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重い首飾りを窓から投げれば あなたがさっと左手を振る ママ虹よと女の子の声 帰った時どうす…
籠いっぱいに夏花を摘む 揺れる青は遠き日の優しさ 揺れる赤はまだ見ぬ未来のときめき あなた…
歓声と空砲に僕らは飛び出した 白波を蹴立てて前へ前へ 百万の帆が ひしめき合ってざわめいて …
遥か遠くからやってくる音に空を仰げば 途方もなく愉快な驚きに満たされた。 あれはなんの曲だ…
雨音を閉じ込めました 彼が小瓶を掲げ 私は耳を傾けた 何も聞こえない 彼が静かに笑う 人の数…
夜は仮面をつけて僕を訪れる 底なし沼のような色の 黙ったまま僕を抱いて ただ沈み込むから …
君が胸一杯に 白い花を抱いてやってくる 瞬間の連続が永遠なら 瞬間と瞬間の間は? そんなものはないよ 途切れることがないんだから 僕の答えに君は頭を振った いいえ 小さな小さな揺らぎがあるわ けれど何よりも広大で肥沃なものが 人はそれを夢と呼ぶのよ 花咲く午後の甘い痺れ 君の微笑みがいつまでも揺れていた 学生時代は紫ばかりを着ていました。 ボルドーも好きだった。 青はまだ遠いところにあって 自分にとっての色ではなくて。 だけどシャガールが好きで 彼の青
私はね 彼女は片目をつぶって見せた 青い夜明けが忍び足でやってきたら すぐにベッドを抜け…
右の乳房の上には赤い金魚を。 左の乳房の上には黒い金魚を。 真昼の頃には汗ばんだ肌の上、 …
さざ波みたいな君を抱く ひんやりと甘くて極上 アンニュイな午後だから ユニコーンの回転木馬…
海からの風は容赦なかった。 何もかもがしょっぱくなって絡みつく。 お気に入りのドレスが 千…
冷え切った石段を登ったり降りたり。 夢、何かを一生懸命探す夢。 無くしてしまったものは数知…
流星群がやってきた夜。 僕は彼女と二人、 街で一番高い鐘楼の天辺に腰掛けて 空の大騒ぎを見…
夜明け前の空は不機嫌そうだった。 一晩中待った伝令は現れず 最後の花は萎れて落ちた。 ちょうどいいじゃないか。 あなたが言った。 0から始めるにはちょうどいい。 くだらない言葉遊びはもうたくさん。 僕らは生きている。 それだけで十分だ。 お気に入りの靴を履いて歩き出そう。 朝の光を迎えにいけばいい。