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第38号(2019年5月24日) 太平洋艦隊創設288周年をめぐる報道-1


存在感を増す「軍事大国ロシア」を軍事アナリスト小泉悠とともに読み解くメールマガジンをお届けします。

【インサイト】 太平洋艦隊創設288周年をめぐる報道-1

 5月21日、ロシア太平洋艦隊(TOF)は創設288周年を迎えました。この記念日にあたり、TOFの現状について興味深い情報が『赤い星』に相次いで掲載されたので、今回と次回でご紹介したいと思います。
 なお、記事中に出てくる部隊や人物の所属を理解するため、太平洋艦隊のざっとした編制を以下に挙げておきます(「ざっとした」というのはWikipediaロシア語版から取ったものであるためで、従って細部の正確性には色々と難があることはご了承ください)。

太平洋艦隊司令部(ウラジオストク)
・沿海小艦隊(司令部:フォーキノ)

  -第36水上艦師団
  -第44対潜艦旅団
  -第100揚陸艦旅団
  -第165水上艦旅団
  -第703物資装備補給センター
  -第38独立水域保護艦艇大隊
  -第19潜水艦旅団
  -第515独立偵察艦大隊
  -第7062太陽艦隊航空基地
  -第155独立海軍歩兵旅団
  -第186独立海軍工兵大隊
  -第72沿岸ロケット旅団
・北東部隊集団(旧カムチャッカ小艦隊)
  -第10潜水艦師団(SSN/SSGN)
  -第28潜水艦師団(SSBN)
  -第114独立水域保護艦艇旅団
  -第865独立戦闘機連隊
  -第317独立混成航空連隊
  -第40海軍歩兵旅団
  -第520沿岸ロケット旅団
  -第1532高射ロケット連隊

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