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第37号(2019年5月17日) 「安全保障上の懸念」を突き詰めると


存在感を増す「軍事大国ロシア」を軍事アナリスト小泉悠とともに読み解くメールマガジンをお届けします。

【今週のニュース】

・5月16日、ロシア航空宇宙軍(VKS)向けIl-76MD-90A輸送機の通算3号機が引き渡された
 Il-76MD-90Aは従来のIl-76MDの生産拠点をウズベキスタンのタシュケント航空機工場からロシア国内のアヴィアスタル-SP(ウリャノフスク)へと移転した上、新設計の主翼やPS-90A-76ターボファンを搭載して能力向上を図ったタイプ。ロシア国防省は2012年に39機分の調達契約を1394億2000万ルーブルで結んでいた。
・5月15日、国防省及び軍需産業各社の幹部と会見したプーチン大統領は、空軍力の近代化に関して一連の興味深い発言を行った
 主要な内容は以下の通り
-2013-18年に1000機以上の新型または近代化改修型航空機が配備され、航空機の65%以上が近代化された
-空軍(Военно-воздушные силы)(※)には3000機以上の航空機が配備されている

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