み上げれば勝てるイメージ

仮に相手に60カウント取られたら、こちらは61カウント取れば逆転できるし、
それも一息に61カウントではなく合計で61カウント取れれば良いです。

実際にはペナルティがあるので必要カウントはもう少し増える可能性が高いけど、相手にもペナルティがあるため相手のカウントが60からあまり進まない可能性も高く、
堅実にカウントを積み上げていけばいずれ逆転できます。
戦況が良いときに稼げるだけ稼ぎ、戦況が悪くなったら一旦立て直す、それの繰り返しでトータルの有利時間が長くなればいい。

要は、有利な状況を長く維持すれば勝てるルールです。

【ヤグラの場合】

ヤグラはそうではありません。
ヤグラのカウントは天秤や綱引きのような感じで、片方が増えればもう片方は減ります。

60取られたらまずその60を相殺しないといけない点と、その上で一息に61取らないと勝てないイメージ

仮に相手に60カウント取られたら、こちらは61カウント取れば逆転…ではない。
まず60カウント分だけヤグラを中央に戻す
必要があり、そこからさらに61カウント敵陣に進めて初めて逆転します。

それも、ほぼ一息に61カウント押し込まないといけません。
攻めきれなかった場合ヤグラは戻され、0から(下手したら相手に再度押し込まれマイナスカウントから)やり直しになります。
小分けにして何度カウントを稼いでも、その都度0に戻されてると全く意味がありません。エリアならちゃんと勝利に近づくのに…。

要は、有利状況を維持した時間が長いだけでは勝てず一回の大きな勝機を掴み取ることで勝てるルールです。
逆に言うと、相手にワンチャン通されたら負けるルールでもあります。

実際にはカンモンの存在がワンチャン大逆転を少し起きにくくしており、全くカンモン突破できてない状態から一息に複数カンモンを次々突破して大逆転まで進めるのは相当厳しいです。
ワンチャンでは逆転できなくとも、堅実にカンモンを1つずつ突破していくことで試合終盤に逆転のチャンスが掴めることもあるので、常にワンチャン一発逆転だけに賭ければよいという話でもないです。
とはいえ、ただ有利状況を維持するだけでは勝てないのは事実です。

それから、こちらがカウントを大きく稼ぐ(=ヤグラを敵陣奥深くに押し込む)ほど、
そこで相手に打開されたとしても相手はその取られたカウントの相殺(=ヤグラを中央に戻す)に時間がかかり、カウントを稼ぎにくくなります。

後述する他の話も色々絡んできますが、既にこちらがカウントで勝っているとしても、何度でもヤグラを奥深く押し込むことにメリットがあるのです。

オブジェクトの動かし方の違い

ヤグラとホコは、「オブジェクトを敵陣にあるゴールに運べば勝ち」という点では共通しています。カウントの取り方が綱引き式なのも一緒です。
ではどこに大きな違いがあるかというと、

  1. ヤグラの進む速度は一定。ホコはイカ速の速度で素早く進められる。

  2. ヤグラの進むルートは一定。ホコは自由に選べる。

  3. ヤグラは全員自由に乗り降り可能。ホコは基本的に持った人がデスするまで手放せない。

  4. ヤグラは乗るとすぐ進みだし、乗られるとすぐ奪われる。ホコは奪う際にホコ持ちを倒す→ホコバリア生成待ち→ホコバリア割り、の手順と待ち時間が必要。

【1,2の違いについて】

ホコはワンチャンを掴んだ際の逆転が非常にスピーディに進むことがありえます。
ワイプアウトでも取ろうもんなら一瞬で何十カウントも進んだりします。そういうルート取り(普通は危なくて通れないが敵がいなければ一気にカウントを進められる最短ルート)もあります。

マテガイホコ:稀に右ルートが使える
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

劣勢状況から自陣内でホコを取り返してカウンターを開始する際も、ステージ次第ですが大抵は中央までならすぐ戻せます。
自陣から中央へは一方通行の短いルート(段差降りるだけとか)がいくらでもあるし、
ホコバリア割ってしばらく放置で中央に戻る仕様もあるし、ステージ外に落下死して中央に戻すテクニックもあります。

ヤグラは進むも戻るもヤグラのちんたらした速度に依存します。
仮にヤグラが中央にあるときに敵を大きく後退させられたとしても、そこからヤグラを進め始めて大きくカウントを稼ぐことはできません。ヤグラが遅いからです。
進めてる途中で敵の防衛布陣が復活するはずなので、そこでさらに勝てないことには「ぼちぼち進んだ」ぐらいで攻めが終わります。せっかく大きな盤面有利が取れてたのにね。

自陣深くにヤグラを押し込まれた状況でワイプアウトが取れても、まずはちんたら戻るヤグラを中央まで戻さないと拮抗状態にすらなれません
また、後述しますがステージによっては「戻してる最中のヤグラに敵が簡単にアクセスできる箇所」があるので、中央に戻しきる前に再度乗られて再度押し込まれてしまうことすらありえます。

キンメダイヤグラ:攻め側の方がリスポンとヤグラの距離が近くなる区間がある
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

ワイプアウトなどのワンチャンをそのまま勝利に直結させる&相手にワンチャンを通させないためには、
移動の遅いヤグラを前もって移動させ始めておくことが大事です。
具体的には、
①常にヤグラに乗ってなるべくヤグラを前に出し続ける
②押しこまれている状況なら一刻も早く乗って最低でも中央までは戻す
ということです。

【3,4の違いについて】

ホコは持った人が基本的に死ぬまで持ち続けることになるため、「誰が持つか」「持ってるとき、ホコ持ち含む4人は各々何をするか」がある程度考えやすいです。
特に、誰かが持った瞬間にホコ持ちとそれ以外の役割は瞬時に決まる(ホコ持ちはホコを前に進める、それ以外はホコを守って道を切り開く)ので、そこの迷いは少ないです。

また、ホコ持ちがデスした場合は画面に大きく「ガチホコを失った!」とアラートが出るため、
ホコより前で戦ってる人にも「味方のホコが先に落ちてしまった」という情報はすぐに伝わり、次の行動を考えられます。

4の性質によりホコはしばらくその場に留まり、相手はカウンターするにもまずバリア生成を待ち、その後さらに大なり小なり隙を晒してホコ割りをする必要があります。
相手は「とりあえずホコ持ちだけ止めたがホコ割りからのカウンターは無理、まだ打開は終わってない」という認識でカウンターしない(できない)かもしれないし、こちらもそれを把握した上で後方のホコには戻らずに前で攻めと抑えを継続する選択肢も取れます。

一方ヤグラは自由に乗り降りできるため、例えば危なくなったら降りるということが可能です。
ただし、ヤグラより前で戦ってる人からすると、その乗り降りの瞬間が分からないことが多いです。

もし敵が手薄なルートからヤグラに奇襲してきているとしても、ヤグラを奪われるか5秒以上無人状態にならない限りは目立つアラートが画面に出ないのです。

さらに4の性質により、もし敵にヤグラを奪われた場合、その瞬間からヤグラが逆方向に転進します。ホコと違って待ち時間一切なしです。
ヤグラの移動速度は遅いとはいえ、塗り状況等を無視して進む上に、乗っている側は自身の道作りのための床塗りが必要ありません。全リソースを索敵や妨害などのための塗りと、敵への攻撃に充てられます。
これを後ろから追いかけるのは結構大変です。

さっきまで自分の後ろにいたはずのヤグラが突然逆方向に進み始めたとき、
そのヤグラを慌てて追いかけるのはそれなりに大変、しかも居座るか戻るかの判断に迷っているとヤグラはどんどん遠ざかっていくかもしれない…
皆さんも実際に苦しんだ経験があると思います、知らんけど。

※おれはいつもヤグラに乗っているのでこの経験がほとんど無いです。

地形の活用法(ポジショニング)の違い

ステージごとに「強い地形」や「戦術上重要なポジション」があります。
海女美術大学で打開するときは迂闊に自陣広場には降りず右高台を活用してじっくりラインを上げる、ゴンズイは敵陣側の上通路に入れれば抑えがかなり強い、みたいなやつです。

これも世間で語られるステージ・ポジショニング解説の多くはエリアを基準としており、ヤグラでは必ずしもその限りではない場合があります。

例えばクサヤ温泉は、エリアだと左広場に降りて裏取りを狙うルートが存在します。

Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

ヤグラにもこの地形は存在しますが、劣勢時の防衛においてこの左広場は何の役にも立ちません。

Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

こんな悠長な遠回りをしている間にヤグラ周りはずっと実質人数不利でどんどん進まれてしまい、進まれるほどにヤグラはさらに遠ざかり
ようやく辿り着けても坂道の下から上を狙う形で、相手は坂で高所有利が取れているだけでなくヤグラという遮蔽兼高台も活用して攻撃できます。
弱すぎる。もちろん通ればリターンはあるかもしれませんが、経験上は敵にこれを通された記憶がほぼないです。

クサヤヤグラは中央の競り合い以外では基本的に正面から対峙するしかなく、エリアのステージ攻略論の一部は通用しないということです。

話が本題から逸れますが、防衛時に正面から気合で突破するしかやりようのないクサヤヤグラというステージ構造がそもそも良くないと思っています。短射程マジでやれること無い。

もう一例話します。
ヤグラの位置や戦局のフェーズによってポジションの重要度が流動的に変わる話です。

チョウザメヤグラにおいて、第1カンモン通過後~第2カンモン突破までの攻めのフェーズでは、敵陣右側の広場を味方の誰かが抑えられるかどうかが一つのカギになります。
ただしそれは先に言った区間までヤグラも一緒に進んでる場合の話で、もし第1カンモンより手前~中央付近にヤグラがあった場合、下記画像のようなことが起こりえます。

昔何かで作った画像の使い回し

ヤグラが中央付近で取られてしまった場合、ただちに自陣中央高台~左広場あたりに防衛線を張る必要があり、このまま敵陣右広場に居座ってもヤグラ防衛フェーズでは何の役にも立ちません。

もしここに敵もいてずっと睨み合っている場合、その敵もヤグラのポジション取りを理解せず目の前の敵に夢中になっているだけの可能性が高く、そんな奴に構っている場合ではありません。

すぐさま戻れば敵の乗ったヤグラを後ろから刺せる可能性がありチャンスではあります。
というかそれができなかったらかなりヤバい状況です。自分は戦局に何ら関与しておらず、他の味方3人がヤグラを止めてくれることを祈るだけの味方運ゲー。

要するに、「この場所を押さえるのが強い(重要である)」という考え方もヤグラの状況によりけりだということです。

オブジェクトの位置の違い

今までの話と色々関連しますが、
エリアはステージの中央にあるので、
エリアを念頭に置いた「この場所を押さえるのが強い(重要である)」という話は、中央にアクセスするための手段&敵を中央にアクセスさせないための手段として考えられています。

リスキルのように極端に前まで詰めなくても、相手を中央のエリアに触らせなければ抑えとして成立するし、それでカウントを稼げて勝てます。
優勢状況ではなるべくリスクを負わない動きで敵を足止めし続けるのが主な勝ち筋と言えるでしょう。
だから戦術を語る人はみんな「抑えではなるべく生存し続けろ」と言います。

多分この話はナワバリやアサリにもある程度共通していますよね。
中央を取ることでステージの半分以上が取れ、ナワバリならそれで勝てますし、アサリならアサリ集めで優位に立てます。

ところがヤグラは動きます。中央からどっかに行ってしまいます。
しかも大幅にリードを取ったりKOしたりするためには、リスキルに近い状態まで全員で前に詰める必要があります。
当然そこにはリスクがあります。

この点を理解していないと、例えば相手に大幅リードを取られたあとの逆転が困難になります。

エリアのような感覚でステージ中央とその周囲を堅実に抑えることに成功したとしても、
それだけでは逆転するほど大きくカウントを進める=リスキルに近い体制まで相手を押し込むには至りません。
で、全員で一気に前に詰めたいときに、ヤグラだけちんたら進むのが足を引っ張ることになります。

スペシャルゲージ自動増加条件の違い

ガチルールは基本的に劣勢側や防衛側のスペシャルゲージが自動的に溜まるようになっています。
ヤグラも、誰も乗っていなければ劣勢側のゲージが少しずつ増えます。
……ヤグラに乗っている場合は、問答無用で乗っている側のゲージが増えます。ナンデ?

なんでかというと初代スプラトゥーンのときにあまりにも誰も乗りたがらないもんで、業を煮やしたイカ研がアプデでヤグラに乗るメリットを無理やり増やしたからです。
このアプデによりイカたちは積極的にヤグラに乗るようにはならなかった。

どう考えてもヤグラを常に確保し続けている側が一方的に有利になれます。
逆に相手にそれをされるとこちらが一方的に不利になりますから、それを防ぐためにもこっちがやるしかないです。

ここまでのまとめ

  • ヤグラは有利状況を長く維持するだけでは勝てない。ワンチャン通せば勝てるし、ワンチャン通されたら負ける。

  • ヤグラの動きは遅いので常に乗って進めておかないと掴めるワンチャンが掴めなくなる。打開後のカウンターももたつくし中央に戻すのすら油断できない。

  • ヤグラが動くたびに主戦場は流動的に変わる。ポジショニングの仕方がエリアとは異なる。

  • 基本的にヤグラを確保している側が色々な面で優位に立てる。

ポールダンス戦法の基本的な考え方

名前が無いと不便なので、俺が普段やっている戦法を「ポールダンス戦法」とでも呼ぶことにします。

ポールダンス戦法の思想のベースは「普通の人がやらないことで意表を突いてヘイトを稼いで敵の判断を狂わせて勝つ」です。
常道の戦法ではありません。

ヤグラにおける普通の典型的な試合運びのイメージは、

  1. 盤面有利を作る(人数有利、中央がしっかり塗られている、など)

  2. 誰かがヤグラに乗る

  3. ヤグラ乗り以外は前に出てヤグラを防衛する

みたいな感じだと思いますが、
前段で説明した通り、盤面の状況が整ってから乗るのでは基本的に遅いです。
また、1.のフェーズだと思って戦っているときに敵に突然乗られると、急に戦局が防衛フェーズに移行してしまって脳の処理が遅れます。

なのでとにかく攻めも守りも積極的に乗ることで戦局をコントロールします。

①「普通乗らない」という固定観念を突く

まず第一に、「普通この状況ではヤグラに乗らない」という共通認識・固定観念が皆にある状況で、乗ります。具体的には…

  • 試合開始直後

  • ヤグラより前に味方が誰もいない

  • メインサブスペあらゆる攻撃がヤグラに大量に飛んでくる(飛んできそう)

  • 劣勢時どんどん敵が詰めてきてて、まずは手前処理から入らないと打開できそうにない

  • ヤグラにテイオウイカが乗ってる

などです。考えればいくらでもあると思います。

実際に乗れるかどうか、有効打になるかどうかは置いといて、
「こういう状況で乗れば相手はビックリして冷静に戦えなくなるだろう」という想定を頭の中にたくさん持っておき、色んな状況に応じてすぐ実行できるようにします。

これをすることで、相手は自身の持っている常道の試合運びを足元から掬われることとなり、立ち回りに迷いと混乱が生じます。

②ヤグラ乗りは勝利条件そのものであり、相手は無視できない

そもそもヤグラはヤグラに乗ってカウントを進めるのが勝利条件です。カウントが進む分だけ勝利に近づけます。
ヤグラに乗るのは、普通に勝つための必須行動なのです。

なので敵からすると絶対にヤグラを無視できません。無視すれば本当に試合に負けるからです。盤面が不利になるとかそういう次元じゃなくて試合に負けるんです。
この事実によるヘイト稼ぎ効果は凄まじく、敵は死に物狂いでヤグラを止めに来ます。ボムも投げます。スペシャルも吐きます。

相手の目線を常にヤグラに集め、相手の持ちうるリソースをどんどんヤグラに消費させることで、他の味方が対面で勝ちやすくなります。
これがこの戦法の二つ目の狙いです。

特にヤグラに対するボム投げは、それでヤグラ上の敵をキルできたりヤグラから降ろさせたりできれば価値のある行動ですが、もし全く無視されたら?
ボムの分だけインクを消費してしまった状態で次の行動を取らなければなりません。そのときに敵の前衛が詰めてきたら…?

③「こうすればヤグラから降りるだろう」という固定観念を突く

長射程で狙えば、ボムを投げれば、スペシャルを浴びせれば…「こうすればヤグラに乗っている敵は降りるだろう」という認識も、①と同様にハックします。意地でも降りない。

ここに関しては実行が難しく、降りなかったらガチで犬死ににしかならない場面も当然数多くある(極端な例を言えば、トルネナイスダマを投げられたら降りて逃げないと絶対死ぬ)
「おれは絶対降りないぞ!」という不退転の覚悟と「無理なんで降りまーす」という諦めの判断基準を明確に持っておく必要があります。
ただ、この判断基準の境目を常人より「降りない」側に寄せることで、相手の意表を突きながら相手にとって想定外の大幅カウント稼ぎに繋げることができます。

なお、ここで活用されるのが戦法名でもある「ポールダンス」です。
常人ならデスするかすぐ逃げる状況をポールダンスというフィジカルのテクニックで無理やり耐えることで、①②③すべてを力ずくで成立させます。
ここの練度向上に経験値をつぎ込む人は普通いないというのも、戦法を思いついた当初の狙い目の一つでした。

④味方がヤグラを気にしなくて済む

これは野良環境で特に大きい効果で、
ゴリゴリにヤグラに乗りまくる味方が一人いると他の味方は「ヤグラはあいつに任せとけばいいか」と信じて遠慮なく前に出られるようになります。
味方の迷いや思考リソースを減らす効果があるのですね。

このとき重要なのは、どこまで味方に信じてもらえるかです。
言語コミュニケーションが取れない以上は行動だけで信用を得る必要があるので、生半可なヤグラ乗り降りではだめです。
「こいつ肝心なときに乗ってないじゃん」と思われてしまうようでは不和を生み、各々の立ち回りが余計噛み合わなくなります。

戦法のやり方

  1. とにかくヤグラに乗ります。

  2. 乗りながら敵を攻撃したり、周囲を塗ったり、攻撃を避けたりします。滅多なことでは降りません。

  3. そのうちヤグラの上で死ぬので、死んだらヤグラの上or安全そうでヤグラに近い味方にスパジャン復帰します(どれも無理なら泳いで復帰します)

ギアは基本的に復活時間短縮、スーパージャンプ時間短縮、ステルスジャンプを積めるだけ積みます。具体的にどれをどれぐらいとかはそんなに細かく考えなくていいです。
その他、サブ減、安全靴、スぺ減も好みで少量積みます。
カムバは正直分かんない。好み。

ヤグラ乗りに特化したスペシャルを回したいならスぺ減は少し多めの方がいいと思っています。
俺はわかばに0,3積んでますが、わかばの塗り力をもってすればデス後でもすぐバリアを溜め直せるので強いです。

ブキは、この戦法にどれだけ殉じるかで選び方が変わってくるでしょう。
「普通より少し乗り意識高めで戦おう」ぐらいのスタンスなら何のブキでも良いですが、
「何がなんでもヤグラの上で死ぬまでポールダンスするぞ」という狂気気骨のある人なら、グレートバリアを高回転で回せるわかばなどが適していると思います。

いつ乗るか(=いつ乗らないか)

どういうときにヤグラに乗ればよいのでしょうか?
答えは「乗れない状況以外は常に乗ってろ」です。
ヤグラに乗るのに理由がいるかい?

だから逆に「乗らない理由」を考えてください。「いつ乗らないか」「いつ降りるか」です。

まあでも乗らない理由はただ一つです。

「柱で防げない致命のダメージが飛んでくる(飛んできそう)」

相手の攻撃を柱で防げる限りは、ポールダンスで回避しながら乗り続けるべきです。
そうじゃないときは間違いなくデスするので降りてください。

防げない、かつ致命のダメージ

  • ヤグラの真下からのローラー横振り

  • ブラスターの爆風、スクスロ

  • 複数方向からの攻撃

  • ナイスダマ、トルネ

真下からのローラー横振りは理論上は回避可能なはずで、ローラーがいる方とは逆側の端に未来予知して逃げれば柱とヤグラ本体で防げるはずなんですが、
経験的にはほぼ間違いなく即死するのでローラーの接近を許してしまった時点で逃げた方がいいです。

下の動画ではちゃんとローラーの接近を見てたので初撃は回避でき、その後は向こうが段差下に降りちゃったのでなんとかなりました。これは運が良かっただけで、実際には大抵負けます。

ダイナモの横振りは例外で、遅いので見てから回避できる…かと思いきや、ダイナモは曲射で1確取ってくるのでやっぱりきついです。ただ相手の狙い方次第でもあるので他のローラーよりは生存の可能性がある方です。

ワイロ? 1確じゃないのは「致命」とは言わないなあ…

ブラスターの爆風とスクスロの渦は回避不可能です。
最も連射の遅いロングの1撃目をヤグラの上で食らってから初めてロングの存在を察知して、2撃目が来るまでに範囲外に逃れることは(ラグもあって)不可能だと思ってください。

ヤグラが敵ブラスター&スクスロの射程圏内かどうかは常に把握しておく必要があり、そこはポールダンスではなく索敵スキルが求められます。できれば狙われる前に、最悪でも狙われた瞬間に降りて逃げます。

場合によっては、逆に敵のいる方に降りてキルを取る選択肢もなくはないです。相手もそれは予期してない可能性があり、単独でブラスターを返り討ちにしてヤグラに乗り直せればリターンはバカデカいです。
俺はこれやると大抵対面で負けるので無理には狙わないです。

複数方向から攻撃された場合も基本的に回避不可能です。
例えばヤグラ上面の向かって右手前にボムを置かれたら、柱を挟んで左奥に避ける必要がありますが、
さらにその左側に精度の高いシューター等で置き撃ちされてたら100%死にます。
実戦では相手のエイムやブキのブレ性能次第なところもありますが、上位になればなるほどそんな甘えは一切通用しません。諦めて降りるしかないです。

最悪なのが前にも後ろにも敵がいる状態で、ヤグラから降りて逃げることすら困難です。
尤も、これは味方の支援が全く望めない状態でヤグラだけが敵陣に突っ込みすぎたときに起こります。独りで乗り進めすぎということなので、そうなる前段階で戦況判断して降りるべきです。ここもポールダンスとは別の考え方ですね。

ナイスダマ、トルネは言うまでもない。普通に降りてください。

防げないわけではないが現実的に厳しい、致命のダメージ

  • エクス、トラスト、ハイドラフルチャ、クゲ長射程(というかスピナー全般)

  • バケツ、ヒッセン

  • ウルショ、カニ、ジェッパ、チャクチ、ハンコ(真下での連続スタンプやジャンプ振り)

これらは絶対防げないわけではないので、ポールダンスに挑戦してみてもいいし、諦めて降りて逃げてもいいと思うものです。
個人的にはハイドラ、カニ、ジェッパは諦めた方がいいと思ってます。
ハイドラフルチャ全弾を被弾2発以内に抑えるのは不可能に近いし、カニもカノン砲の曲射と連射ゴリ押しで2択を迫ってきて読めない。ジェッパも上から来るから基本無理。

トラストなんかはかなり相手の練度に依存します。上手いトラストだと思ったらやめた方がいいです。

エクスとウルショについては、わざとヤグラの上で大きく動いて相手のエイムを誘導できれば回避できる余地があります。読み合いに持ち込むということです。
下記動画の4:30~も参考にしてください。

バケツとヒッセンは相手の練度次第で、上位勢は柱の裏に完璧な曲射を浴びせてくるので基本無理です。

チャクチは3つの爆発のうち2つ以上に挟まれてなければ柱で防げますが、至近距離で発動された場合は絶対挟まれるので正直回避困難です。
どこが回避可能スポットか咄嗟に分かんないし、そもそも無いのかもしれない。
ただ、お互いヤグラの上に乗ってる状態で発動されたチャクチは、ヤグラが動いてしまうとあっさり回避できたりします。

※ヤグラの上で長押しジャンプしながらチャクチを吐くと最高到達点が高すぎてヤグラから降りた判定になってしまいます。
普通にヤグラに立ったまま吐けば降りたことにはならない。チャクチ使いがどこまでこの仕様を知ってるかは知らんけど。

ハンコは、ヤグラの真下から攻撃してくる場合はローラー横振りと同じ理屈で反対側に逃げれば回避できます。
上手くやれば相手の動きを見ながらポールダンスしてずっと避け続けることも可能ではあります。

ただ、攻撃判定の在り方がよく分かってなくて、死ぬときと死なないときの差がはっきりせず不確定という点で「防げないわけではないが厳しい」という評価です。

乗れなそうだけど乗れる(乗った方がいい)状況

一見すると「防げない、かつ致命のダメージ」に該当しそうであるが、実はそうではないと俺が思っているパターンも紹介します。
このパターンで死なずに乗れるようになるとだいぶ意表を突けるしカウントもモリモリ取れます。

防げないこともあるが避けることはできる、致命のダメージ

  • チャージャー

手前味噌になりますが、こちらの動画で紹介した通り正面からのチャージャーの攻撃を柱で完全に防ぐことはできません。体の一部が必ず少しはみ出ます。

ただし当ててくるかどうかは相手のエイム次第なので、わざと左右にうろちょろしたりジャンプしたりすれば外すかもしれません。

また、二つ前の動画の冒頭付近で説明している通り、狙ってくる角度が正面ではなくある程度の斜め方向になると、柱で完全に防げるようになります。
この場合は逆に一切動かず柱の真裏にヒト状態で棒立ちしましょう。
(弾は撃ってもいいです)(イカ状態になるのはダメです、判定が横に太って柱からはみ出るのでそこを抜かれます)

それからチャージャーは弾数に限りがあるので、撃った回数を数えられればなお良いです。
リッターは最大4発しか撃てないと分かりきってるので、4発撃たせれば勝ちです。インク切れの間に悠々とヤグラを進められます。

対チャージャーのポールダンスは回避の余地があり、相手の燃費が悪く、条件付きで完全に防ぐこともできるので、先に挙げた対トラストとかに比べれば多少こちらに分があると言えます。
あとチャージャーのヘイトを全部ヤグラに集めておけば他の味方も物凄く戦いやすいし、リターンも大きいです。

防げないが、致命にならない(かもしれない)ダメージ

  • アメフラシ

アメフラシのダメージは回避不可能ですが、デスするかどうかはアメの効果範囲の被さり方にもよります。
例えば前からアメが来てて、ヤグラがそこに真っすぐ突っ込む場合、ノンストップで行けばデスする前に範囲から抜けられるかもしれません。
「かもしれない」というのは、他にもダメージを食らっていると耐えないかもしれないということです。

自身の残存HP次第でもあるので、余裕があれば自身の被ダメ状況もぼんやりと把握しておく必要があります。
画面周囲に出てくるダメージエフェクトの大きさ等で判断できます。

アメに限った話ではないですが、ダメージの蓄積により本来耐えられるはずの攻撃でデスしてしまう可能性はあります。
思考リソースに余裕があれば、ポールダンスの合間にダメージ回復にも努めましょう。

【だいぶマニアックなので「余裕があれば」でいい話】
ダメージを食らうと1秒間HPを回復できません。ここでいうダメージには相手インク踏みなども含みます。
ポールダンス中にHPを回復するには、
・ダメージを受けてから1秒以上無被弾でいて、相手インクも一切踏まないこと
・1秒以上経ったらイカ潜伏すること
を意識します。頭の中で1秒を数える訓練が必要です。

実は防げるダメージ

  • マルチミサイル

  • ヤグラ付近に着弾したナイスダマ、トルネ

ヤグラが動いていればマルチミサイルはほぼ全く当たりません。むしろ下手に降りる方がよほど危険です。カンモン以外は勇気を出して乗りっぱなしでいてください。

ヤグラではない場所に着弾したナイスダマとトルネは、
ヤグラから降りずに進め続ける+ヤグラの上で可能な限り爆風から遠ざかる+ヤグラの外に向かって爆風から遠ざかるようにジャンプする、までやれば、
ヤグラに乗った判定を維持したままギリギリ範囲外に逃れられる可能性があります。

トルネのダメージは1発37.5で、5Fごとにダメージが発生します。つまり全快状態でも10+1=11F(約0.18秒)触れたら死にます。ほぼ即死なので掠りもしない方がいいです。
一方ナイスダマは1発3.3で、1Fごとにダメージが発生します。つまり全快状態から死ぬまでに31F(約0.51秒)かかるので、多少掠るぐらいなら死にません。

大まかな目安として、イカちゃんがダメージを食らった際のうめき声を3回発するぐらいまでなら死なないです。
ヤグラにナイスダマを投げられてから乗り直す際も、完全に爆風が消え去るのを待たずに多少食らいながら突っ込んで大丈夫です。

乗りながらやること

敵に狙われてるときは当然ポールダンスをします。やれそうなことは下記の通りです。

  • 敵の攻撃をかわす、無理だと思ったら降りる

  • 敵を倒すために攻撃する

  • 敵をヤグラに近づかせないために攻撃する、塗る、サブスペを使う

  • 敵の攻撃を防ぐためにカサを開く、サブスペを使う

  • 敵を直接倒せなくとも味方を生かすために塗る、サブスペを使う

まず、回避一辺倒だと思わず常にキルの選択肢を考えてください。
どちらかといえばポールダンスによる回避は他に取れる択が無いときの最終一つ手前の手段(最終手段はヤグラを諦めて降りる)で、
本当はヤグラを止めようとする敵を直接排除できた方が話が早いです。

自分のブキの射程内の敵は基本的に倒すつもりで攻撃します。メインが短くてボムがあるならボムでキルを狙います。

その際にも柱を有効活用して敵の攻撃は防いでください。
このゲームはみんなブキを右に構えるので、体の左側を柱に隠し、銃口だけを柱の右からはみ出させて攻撃するのが基本です(FPS用語で言う「左壁」というやつです)

あくまで基本であり、柱の右側に攻撃が集中するなら当然左にかわします。
ただその際は少しだけ自分の攻撃が柱に遮られやすいということを知っててください。

【降りて倒すことの是非】

乗ったままでは倒せないが降りれば倒せそうな敵がいる場合、例外的に降りて倒してもいいかもしれません。
ただし、味方はあなたがヤグラを乗り進めてくれると信じています。
あなたの一番の役目はヤグラを乗り進めること。降りて返り討ちに遭ってヤグラ乗りが不在になるのは絶対NGです。ポールダンス戦法が根本から破綻しています。

明らかにこちらを向いていない敵や、トルネなど大きな隙を晒すスペシャルを迂闊にも自分の目の前で吐いてしまっている敵などを、
絶対に倒せてそのまま安全にヤグラに乗り直せる、と確信できたときのみ降りて倒します。
難しいと思ったら無理にやらなくていいです。

【敵に狙われていないとき】

周囲に敵がおらず、乗ってて比較的平和な瞬間もあります。
それでもヤグラ乗りに暇な時間はありません。敵がいないからって棒立ちなど言語道断です。

  • 周囲を塗る、ゲージ溜め

  • 索敵、戦況把握、マップ確認

  • 敵を先制攻撃する、塗りなどで味方をサポートする

  • 今後の行動を考える

塗りと索敵はブキ関係なくできます。
特に通話ありの環境であれば、敵に狙われてないヤグラ乗りは最も盤面全体を俯瞰的に眺められるポジションなので、誰がどこにいて各々が何をすべきかまで伝達できれば理想的です。

野良環境でも、ナイスとカモンを上手く使えば「敵がここにいる」ぐらいは伝えられるかもしれません。

それと合わせて、
「もし前に詰めてったあの味方がデスしたらヤグラを進められなくなるので、そのときは一旦降りて味方復帰まで戦線の維持に努めよう」みたいな今後の戦局判断も考えておくとよいでしょう。
たまに考える余裕が生まれるのもヤグラ乗りのいいところです。

戦局の捉え方・戦局別の行動指針

ポールダンスという限定的なフィジカルのテクニックより、本当はこっちの方が重要なんじゃないかと思っています。こっちは再現性も高いので…

ヤグラの試合中に訪れる戦局を、
大きく「攻め」「維持」「防衛」「拮抗」の4フェーズに分けて捉えることにします。

攻め

「攻め」は、味方チームがヤグラを乗り進めていて、他の味方が前に出ているorこれから出ようという状態のことです。
このフェーズでは勝つためのカウントを稼ぎます。極力ヤグラから降りないようにし、なるべく多くカウントを取りましょう。

このとき目指す優先順位は、

  1. (劣勢時)カウントリード

  2. ノックアウト

  3. カンモン突破

  4. 可能な限りヤグラを進める

最優先はカウントリードを取ることです。
グレートバリアなど、使えば数カウントは安全に取れることが確約されているスペシャルもカウントリードを取るために吐きます。

欲張ってカウントリードまでは気合いのポールダンスだけでヤグラを進めて、その後バリアを吐いてKOまで狙う…
みたいなのはリスクが高いので出来ればやめた方がいいです。

全く敵がいなくて明らかにバリアを吐く必要がないなら吐かなくていいけど、
最悪なのは「全く敵がいないと思い込んでバリア吐かなかったらリード直前にデスした(潜伏がいた、リッターやウルショに抜かれたetc)」なので、
よほど確信できる状況でなければ念のため吐いた方が無難です。

カウントリードがもう取れてるなら、次に狙うのはKOです。
KOすれば試合が終わり、負ける可能性がゼロになりますね?
先にも説明した通り、ヤグラはワンチャン大逆転が起きやすいルールです。試合が終わらない限りワンチャン大逆転負けのリスクが常につきまとうので、KOは強気に狙った方がいいと思っています。

KOまで持っていくのは無理そうなときはどうすればよいでしょう?
例えば味方が複数落ちて次はヤグラに凄まじい集中砲火が来ることが明白であるとき、
ヤグラ乗りが落ちてしまって乗り継げそうな人もいないとき、
などです。

このときは、もしカンモン突破目前であればカンモン突破を目指します。
そうでもないなら、死なない程度にヤグラを押し込んだ時点で攻めフェーズを中断し、後述の維持フェーズに移行します。

【カンモン突破目前の場合】

カンモン突破目前であれば、たとえデスが確定しているとしてもカンモン突破を優先した方が基本的には良いと思います。
特に防衛側が止めやすく突破が難しいカンモン(例えばチョウザメ、ザトウ、マンタの第2カンモンなど)であれば、無理してでも越えられるうちに越えておきたいです。

【KOも狙えずカンモン突破目前でもない場合】

攻めフェーズを一旦中断しますが、またすぐ攻め直すことを目指します。
攻めフェーズは、全員が立て続けに死んだりしない限りは維持フェーズを経てスパジャン復帰していくことで継続できます。
俺はこれを勝手に「攻め継続(攻め継)」と呼んでいます。元は格ゲー用語ですが、しっくり来るので…。

基本的には積極的に攻め継すべきです。
散々説明してきた通り、乗ってる側が基本的に有利になるし、乗っていればKOなど大きく勝つためのワンチャンも掴みやすいからです。

でもどうしても味方が合わせてくれないなら1人で無理に攻め続けない方がいいでしょう。
カモンやナイスを使ってなんとか味方を攻めのムーブに引っ張り出す努力はして、それでもついてきてくれないならもう仕方ない。

【⚠️攻めが途切れやすい場所がある】

詳しくは「防衛」フェーズで後述しますが、
ステージごとに防衛側がヤグラを止めやすい防衛ポジションが存在します。
そこに敵が陣取っている場合、相手はヤグラを止めやすい、つまりこちらは攻めにくいということになります。

防衛フェーズの項目で防衛ポジションが理解できたら、
攻めフェーズにおいて、
「防衛ポジションに敵がいるときは無理に攻めようとしない」
「排除するなりスペシャルでゴリ押すなり、防衛ポジション突破の算段がつくまでは維持フェーズだと捉える」
という考え方を持てるようになります。

維持

「維持」は、攻めに似ているが考え方が全く異なるフェーズです。
ヤグラを中央より敵陣側の、ある地点に留めている状態のことです。
このフェーズでは勝つためのカウントは稼ぎません。
ヤグラを戦術上良い位置(維持ポジション)に留めること、時間を稼ぐこと、敵に乗らせないこと(ゲージ増加を与えないこと)が目的です。

【「戦術上良い位置(維持ポジション)に留める」とは?】

名前をつけないと後々説明しにくいのでこの概念や位置のことを「維持ポジション」と呼ぶことにします。

①ヤグラはそれ自体が高台かつ遮蔽物です。
開けた平地にヤグラを留めるだけで相手の攻撃をほとんど防げたり、上から攻撃したり、遮蔽を挟んだ攻防の読み合いを強いたりできます。

②ヤグラを使って敵陣に侵入できるルートがあります。
例えばザトウマーケットの第一カンモンを越えた後の区間にヤグラがあるとき、ヤグラ経由で敵陣左広場に侵入できるようになります。

具体例は枚挙にいとまがないですが、
とにかく「ヤグラが特定の位置にあるときだけ通れるルート」は全ステージ全箇所を座学とさんぽで覚えた方が良いです。このルートでキル自慢の前衛や耐久に優れたブキなどを敵陣に送り出せれば非常に強いです。

③ヤグラの位置によって相手のポジショニングを制限できます。
前述のザトウ第一カンモンを越えたあたりにヤグラがあるとき、敵目線では(敵にとっての)自陣右高台付近に戦力を集中せざるをえません。

ヤグラが中央にあるとき~!
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ
無いとき…
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

自陣左側やエリア左側があまり活用できなくなるし、裏取りルートも意味を成しません。やれることの選択肢が減ってしまうのです。

これも全ステージ知識として覚えた方がいいと思いますが、基本的な考え方としては、

  • ヤグラがステージの端や角付近にあると、防衛側は取れるポジショニング選択肢や接近ルートが減ってより苦しくなる

  • ヤグラが防衛側リスポンから辿り着きにくい位置にあると、防衛側は無理やり乗って奪う(スティールする)という選択肢が取れないのでより苦しくなる

  • ヤグラが高所にあると、防衛側は上から狙われてより苦しくなる

上記のような場所でヤグラを維持しておくと、ややこちら優勢なまま膠着状態になることが多いです。

【「時間を稼ぐ」とは?】

細かく乗り降りすることで維持フェーズをなるべく長続きさせる行為です。
主に維持ポジションでやりますが、状況によってはどこでもやります。
下記のような狙いがあります。

  • すでにカウントで勝っているとき、試合残り時間をいたずらに浪費して相手の逆転の芽を摘む

  • 攻めフェーズ中に味方がデスして攻めが途切れたとき、その味方が復帰して攻め継できるようになるまでの時間を稼ぐ

  • もっと攻めたいが攻めきれないとき、なるべくヤグラを前で維持しておけば、いつか攻めのチャンスが訪れたときに一気にカウントを進められる

下の動画は、ヤグラに乗り降りしながら時間を稼ぐことで味方の復帰が完了し、きれいに攻め継続できてこのままKOまで持ち込めた例です。

防衛

世間では「打開」という言葉が有名ですが、エリアにおける打開とは意味合いが違うと思っているのでここでは防衛とします。

「防衛」は、敵にヤグラを確保されている状態のことです。

そう、ヤグラの位置とか盤面状況の有利不利とかは関係ありません。
こちらがヤグラを確保していない限り戦場の主導権を握れているとは言えず、あらゆる不確定リスクが発生しうると考えます。

  • 1人がヤグラに乗ってあと3人が前にいるとき、ヤグラを横や裏から奇襲されてヤグラ乗りがデスし、そのまま奪われた
    防衛フェーズです。一刻も早く防衛フェーズに切り替えないといけません。もし防衛意識が無くヤグラを無視してしまうと、かなり良くない負け筋になるかもしれません。

  • 攻めフェーズ中に自分と味方1人がデスし、あとの2人はヤグラを放棄して下がった
    敵がヤグラに乗ったなら防衛フェーズに移行しますが、乗ってないなら曖昧な戦局で、復帰から攻め継できる可能性がまだあります(ステージ構造によっては容易にスティールして攻め継できます)

  • 防衛フェーズ中に無理やりヤグラに突撃し、スティールできた
    ⇒味方が前に出てないので攻めフェーズとは言い難いですが、自分が即死でもしない限りは少なくとも防衛フェーズではなくなったと言えます。世間で言われる「打開」の起点になるはずです。

防衛フェーズでやることは、

  1. ヤグラを奪う(スティールする)

  2. ヤグラを止める(キルするか降ろさせる)

  3. ↑のためにヤグラを止めやすい防衛ポジションを確保する

  4. 敵に入られると詰むポジションに敵を入らせない

手前から処理するとか、じっくり丁寧に塗り広げるとか、そういうセオリーは基本的に他ルールのものだと思ってください。

ヤグラにおける防衛の理想はヤグラを奪って相手の攻めを終了させこちらの攻めに移行することで、
次善の策がヤグラを止めて相手の攻めを少しでも抑えることです。
こちらカウント優勢ならカウントリードさえされなければ負けないし、
こちらカウント劣勢でも取られるカウントは少ないに越したことはありません。

【1.ヤグラを奪う(スティール)】

何度も言葉だけ出てたと思いますが、
「スティール」はヤグラを盗むことで、俺が勝手に言っています。元々はバスケ用語のはずです。

バレないように近づいていきなりヤグラに乗って、敵を倒すか降ろすかして奪うとか、
他の敵を全て無視してヤグラに一直線に向かって乗って奪うとか、そういう行為を指して言っています。

要は、「段階的に敵を後退させてからヤグラに乗る」という常識的なプレイング、に反する奇襲策のことです。

ポールダンス戦法の基本的な考え方は「意表を突く」です。
「普通は手前から順に処理するだろう」という相手の認識をハックしていきなり一番奥のヤグラを狙えば、意外と向こうが対応できず結構あっさりスティールできたりします。

ヤグラの上に敵が乗っている状態でこちらも乗りこんだ場合、ヤグラの上というめちゃくちゃ狭い空間での対面が発生します。
射程や精度や攻撃範囲などといったブキ性能の長所はここではほとんど活かせず、特殊な至近距離戦闘の練度が求められます。
柱があるので、近距離最強の確1であるローラー横振りですら柱を挟めば当たりません。

この土俵においては、わかばのような超短射程がリッターにもラピエリにもバケツにもジムワイパーにも普通に勝てる見込みがあるのです。

ヤグラ上の戦闘の練度もポールダンスに含まれると思うので、
ポールダンスガチ勢になりたいならヤグラ上での相撲は意識的に練習した方が良いでしょう。

スティールに成功するとリターンがバカデカいです。
ヤグラの前にいた相手チームのヤグラ護衛からすると、裏取りされた上にその裏取りマンがルールオブジェクトごと逃走してるような状況です。
追いかけないわけにもいかないが、目の前にいる敵に背を向けてしまうとやられるリスクが大きい。

スティールしたチームから見ると、いわゆる打開の大チャンスになっています。


【2.ヤグラを止める】

スティールはある程度好条件が揃ってないと無理です。
相手が維持ポジションでヤグラを維持していてヤグラ前の護衛も盤石であれば接近自体不可能です。

その際は、どれだけ盤面状況が苦しくても相手がヤグラに乗ってさえいなければとりあえず試合に負けることはない、と考えましょう。
ヤグラ上の敵を倒せれば理想、倒せなくともとにかく降りてくれたら良し。

単純に、ヤグラに届く攻撃をできる限りヤグラに浴びせます。
メインが対ヤグラに強い武器ならどんどんメインを撃ちましょう。
メインが届かなくともボムがあるならボムを投げましょう。飛ばせるスペシャルも吐きましょう。

ボムも適当なメインも、ただ垂れ流すだけだと簡単に柱で防げるので一見悪手のように思えますが、
実際のところ簡単に柱で防ぐ人は意外とそんなにいません。
ポールダンスに命賭けてる人は、この記事の執筆時点では滅多にいないのです…良いのか悪いのか…

適当にボム投げといたら結構あっさり降りてくれたり、
(他の味方の攻撃なども合わさって)普通にキル取れたりするんですよね…
なのでボム以外にヤグラへの有効打が無いブキであればボムをひたすら投げるのがオススメです。

ただし!
実際のところは止める手段どうこうの前に「どこからヤグラを止めるか」が問題になります。
闇雲にヤグラに近づけばいいというものではありません。ブラスターの爆風を一発当てただけで敵に瞬殺されるようでは元も子もありません。

【3.ヤグラを止めやすい防衛ポジションを確保する】

これはステージ理解の話になるので全ステージの具体例を書ききることは難しいですが…
ステージごとに防衛しやすいポジションがあります。

分かりやすい例だと、
ヤガラ市場で中央〜第一カンモンに敵ヤグラが来ているときの自陣左高台です。

ヤガラヤグラ(可読性が悪い)第1カンモンの防衛ポジション
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

ヤグラより高所なので相手の攻撃の大半は通らず、屋根が邪魔で弾道が放物線を描く攻撃全般を届かせにくく、こちらはボムが簡単に乗せられます。
相手はこちらに侵入不可能で、こちらはその気になればいつでもヤグラに直接乗り込んでスティールが狙えます。
防衛するのに適したポジションですね。

ただし!(2回目)
防衛ポジションを有効活用するためには、その防衛ポジションに入るタイミングを理解してないといけません。

先ほどのヤガラ左高台で言えば、
ヤグラが敵の第一カンモン〜中央の間ぐらいにあるときにヤグラ上の自分がデスし、敵が乗ったor乗りそうだと思ったら、
もう復帰後真っ先に向かうべきです。それぐらいでないと防衛が間に合いません。

ヤガラ左高台が強い防衛ポジションになるのは、
敵ヤグラが第一カンモンかそれより手前にあるときだけです。
第一カンモンより先に進むと、敵はヤグラ経由で左高台に侵入できるようになってしまうし、単純にヤグラが近すぎます。
防衛ポジションとしての価値が一気に無くなります。

第一カンモンを突破される前であれば、第一カンモンでヤグラがしばらく止まってくれるので左高台を有効に使える時間も長いのですが、
ひとたび突破された後は、ヤグラが中央付近にあって「これから敵に乗られて防衛フェーズになるかもしれない」と懸念を抱いた段階から左高台に向かい始めてないと防衛が間に合いません。

なので、ヤガラ第一カンモンはかなり越えられたくないカンモンであるとも言えます。

【⚠️「ここで防衛するのが強い」というより「ここで防衛できなかったらヤバい」】

防衛ポジションが強いというのは、裏を返せば防衛ポジション以外は弱いということです。

例えばタカアシの中央〜第一カンモン突破までの区間は非常に防衛しやすいです。
リスポンから近い自陣広場がお手軽な防衛ポジションで、左側の高所全般や中央の壁・金網なども防衛に活かせるからです。

しかしひとたび突破されると、第一カンモン突破後〜第二カンモンの区間は途端に防衛しにくくなります。
なんと防衛側のリスポンからヤグラが遠ざかっていき、有効な防衛ポジションがいきなり左高台の一番奥に変わるからです。

防衛側の左高台に行くまでの通路は塗れない床なので移動に時間がかかり、ヤグラを追走できません。
ヤグラ乗り以外の攻め手は中央から壁を登るだけですぐ左高台に到達できてしまいます。

じゃあ先回りで左高台を事前に押さえておけばよいのでは?

それはその通りなのですが、左高台から第一カンモン付近まで直接攻撃が届くブキはかなり限られます。スプチャハイドラぐらいの射程が無いと有効な防衛になりません。
左通路(塗れない床のあたり)まで含めるともう少し射程が短くても届きますが、離れすぎると左高台を敵に明け渡すことになる可能性もあります。何せ塗れない床なので咄嗟に動きにくいし。

タカアシヤグラ:左高台の利点と欠点
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

かつ、攻めフェーズでは左高台と左通路はほぼ役に立てないポジションです。
もっと前に出ないと、こちらが第一カンモンまで進めたヤグラを止めようとする相手の防衛布陣に対してできることがほぼありません。

つまり、中央~第2カンモンまでの長区間の防衛で十分仕事できる長射程がリスク予防の観点で立つのは有効そうだけど、それ以外ではあまり立ちたくないポジションです。

実際のところ、タカアシヤグラは第一カンモンで防衛に失敗したらそのままズルズル第三カンモンぐらいまで行かれがちです。
こちらが攻めているときも、第一~第二の区間はほとんどスルー状態になることが珍しくありません。

タカアシヤグラはそもそもヤグラのルートがおかしいです。
急に防衛リスポンから遠ざかりよって、裏取りしようもない上にメチャクソ遠い完全アクセス不可能なステージ角で長時間止まりやがって、そのあとは塗れへん上に高い通路のさらに上を悠々と真っすぐ走ってくるってどうなっとんねん。せめて下走れや。防衛側が上からボコれるようにしといてくれや。そもそもステージ角で止まるな。

【4.敵に入られると詰むポジションに敵を入らせない】

防衛ポジションに敵が先に入ってしまうと非常に苦しいです。そいつを退かさない限り事実上防衛できないに等しいので。
例えばユノハナの自陣左高台は第2カンモン以降の貴重な(ほぼ唯一の)防衛ポジションですが、そこに敵が先に居座っていたら第2カンモン以降のヤグラの防衛は相当厳しいです。
速やかに排除しないとそのまま何もできずKO負けしてもおかしくありません。

ユノハナヤグラ:左高台まで入られるとかなり詰む
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

それから、どのステージでも単純にリスキルに近いような入られ方をされたら困ります。
リス地から出ることすら困難になるとヤグラを止める以前の問題で試合が成り立たない詰みになります。

そういうポジションに敵が入りそうor入ってしまった場合のみ、ヤグラよりそっちを優先して倒した方が良いです。というか、そうするほかないです。
意表を突けないが仕方ない。

一本道をまっすぐ詰めるだけで容易にリスキルできるステージ構造が悪い。何のためのイカスポーンだったんだ。マサバとかユノハナとかクサヤとかタラポとか…意外と多いな…

拮抗

「拮抗」フェーズはポールダンス戦法をやってるとあんまり無いですが、
単にどちらもヤグラを確保しておらず、今まで説明した3つのどのフェーズとも言い難い両者睨み合いの状態です。

この状況に限り普通のスプラトゥーンの試合になっているので、戦法に殉じるならさっさと乗ってヘイトを稼いで試合を動かすべきですが、
まあ実際のところは人数の有利不利だとか敵味方のポジションだとか一般的なことを少し気にしながら乗るかどうか判断してください。

『いつ乗るか(=いつ乗らないか)』の項目で説明した通り、乗った瞬間に即死しそうな状況では乗りません。
ある程度ヤグラの上で長生きしないことにはヘイト稼ぎにすらならず、ただの犬死にです。
ヘイトを稼ぎながらヤグラを進める→他の味方もラインを上げ浮き足立った敵を蹴散らす、という段階を踏まないと攻めフェーズにも移行できません。

乗るにも乗れないので基本は様子を見ますが、一瞬乗って即降りることで相手を挑発し出方を窺う、という選択肢もあります。
一瞬乗るだけでも5秒は確保状態となりゲージ自動増加が得られる(さらに相手カウント劣勢なら相手にゲージ自動増加を与えない)のも嬉しい。

ちなみに毎試合必ず拮抗フェーズになる瞬間があります。初動です。

【初動で何をやるか】

言うまでもなく乗りましょう。

…と言いたいところですが、ステージにより初動最速乗りの向き不向きがあるような感じがしています。これは単に俺の経験則です。

初動最速乗りが有効だと感じる条件は、

  • 中央のヤグラが周囲の地形より高く、高所有利を取れる

  • 中央の地形の関係で敵側が初動で布陣しやすいスポットがあり、ヤグラの上からそこに奇襲できる

  • 初動最速でチャージャー等にやられにくい(経験則)

該当するのはユノハナ、マテガイ、ナメロウ、ナンプラー、タラポート、ネギトロ、リュウグウ。

逆に初動最速乗りをすべきでないと感じる条件は、

  • 周囲が開けている、もっと高所から狙われるなど、乗ったところで地形有利があまり得られない

  • 初動最速でチャージャー等にやられがち(経験則)

該当するのは、
ゴンズイ(敵通路にロラブラスロッシャーなどが高確率でいて、即死しがち)
ヤガラ(クリアリング困難な左右コンテナの裏から狙われ、左の屋根からも狙われる)
マサバ(即死しがち、かつ開けすぎてて後方にも逃げられない場合が多い)
海女美(いきなり敵陣に踏み込みすぎる、左右ブロックが邪魔で味方の支援をまともに受けられない)
マンタ(ハチの巣にされる)
タカアシ(入り組んだ地形でロラブラスロワイパーに瞬殺されがち、長射程にも正面or右から狙われ回避困難)

それ以外、どっちともつかないと感じるのはキンメダイ、マヒマヒ、チョウザメ、ザトウ、スメーシー、クサヤ、ヒラメ、コンブ、オヒョウ、バイガイ、カジキ。
初動から有効キルが入ることもあれば、いきなり抜かれて死ぬこともある。とりあえずゲージが欲しくて乗ることにはしてますが、すぐ降りることが多いです。

初動乗るべきでないと説明したステージでも、個人的には一瞬乗って即降りるをやっています。
ヤグラの上からなら敵全員の位置がほぼ視認できるのと、初動の敵の初手をとりあえずヤグラに向けさせて味方に初動のアドを与えたい、という気持ちがあります。

初動最速乗りのもう一つの注意点として、
野良環境と言えども同じ人と再マッチングする可能性はそれなりにあり(上位帯に行くと「この人よくマッチングするから知ってる」「有名な配信者で知ってる」などもある)、
人読みされると即死します。そのときは人読み読みで違う行動をした方がいいです。
もしかしたら試合開始時点でブキやギアから戦法を読まれてる可能性もあるよね。

チーム単位の行動指針・ヤグラ乗り以外(ヤグラ護衛)のすること

今までずっと、ポールダンサー当人がしたいことの説明しかしてません。

チーム全体としてはどう試合を運ぶのが理想なのか?
他の味方が積極的に乗ってくれてて、自分が乗る必要が無くなった場合は何をすればいいのか?
自分は戦法なんて興味ないが、味方にゾンビでやたら乗る奴がいた場合にどう合わせればいいのか?
その辺の話も必要だと思うのでします。

※ヤグラに乗っている人以外の味方のことを「ヤグラ護衛」または単に「護衛」と呼ぶことにします。名前が無いと不便。

相手の防衛フェーズの邪魔をする

前段で防衛フェーズにやることをたくさん書きました。
攻めフェーズでのヤグラ護衛は、相手がしてくるその防衛行動をすべて邪魔すればよいことになります。

ヤグラを奪う(スティールする)
↑スティールの可能性を常に考慮する、来たら冷静に阻止する、そもそもスティールできる余地を作らない

ヤグラを止める(キルするか降ろさせる)
↑止めようとしている敵を優先的に排除する

ヤグラを止めやすい防衛ポジションを確保する
↑防衛ポジションを先に確保するor圧をかけて立たせない

敵に入られると詰むポジションに敵を入らせない
↑入る、詰ませる

【スティール対策】

スティールは本来ちゃんとヤグラを真剣にやってれば通るはずのない択です。皆もっとヤグラを愛して。お願い。
ヤグラに乗って戻さず自動戻りに任せてたら、誰も見てないルートから敵に乗られた…とかは普通にヤグラというルールで起きうることの想定が足りてません。

ステージごとにスティールされやすいルートは把握しましょう。敵4人の位置と動向を把握しましょう。できるなら人読みもしましょう。そもそもヤグラは乗って戻しましょう。

あまり知られていない気がしますが、
乗らずに戻すときのヤグラの速度は通常の2/3程度で、
乗って戻すときの速度は通常の1.2倍ぐらいあります。
乗るかどうかで中央戻りやその後の攻めに転じるまでの所要時間が全く違います。
あともちろんゲージ自動増加が得られます。

攻めフェーズで1人がヤグラに乗ってあと3人が前に出てるとき、スティールを試みる敵が別方向から現れてヤグラ乗りとその敵でタイマン状態になったとします。

護衛はどこで何をしてんだよ。「護衛」をしろよ。

ヤグラがまだそれほど奥まで進んでいないとき、(※悪い構造のステージでなければ)防衛側には正面の敵を迂回してヤグラに接近できるルートが大抵あります。
護衛が3人がかりでリスポン地点目指してグイグイ詰めていってても、それを無視して遥か後方のヤグラに向かわれてたら「護衛」になってません。

ヒラメヤグラ:詰めすぎてヤグラががら空きになる例
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

迂回してヤグラスティールを狙ってきそうなルートがあるなら、護衛最低1人はヤグラ付近につき、スティールルートを警戒しましょう。
そうすれば相手もスティールを諦めるか、無謀なスティールを試みてきて2対1で追い返すことができます。
もしヤグラ乗りが倒されたとしても乗り役を替わることができるので、戦局に大きな影響は及ぼさずにフェーズを継続できます。

ちなみにヤグラ乗り目線で、護衛がおらずスティール狙いの敵とタイマン状態になってしまった場合、カモンを連打してから気合いで勝つしかないです。

最終的に対面に勝つためのミクロな後退(攻撃をかわすために一旦ヤグラから降りるとか)はありえても、
戦局レベルでのマクロな後退(ヤグラを放棄して防衛ポジションまで下がるとかリスジャンするとか)は極力あってはならないことです。
だって他の味方は攻めフェーズだと思ってみんな前にいるもん。防衛できる場所に誰もいないもん。

よっぽどカウントでボロ勝ちしてて実力差もあって、大きめに後退しても最終的になんとかなるだろうという強い確証があるとしても、出来ればやりたくない択です。

そういう択をヤグラ乗りが取ったら相手が上振れてラスト数十秒や延長戦であれよあれよと逆転負けした経験、みんなもあると思う。俺もある。あれが一番メンタルに響く。

【ヤグラを止めようとする敵を優先的に排除する】

防衛時、ヤグラより先に手前の護衛から倒そうと考える人が世の多数ですし、基本的に間違ってはいないと思いますが、
これを護衛目線で考えると、護衛は死なずにヘイトを長く稼ぎ続けられればそれだけヤグラが安全になり大きく進むということになります。

もし、そんな護衛を無視してヤグラを止めようとメインを撃ったりサブを投げたり真っすぐ突っ込んだりしてる敵がいたら、恐らく隙だらけで簡単にキルできるはずです。
そこを漏らさずきっちり拾っていけば、相手の防衛布陣はズルズルと崩壊していきます。

攻めフェーズにおけるキルはもちろん純粋な対面の勝利によっても生じますが、
強いヘイトがヤグラと護衛の両方にあって、互いに生存とカバーキルをしあえるような状況になったことで必然的に生じるものも多くあります。
チームとしてはその形でキルを入れるのが再現性も高く理想的ですね。

【⚠ヤグラと護衛が相互にカバーできる距離を保つ

護衛が前に出すぎててヤグラ乗りにできることがない、そしたら護衛が対面負けて敵が押し寄せてきてヤグラを降りるしかない、みたいな経験ありませんか?
あれは護衛がヤグラから遠い場所で単独でヘイトを稼ぎすぎていて、敵が誰もヤグラを止めようとしていないのが原因です。
その場面で護衛が対面勝てるなら試合にも勝てますが、その勝ち方って単にその護衛が上手すぎただけなんですよね…再現性は無いです。

もちろんステージや各々のブキや状況によって考え方は千差万別ですが、少なくとも野良環境において安定的な勝ち方を目指すなら、
ヤグラがヘイトを稼ぐ→ヤグラを狙う敵は隙だらけなのでそこを護衛が倒す→その護衛を狙う敵をヤグラ乗りが倒す
という相互連携が成立するポジショニングを、あなたはした方が無難だと思います(他の味方がどう動くかは分からないので)

何より、ヤグラ乗りが倒されてしまったときに誰かが乗り継がないとヤグラが戻ってしまうので、その意味でも最低一人はヤグラから離れすぎない方が安全でしょう。
その役目を、味方に任せずあなたがやる方が安全です。他の味方がどう動くかは分からないので。

【防衛ポジションを先に確保するor圧をかけて立たせない】
【リスポン付近まで入る、詰ませる】

これは言葉通りです。
入れる防衛ポジションなら誰か一人は入っておきたいですね。
入れなくとも防衛ポジションに向かってサブを投げる、スペシャルを吐く、メインを垂れ流すなどするだけでも防衛の妨害としては十分機能します。
リスキルも同様に可能ならやってしまえばいいです。カウント次第ではわざと倒されに行くぐらいの気持ちで無策に突っ込んでもいいと思います。

なお防衛フェーズで説明したように、防衛ポジションが有効に機能するのはある特定の場面だけなので、そこが過ぎ去ったらもう妨害しなくていいです。
仮にそこに敵がまだいたとしても無視して構いません。

ヤグラのルート次第ではそいつは無意味なポジションに置いてけぼりになり、
むしろあえて無視して生存させ無駄なあがきによる判断ミスを長くさせた方が、実質有利状態を長く続けられる可能性すらあります。

誰が乗るか(乗り適性)

先に断っておきますが、状況に応じて誰が乗っても構わないし、むしろ全員がちゃんと乗るべき場面で乗る意識を持っておくべきです。

それはそれとして、ブキ性能によりヤグラ乗りの向き不向きは当然あります。

塗りが苦手なブラスターも場合によってはエリアを塗らなきゃいけないし、塗り短射程が前に出て対面でキルを取らなきゃいけない場面だってあります。そういうのと一緒。
でも味方に不向きな行動は極力させたくないよね。そこも一緒。

【向いてそうなブキ】

  • 長射程

  • グレートバリア、テイオウイカ

  • ヤグラ護衛が向いてない(キル性能が低い、射程が短すぎるなど)

【向いてなさそうなブキ】

  • マニューバー種(スライドが活かせない)

  • ジェッパ、ショクワン(発動中だけ乗りを代わってくれないと吐くに吐けない)

  • 前衛ポジションでのキル、ヘイト稼ぎ、耐久に適性のあるブキ全般

    • ヘイト稼ぎ:パブロ、クアッドなど

    • 耐久:キャンプ、シールド、グレートバリアなど

【「長射程がヤグラに乗る」という固定観念】
実際大きく間違ってはいませんが、
ステージやルートによっては射線の通りが悪くて別の場所にポジショニングした方が強い場合もあるので、場面に応じて柔軟に乗り役を交替できた方がいいです。

例えば周囲に壁が多くて上からボコボコにされる位置のヤグラにリッターを乗せるのは明らかに向いてなくて、
そこは近接戦闘や遮蔽越しの戦闘に優れたブキ、バリア等で耐久できるブキなどがヤグラに乗り、リッターには後ろから敵を抜いてもらう方が効果的でしょう。

具体的にはユノハナ第三カンモン付近、オヒョウ第二カンモン付近などです。
長射程が乗ってもあまり仕事ができず、ヤグラより後方の高所に居座ってヤグラに群がる敵をキルする方が明らかに向いています。

オヒョウヤグラ第2カンモン:ここだけでも替わってあげたい
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

ヤグラ乗りや前に出た護衛がデスして攻めが中断されても、長射程なら少し下がったところに最終維持ラインを引いたうえで敵をしばらくの間抑えておくことはそれほど難しくなく、
その間に味方をスパジャン復帰させれば攻め継できます。

【向いてなくても乗らなきゃいけないときはある】

例えばマヒマヒで第3カンモン手前ぐらいまでヤグラを押し込んだところで味方わかばとリッターが落ち、残りローラーとクアッドは第3カンモン付近の敵陣広場にいるとします。
このとき残った二人はヤグラを無視して抑えを継続すべきでしょうか?

やはりどちらかはヤグラに一瞬でも乗って、維持フェーズをしててほしいです。

マヒマヒヤグラ:それができれば 苦労はしねェ!
Sunfish(まんぼう)「スプラトゥーン3 ステージ図面 24ステージまとめ

仮にヤグラが自動で戻っていくのを無視して2人が居座り続けたとして、
味方復帰→乗り直し→再び2人が戦闘している敵陣へヤグラ入り、までの間、
2人がずーーーっと敵陣で生存し続けられるでしょうか?
普通はまず無理です。

やや下がり気味でいいからヤグラ乗り降りで時間を稼いでくれてたら、そこにスパジャン復帰することでスムーズに攻め継できたかもしれず、
その方が実はトータルの維持時間も短くて済みます。ヤグラが戻った分を進め直すタイムロスが無いので。

乗り適性が低そうなブキであっても、必要な場面では乗るという選択肢が持てた方が良いです。

【グレートバリアをどこで吐くか】

ヤグラの上で吐くグレートバリアは恐らく最強のカウント稼ぎ手段です。大半のメインサブスペを無効化できてしまいます。
ポールダンス戦法とは相性抜群で、俺もゾンビわかばを使っています。

ただ、バリア持ちのブキの中には明らかにヤグラの前でバリアも交えて戦闘した方が強いブキがそこそこいます。スプロラとかデンタルワイパーとか。
彼らは必ずしもヤグラ上バリアにこだわる必要はありません。

というかポールダンス戦法やる気満々のゾンビわかばであろうと、他に乗ってくれる味方がいたならヤグラを譲って前に出て戦うこともあるし、
そのときには普通に戦闘目的でバリアも吐きます。
変にこだわらず、シンプルにその時々で最適だと思う行動を取ればいいだけです。

豆知識。
グレートバリアとエナジースタンドは、ヤグラに轢かれると即座に壊れます。
で、壊れるとゲージロックが解除されるため、わざと轢かれる場所にこれらを設置することで必要最低限の効果を発動させてからすぐ壊してゲージを溜め直せます。

例えばカンモン到達時にカンモンのすぐ前の床にバリアを設置すれば、
カンモンカウント中は床に設置したバリアが高い耐久値を誇り(※ヤグラの上に置くとバリアは2倍速く消耗します)、
カンモンを突破してヤグラが動き出したらすぐ轢かれて壊れ、次を溜め始められます。

この小ネタはヤグラのすぐ近くで戦ってるバリア持ちのヤグラ護衛でも活用できます(わざわざヤグラに登らなくていい)

4人の役割分担

ざっくり言えばこうなるかな?

  • ヤグラ乗り

  • ヤグラ護衛①比較的近距離での護衛と有事の乗り中継

  • ヤグラ護衛②③ヤグラの前で戦う

これはそれほど理屈として意識していることではなく、
まあ事故なくそつなく勝てるときはこういう分担に自然となっていることが多いかな?という印象があるだけです。

防衛フェーズの注意点

個人レベルでやるべきことは防衛フェーズの項目で解説した通りですが、
それが他の味方の思想や立ち回りと噛み合うかどうかは慎重に見極めてください。

例えばキンメダイヤグラの防衛で、自分は第2カンモンで何がなんでも絶対に止めたいと思っているが、味方が明らかにカンモン阻止を諦めて退いている、みたいなことがあると、
自分一人だけ第2カンモンに特攻することになって何の成果も得られなかったりします。

野良環境ゆえにどうにもならない点で、
自分の中のセオリーに囚われすぎず柔軟に戦いましょう、味方に合わせる意識を持ちましょう…と抽象的なことを言うのは簡単ですが、
「味方に合わせる意識を持つ」とは具体的に何で、具体的にどのような行動を取ればいいのかは全然言語化できません。

まあでもそういうとき、経験的にはそもそも味方が理解不能な動きをしてて「それでどうやって勝つねん」みたいに思うことが多いので、
ハズレくじだと思って諦めた方がいいのかもしれません。
それでも勝とうと思うならひとえに自分一人で無双するしかなくて、「それができれば 苦労はしねェ!」なので…

それをコンスタントにできる人がXP4000とか5000とかになるんだと思いますし、ポールダンス戦法とかやる必要ない人です。

未来へ…

物凄い長文になりましたが、まだまだ書けてないことがあるような気がします。
でも一縷の隙も無い完成品を作ろうとしていつまでも世に出ないことより、とにかく世に出して叩き台となることの方が情報の価値が高いと思うので、とりあえずこれで良しとしました。
今後追記があったら書きます。

みんなヤグラに乗ろう!乗って踊ろう!

ヤグラに乗れば勝てる!💃

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つー
カフェラテかミルクティー買います いや、カフェラテの方がカラテが高まりそうなのでカフェラテにします