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マーケット急拡大中!「メンズ美容」の攻略術ースキンケア編ー
皆さま、こんにちは。CCI Lifestyle Digital CONNECTです。
今回は、昨今盛り上がりを見せている「メンズ美容」について、弊社独自調査結果をもとにご報告いたします。
メンズ・ジェンダーレスコスメ市場の拡大
昨今、化粧品各社においては、男性向けブランド商品の強化や、ユニセックス商品へのリニューアルといった動きが見られ、メンズ・ジェンダーレスコスメ市場は拡大傾向にあると言えます。
実際に、2019年下期においては男性20代の12.3%がファンデーションを購入しているなど、コスメ商材への関心も増加傾向にあります。
さらに、2020年から続いているコロナ禍においては、オンライン会議で自分の顔を見る機会が増えたことにより、スキンケアやメイクアップの需要がさらに増えてきています。
このように需要が高まりつつあるメンズ・ジェンダーレスコスメについての適切なアプローチを考える上では、購買における生活者の情報収集実態の把握が不可欠であると考え、弊社独自で調査を実施いたしました。
本noteでは、スキンケアとメイクアップに分けて、調査結果をご紹介します。
男性の美容事情を調べるにあたり…
今回、20~39歳の男性を対象に調査を実施しましたが、対象の男性の中でも、美容に対する意識やモチベーションに差があると考え、スキンケア商品の月間合計購入金額と情報収集態度を組み合わせて、以下の4つのセグメントに分けて調査を実施しました。
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スキンケアの月間購入金額が5,000円以上の層をヘビー層、5,000円以下をライト層、また情報発信・収集に対して積極的な層をイノベーター層、消極的な層をフォロワー層と定義しています。
よりイメージしていただきやすいように、4つのセグメントに関する特徴をご説明します。
まず、ヘビー×イノベーター層です。
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この層は、スキンケア商材の月間購入金額が5,000円以上で、常にトレンドを追いかけ、自ら情報収集・発信をすることも好きなタイプです。メイクアップ商品の月間購入金額も約半数が5,000円以上と回答しており、4属性の中で一番美容への意識が高い層になっています。
次に、ヘビー×フォロワー層です。
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この層は、スキンケア商材の月間購入金額が5,000円以上と高いものの、自ら情報を発信することはあまり好まない層です。ヘビー×イノベーター層には劣るものの、7割以上がスキンケア・ファッションに関する情報収集をしています。
次に、ライト×イノベーター層です。
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この層は、流行に敏感でトレンドは気にしている一方で、しっかりと検討してから購入するため、スキンケア商材の月間購入金額も5,000円未満と少なくなっている層です。購入金額は低いものの、7割以上がスキンケア・ファッションの情報収集をしています。
最後に、ライト×フォロワー層です。
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この層は、スキンケア商材の月間購入金額が5,000円未満で、他セグメントに比べると情報収集頻度も極端に少なくなっており、4セグメントの中で一番、メンズ美容に対して興味関心が薄い層になります。
弊社としましては、消費に積極的な層であるヘビー×イノベーター層、ヘビー×フォロワー層へのアプローチが重要ではないかと考えております。
それでは、上記のセグメント定義をふまえ、まずはスキンケアに関する調査結果をご紹介します。
男性のスキンケア事情とは?
「スキンケア商品に興味を持ったきっかけ」という質問では、「身だしなみの基本だと思った」「肌の悩みを解決したいと思った」といった回答が多く、どのセグメントも共通して、肌の悩みや身だしなみをきっかけにスキンケアに興味を持っていることがわかりました。
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特に、消費に積極的かつ美容への意識が高いヘビー×イノベーター層は、「ファッション・ライフスタイル関連の雑誌や記事、投稿を読んだ」や「ファッション・おしゃれをもっと楽しみたいと思った」と回答した割合が他セグメントに比べて多く、スキンケアを義務として行っているのではなく、ライフスタイル・ファッションの延長線上で興味を持っていることが分かりました。
次に、「購入時に情報収集をする場所」についてです。
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結果は、「Instagramでの有名人/インフルエンサーの投稿」「YouTubeの動画」「ドラッグストア」の順で高い結果となりました。有名人やインフルエンサーの投稿はやはり影響力があるようです。
一方で、購入前にドラッグストアの店頭で情報収集をすると回答した人も多いため、店頭のPOPにおいてランキングロゴやクチコミを活用することも購買の後押しとしては効果的であると考えられます。
次に、商品の購入場所についてです。
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全体平均では、ドラッグストア>Amazon>楽天市場>の順で高い結果となりました。
ヘビー×イノベーター層はAmazonや楽天市場などの大手ECサイトで購入する割合も、平均に比べて高い結果となりました。
また、ヘビー×フォロワー層はスーパーやコンビニエンスストアで購入すると回答した割合が平均に比べて高く、手軽に買えるものを積極的に試してみる、というヘビー×フォロワー層の特徴が表れていると言えます。
それでは、スキンケアに関するまとめです。
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スキンケアに興味を持ったきっかけは、どのセグメントに関しても、肌悩みや身だしなみのためでしたが、購入前の情報収集場所には違いがあることがわかりました。
ヘビー×イノベーター層に関しては、ライフスタイル・ファッションをきっかけにスキンケアに興味を持っている割合が高いため、ライフスタイル・ファッション文脈の訴求をすることで興味喚起を図ることができると考えられます。
スキンケアに関する調査結果は以上です。
ぜひメンズ・ジェンダーレスコスメ商材の広告戦略のご参考にしていただけますと幸いです。
なお、今回ご紹介した調査結果については、昨年10月に弊社で開催したウェビナーでもお話をさせていただいた内容となります。
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今回のnoteでご紹介できていない調査結果もございますので、資料をご希望の方は以下よりお問い合わせください。
https://www.cci.co.jp/casestudies/cci-lifestyle-digital-connect-vol4/
次回のnoteでは、メイクアップに関する調査結果と、スキンケア・メイクアップの調査結果をふまえた最適なアプローチ方法をご紹介します。
LDCでは、今後も生活者への独自調査を行い、そこから見える効果的な広告戦略について発信していきます。
具体的な広告プランニングのご相談などは下記までお問合せください。
■お問合せ:LDC@cartahd.com
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【調査概要】
■調査対象:20-39歳の男性
■対象商材:
◎スキンケア
┗化粧水、乳液、美容液、美容オイル、オールインワン化粧水、クレンジング
◎メイクアップ
┗ベースメイク、眉メイク、アイシャドウ、アイライナー、カラーリップ
■調査地域:全国
■調査方法:インターネットリサーチ
■調査時期:【事前調査】2021年6月18日(金)~6月21日(月)
【本調査】 2021年6月25日(金)~6月26日(土)
■有効回答数:824サンプル
■調査実施機関:株式会社マクロミル
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筆者:昆 双葉