「違うよ涙腺、そうじゃない」 犬派の私を揺るがす奈良市役所LINE、その後を聞いてくれ
最後まで報告したいなと思ったので、noteに残します。嬉しいことが次々に起きたので、そのいきおいで書いています。
まずはこの、一見なんでもない写真を見てください。
実はヤバいものが写り込んでる、とかじゃなくて。私にとっては、だいぶと涙腺を潤してくる写真でして。
話は、数日前に遡ります。
9月25日。こんな投稿をした。
埋め込みだと、文章が途中で切れると思うので転載(誤字は修正済)。
画像も貼る。
左上から、画像1、2。下いって3、4。
たくさんの反応があり、それだけでも嬉しいんだけど、翌日の9月26日。奈良市役所の方から、連絡が。
さらに翌日、9月27日。
奈良の山が、動いた。
……という、この一連の流れ。タイムラインで見かけた方もいるかもなんですが、ここからもっと増え、たった4日で、プラス2万人超になったそうで(いつもは1日に10人、多くても20人らしい)。
※追記:誰かがまとめてくれたTogetterがわかりやすい…ので貼ります
そして。
ここで落ち着くと思いきや、お話は現場へと続き。「いよいよツイートじゃ収まりきらん!」となったため、以降ご報告する次第でございます。
9月28日。
最初の投稿から3日後。私は、いくつかの問合せにお返事を書いていた。投稿に関する取材依頼。市役所の方にも報告をして、やり取りしていた。
9月29日。
メディアのみなさん、猫たちの名付け親である、奈良市保健所の「江端さん」という方にもお話を聞き、素敵な記事が公開された。
せっかくなので、一部貼る。読売新聞さんの記事、Lマガさんの記事、J-CASTさんの記事、他。それから下は、テレビ朝日さんの放送。「名前をつけることは、スタート。大切にするスタート」という江端さんの言葉が、とても好き。
江端さんが、名付けで一度だけ後悔した話が載っている、まいどなニュースさんの記事も、心に残った。
で、日が変わって9月30日。
私は、家から車で10分のところにある、保護猫たちの譲渡会会場に向かっていた。さすがに顔合わせて、ごあいさつしたいな、と。
すると、開始前よりすでに人だかりがあり、まもなく長蛇の列に。(これ、写真に写り切ってないんだけど、折り返してもう1本列があって、さらに中にも列があるんよ)
市役所の方に「いつもより多いですか?」と聞いてみる。
「もう、ぜんっぜん違います! SNSのこともあったので、増えるかな〜とは予想してスタッフは増員したんですが、想像以上で。びっくりしてます!」
案内の仕方も急遽変えて、一度に入る人数を区切り、時間制にしたみたい。
私も、混ぜてもらった。
会場入口、最初にいたのは「なかなか落ち着かないので」ということで名付けたらしい「てんや」と「わんや」……なんだが、
寝とる。てんやわんやしてへん。
「てんやわんやしてないね〜」
「あはは、ほんとやねえ」
後ろの人たちも同じツッコミしてる。
歩いていくと「ハチャ」と「メチャ」もいた。「クチャ」もいた。(が、熱心に見てはるご家族がいたので、撮らずでした)
こちらは「ボク(墨)」と「マッキー」。黒にちなんでるのかな。
猫たち、私にはあんまりこっち向いてくれん。犬派だってバレてんのかな。や、こんなにたくさんの人が来てくれて、普段と全然違う環境で、あなたたちもびっくりしてるよね。
順番に見ていくと、すでに「決まりました」のタグがついている猫もたくさん。時計を見ると、まだ30分経ってない。すごい。
あまりお邪魔になってもいけないので、良きところで外へ。すると、掲示板にも猫たち、いっぱいいた。ちいさいねこ。
この模造紙は、市役所のみなさんと共に猫を守る、ボランティアさんによるもの。保護時の様子、普段の様子などをレポートしてるっぽい。写真や書かれたコメント一つひとつに、愛を感じる。
ひあー、ちっちゃ…! 例え方がいいかわからんけど「199g」とか「204g」って、缶コーヒー1つの重さだよ。ちいさいねこ……ねこちいさい……ミルクがんばって飲んでいる……
隣に貼られているのは、ちょっと大きくなった猫。
あー! こっちは保護猫を迎えた人たちからだ。
「里親さんには必ず、おたよりをいただくことになってます」
なるほど、よい仕組み……その後も大切にされている様子を知れるし、お迎えを検討している人は、これを見て気持ちの具合が深まるだろうな。
「文字がいっぱいで、こちらも愛を感じますね」と市役所の人に話すと、「いっぱい書いてもらう、っていうルールがあるわけじゃないんです。もっと簡単なものでも大丈夫なんです。でも、たくさん書いて送ってくださる方も多くって」とのこと。
写真展もあった。保護猫の預かりボランティアをしているCOPORIさんによる、保護猫の成長記録。(インスタでも見れるよ)
COPORIさんも保護猫を迎えていて、「パンダ」っていう名前なんだって。いいねパンダ。(下に貼らせていただいた投稿には、この9月30日の様子も書いてはったよ)
帰り際、奈良市役所の方と少しお話をした。
「僕たちが日頃どんなことを大切にして、どんな風に情報を届けていけばいいのか。今回、しまださんのツイートや、反応をくださった方々の言葉を読んで、改めて考えることができました」
目がきらきら光っている、とても嬉しい。
「こうして今日、いろんなきっかけが生まれているのも、SNSで拡げてくださったみなさんのおかげで。LINE登録してくれた人たちにもお礼を言おう!ってなって、昨日投稿しました」
うんうん、私のLINEにも届きました。
主語の大きなところが何かを発信するときって、何日も、時には何週間もチェック期間が設けられること、多いはず。人を介せば介すほど、言葉がどんどん平均的になったりする。もちろんその視点も大切だけど、その中で、温度まで削がれてしまうこと、よくある。
命をつなぎ続ける、奈良市保健所やボランティアのみなさん。そして、一番近くで寄り添う人の温度を伝え続ける、奈良市広報課のみなさん。私は素敵な人がいるまちで、生きているんだな、と思った。
市役所のみなさんとさよならして、スマホを見ると、家にたまに遊びに来てくれる学生から連絡が。「SNS見たよ〜!」という言葉とともに、こんな内容が書かれてた。
「実は私のお父さん、昔、奈良市の保健所にいたの。もう退職してるんだけど、今回のこと、すっっっごい嬉しそうで。にこにこしながら『ツイートたち、僕にも見せて』って。SNSでも話題になったけど、いち、奈良のまちの、定年過ぎたおじちゃんが救われていることも、伝えさせてね」
会場を出て、駐車場に向かう。見ると、どんどん、どんどん、車が入っていく。車から降りた人たちは、みんなビルに向かっていく。
腕を組んだ2人組の女性。私の父や母くらいのご夫婦。子ども連れのご家族。小学生くらいの男の子がスキップで横切る。みんな、今から、新しい家族を見つけにいくんだな。そう思うと。
ただ、本日10月3日時点、駐車場から人が出てくること自体が、涙の引き金になってるっぽくて、ちょっと困ってる。違うよ涙腺、そうじゃない。さすがに飛躍がすごいから。
でも、それくらい心が震えたことだったんだな、と思って。noteしばらく更新してなかったけど、私も見ならって、自分の温度を伝えよう、と思って。「その後こうなったよ!」を、こうしてここに、書くことにした。
今回拡げてくださったみなさんのおかげで、奈良のまちに、たくさんの新しい家族が生まれました。
猫たち、そして人間たちも、みんな末永くしあわせに。
▼猫たちや犬たちをお迎えしたい方へ
今回は保護猫たちの話ばっかりしてしまいましたが、保護犬たちもいます。そして、奈良市の保護猫・保護犬たちは、市外・県外の方も家族になることができます。
予約制で、平日は毎日、相談を受け付けてるみたい。(手続きについてはこちら) 家族を選んで、そのまま彼らが生まれた奈良のまちをめぐって、後日お迎えに……というのも素敵だね。
問合せは、奈良市保健所 保健衛生課まで。
電話:0742-93-8395(かけ間違いご注意〜)
メール:doubutu@city.nara.lg.jp
X(旧Twitter):https://twitter.com/nara_c_eisei