【140字/空想】世界を見つける翼

読んでるだけじゃつまらないね、
確かめに行こう。
やってきた黒猫には翼があった。
そして僕にも。
文字ばかりの本を閉じ、
僕らは窓から飛び出す。
世界を余すことなく観察するんだ。
見つけたものは色とりどりの挿絵となって
僕の本を彩るだろう。
黒猫に微笑みかけ、
僕は薔薇色の空を行く雁たちに並んだ。

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