第229号(2023年7月10日) 反転攻勢から1ヶ月 今後を分ける三つの分水嶺
【今週のニュース】ウクライナへのクラスター弾供与を決定 ほか
核兵器はすでにベラルーシに搬入済み?
7月6日、ベラルーシのルカシェンコ大統領は、ロシアの戦術核兵器がすでに同国領内に搬入されたと発言した。
3時間にも及ぶ外国記者団との会見の中で発言したもので、「一定数の核弾頭がベラルーシ領内に存在し、厳重に保管されている」とした。また、前号で報じたように、核弾頭の搬入に関しては鉄道が使用されるという観測があったが、ルカシェンコは「海外に逃げた連中にそんなことはわからない」とし、実際には航空機を使用して搬入したと主張した。
なお、核弾頭の配備場所については前号の衛星画像分析で紹介した箇所の他にオシポヴィチの弾薬庫で立木の一部が撤去されるなどの動きがあることをアメリカ科学者連合(FAS)のクリステンセンとコルダが最近の報告書で指摘している。
米国がウクライナへのクラスター弾供与を決定
7月7日、米国防総省は、大統領令による装備品引き出し(Presidential drawdown)の枠組みで新たな対ウクライナ軍事援助を実施すると発表した。この枠組みによる軍事援助は2021年8月に実施された第1回から数えてすでに42回目に当たる。引き渡される装備品の内訳は次のとおり。
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