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第196号(2022年10月31日) 民間軍事会社ワグネルとは何者か
【NEW CLIPS】ウクライナ軍がセヴァストーポリ港を襲撃
Explosions in Sevastopol harbor last night.
— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) October 29, 2022
According to some sources, several Russian warships of the Black Sea Fleet were blown up - including a fregate and a landing ship. pic.twitter.com/Q4kCLX8xfq
10月29日、ロシア黒海艦隊の母港であるセヴァストーポリで爆発が発生し、艦艇一隻が損傷したことをロシア国防省が認めた。襲撃には無人航空機(UAV)と共に無人艇(USV)が使用されたと言われており、その際のものとされる動画もSNS上では紹介されている。
Impressive footage from the attack this morning in Sevastopol
— Benjamin Pittet (@COUPSURE) October 29, 2022
1/2 pic.twitter.com/TworSvGHCj
なお、この攻撃の後にロシア軍はウクライナに対して再び大規模な空襲を行い、キエフをはじめとする7州が攻撃を受けた。
【今週のニュース】部分動員が「完了」 ほか
欧州諸国による新たな対ウクライナ軍事援助
ロシアの軍事シンクタンク「戦略技術分析センター(CAST)」がイタリア紙『ラ・レパブリカ』を引用して報じたところによると、イタリア政府はウクライナに対して大規模な軍事援助を決定した。その内訳は以下の通りである。
・M270多連装ロケットシステム(MLRS):2両
・PzH2000 155mm自走榴弾砲:6門
・M109L 155mm牽引式榴弾砲:20-30門
・M133装軌式装甲兵員輸送車:数ダース
このほか、イタリアはフランスと共同でSAMP/T防空システムとスパーダ2000防空システムもウクライナに供与予定であるとされている。イタリアはこれまでに五次に渡る軍事援助を行ってきたが、MLRS、自走榴弾砲、装甲兵員輸送車を供与するのは初めて。
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MBDA Missile Systems, https://www.mbda-systems.com/product/aster-30-sampt/
徴兵の戦場投入を否定 ロシア参謀本部
ロシア軍参謀本部組織動員総局のブルディンスキー大将は、徴兵がウクライナの戦闘地域に送られることはないと述べた。秋季徴兵を前に、戦場に送られる心配から徴兵逃れが広がるのを恐れた結果と見られる。
なお、秋季徴兵は通常、10月1日に開始されるが、今年は11月1日へと1ヶ月延期された。ショイグ国防相は、動員によって徴兵事務所の負担が大きいためであると説明している。
一方、10月31日にはロシア国防省が部分動員の「完了」を宣言した。これによって動員実施のために用いられていた施設等は再び元の役割を果たすようになるとロシア国防省は述べているから、おそらくは動員のために開設した臨時事務所なども解散するのだと思われ、おそらくは当面、次の動員は行わないということなのだろう。
なお、この件については大統領府のペスコフ報道官が「まだ動員完了の大統領令は出ていない」「動員終了が宣言されても惰性で動員が続く可能性がある」などと発言し、胸を撫で下ろしかけていたロシア人たちに冷水を浴びせる結果となった。後にプーチン大統領は「動員終了に法令が必要かどうかは考えたこともなかったが、法律家に相談している」「とにかく動員は終わったのだ」と強調している。
近代化型Su-57戦闘機が初飛行
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