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メルマガ小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略(定期購読版)

ウクライナ戦争の行方やロシアの軍事力について、毎週月曜日に配信します。単独の記事のみ購読したい方はこちらをどうぞ(https://note.com/cccp1917/m/m59a…
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2023年12月の記事一覧

第249号(2023年12月25日) ウクライナ戦争とロシア軍の現状・見通し 国防省拡大幹部評議会報告を読む

【レビュー】2023年度ロシア国防省拡大幹部評議会開催 12月19日、モスクワの国家防衛指令センター(NTsUO)で恒例のロシア国防省拡大幹部評議会が開催されました。ロシア軍の幹部を一同に集めて軍の現状や今後の方向性について大統領や国防大臣が演説を行う場であり、外部の我々にとっても普段得難い知見を得られる貴重な機会でもあります。  今回は年内最後のメルマガということで、この国防省拡大幹部評議会におけるショイグ国防相の発言をレビューして一年の締めくくりとしましょう。 <ウク

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第248号(2023年12月18日) ロシア戦略ロケット部隊の将来像と尽きる米国のウクライナ支援予算

【今週のニュース】米国のウクライナ支援予算、ついに尽きるブリヤートに新たな輸送機連隊  ブリヤート共和国のウラン・ウデにロシア航空宇宙軍の新たな輸送機部隊として軍事輸送飛行隊第600連隊が設立された。同連隊は元々ソ連時代の1963年に設立され、1981年にIl-76装備となったが、1999年に解散されていた。上級部隊は2017年に再建された軍事輸送飛行隊第18師団で、第600連隊はその隷下にある4つ目の連隊である。装備機種はIl-76MDだが、これは予備保管されていた機体

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第247号(2023年12月11日)効かない制裁? 対露制裁の実効性を強化するためには

【今週のニュース】守勢に回るウクライナ ほか戦時下ウクライナ人の意識  ウクライナ国民に対する興味深い世論調査の結果が発表されたので紹介したい。  まずは身近なところから死者が出たかという質問で、2022年には7割程度であったものが2023年にはこれが8割を超えた。特に家族や友人といった近しい人の死については、2022年に2割以下であったものが、今回は4割以上に達しており、戦争が人々の生活に次第に忍び寄っていることが窺われる。その一方、ウクライナの勝利を信じるという回答の

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第246号(2023年12月4日) ロシア軍の総兵力が17万人増へ

【今週のニュース】イランへの軍用機輸出契約を締結 ほか「ミスティック」が現役復帰?  ソ連時代に開発されたM-55をロシア軍が偵察機として運用し始めたのではないかという観測が出ている。「ミスティック」のNATOコードで知られたこの航空機はミヤシーシェフ設計局によって開発され、1988年に初飛行した。1982年初飛行のM-17を双胴化したもので、どちらも米国の高高度偵察気球を撃墜することを目的として開発されたものの、気球によるソ連偵察プログラム自体を米国が中止してしまったた

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