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仕事の受けるor断る どう決める?

リクエスト頂きました!!ありがとうございます。

チルさんにとって、良いクライアント/悪いクライアントなど、クライアントに関するnoteを読んでみたいです。

ウアーネタ提供、そしてメッセージいただけて本当に感謝です。

ライターはフリーランスの方が多いので、仕事の受ける/断るの2軸で悩む方も多いかと思います。

とくにクライアントとの相性については先輩方ですら「なかなか見抜けない」と仰っていたりして、難しいところですよね。

とはいえ、最近のチルちゃんは「こんなクライアントとは取引しない」みたいな判断軸が薄ぼんやり形成されてきました。完璧に見抜けないとしても、失敗する確率が下がればそれでいいのです。

今回は案件の取捨選択について。若輩者ですがお付き合いください。

前提のはなし

クライアントの良い/悪い についてですが、前提として人によると思います。というのも、同じクライアントでも受け手によって印象が変わるからです。

例えば、丁寧なFBをするクライアントさんに対し

  • すごい丁寧なFB!ありがたい!

  • うわ、すごい細かい指摘してきた、うるさい……

このように、同じ状況でも受け取り方によって印象が大きく違います。

よくTwitterでも「クライアントと契約解除するか否か」という話がちょこちょこ流れてきますが、やり辛さの原因が本当にクライアントのものなのか、それとも自分に問題があるのか……は実の所分かりません。責任の所在も0か100かで決められるものでもなく、限りなく曖昧だと思います。

なので、あくまでも良い/悪いというのは「その人の都合にとって」であり、極めて個人的なものです。このnoteでも「こんなクライアントは悪だ!!キェー!! 悪霊退散!!」と言いたい訳では無いので、そこだけ念頭に置いていただけたら幸いです。

経験のフェーズに合わせた案件選びを

実績がゴリゴリあるライターさんが文字単価1円の案件を受けないように、案件は実績に合わせて選ぶ必要があると思っています。

とはいえ、案件選びに正解はありません。正解がないから困るんですけれども。こんなときは人の体験談をきいて「フムフム、そういう考え方もあるのか」と“価値観の拡張”をすることが大事なのかなと思います。

なので今回は「あくまでもチルだったらこのように案件を選んでいく」という文脈で語らせてください。

第1フェーズ:何も実績がない

何も実績がない場合。私だったら簡単な資格をとると思います。もしくは普通に就職するかもしれません。

なぜかというと、クライアントは実績のある人を採用したいからです。ライターは人生経験さえも執筆に生かせる職業。効率よくキャリアを作るにあたり、他分野での分かりやすい実績は持っておきたいですよね。

ではもし、就職すらできないとしたら。せめてアピール材料を用意しなくてはいけないので、「自分が他者より詳しいジャンルはなんだろう?」と棚卸ししていくと思います。

  • いつも何に時間を割いている?(テレビ?ファッション?ペット飼育?)

  • 趣味は?興味のあることは?

  • 人から褒められたことは?

  • 読んでいる雑誌は?

このような質問に答えつつ「私はこの辺が一般人より詳しいぞ!」と思える部分のアタリをつけていきましょう。

さて、後はこのアタリを引っさげて当該ジャンルの仕事を文字単価1〜2円で探していきます。使うのはソーシングサイトやライター向けプラットフォームなど。初心者でも文字単価1円以下は受けません。

またクライアントを選ぶためにも「数打ってコピペ応募」はNGです。どんな企業が応募しているのか、どんな人が求められているのかを想像し、それに合った提案文を作りましょう。

実際に私が1円ライターだったときは、女性向け金融メディアに「愛読雑誌はプレジデントウーマンです」とアピールして採用されたこともあります。嘘ついてなければ言ったもん勝ち。

第2フェーズ:記事をたくさん書いた

記事(無記名含む)を複数書いたら、文字単価2~4円に移行します。正直、文字単価1円と2円では必要なスキルがそんなに変わりません。文字単価1円なんて時給換算すると600円程度だったりするので、さっさと抜けるのが吉です。

ここでさらに、文字単価2円以下は受けないと決めましょう。1.5円?いいえ、2円!!

記事を複数書いたことにより、書きやすいジャンル等が見えてくると思います。また無記名記事はポートフォリオに載せられないので、できたらサンプル記事があると良さげ。

多くの担当者は

当該ジャンルに詳しいか
×
文章力があるか

で判断するので、この2つがアピールできていたら大丈夫です。

サンプル記事で仕事獲得しちゃる!!と気張らなくても、「あ、この人はまあまあ文章書けているな」と思って貰えたらそれで充分だと思います。

第3フェーズ:単価平均が上がってきた

平均単価が上がってきたら、ライターとしてどの方向に行きたいかを軽く定めます。

以前“ライターの多様性がすごい!”というnoteを書いたのですが

マーケター寄り、書籍系、広報系、セールス系、インタビューなど……ライターと言っても「本当に全部ライターですか?」と訊きたくなるレベルで……多様に富んでいます。またディレクションや編集に回ることもあるでしょう。

方向性なんて後からでも変えられるので「んー今はこっちかな?」と、何となく方向を定めておくと、案件の取捨選択をしやすくなります。

こんなクライアントは避ける

ここまでで分かると思うのですが、自分のフェーズに合わない案件は避ける。これに尽きると思います。文字単価3円を経験したら、もう1円は受けない。インタビューをメインでやりたいなら、SEOは避ける……など。

しかし、気になるのは「フェーズに合っていたとしても避ける(辞退する)クライアントはいるの?」って言うところですよね。個人的に避けるクライアントはだいたい↓に集約されます。

  • 作業工数に無頓着で報酬が見合わない

  • 従業員を大切にしない

  • 自分が気持ちよく貢献できそうにない

具体的に紹介していきます。

1.意味のない定例ミーティングを入れたがる

定例ミーティングを設定したがるクライアントは少し警戒しておきます。なぜかというと、何となく入れられた定例ミーティングってフリーランスにとってサービス残業だから。

もちろん、ミーティングの目的がはっきりしていたり、必要性が少なからず見えるものなら喜んで参加します。しかし、何となく入れられた“定例MTG”は普通のミーティングと違って議論の目的がフワフワしてしまいがち。「次回のMTG、スキップでいいですか?」なんていちいち確認するにも頭のリソースを食われます。

人の時間を取ることに全く躊躇がない……という点で「無償労働を当たり前だと思っているかも?」という仮説を立てられるので、警戒する相手です。

2.直接会いたがる

面接で直接会いたがる企業。なぜ?一旦zoomじゃダメ?

2次面接、もしくは就活ならまだ分かるのですが、個人事業主としては会いに行くまでに交通費も時間もかかるわけです。

別にそれ自体は大した問題ではありませんが、「カジュアル面談」でオフライン強要されると非効率さを感じて辟易とするため、辞退候補にあがります。

3.赤字に一貫性がなく治せない

赤字に一貫性がないパターンです。私は赤字を入れられたらその傾向を分析して少しずつトンマナを調整していくのですが、 同じ編集者であるにもかかわらず、一向に赤字を減らせないケースがあります。

つまり、赤字の一貫性が見えてこない。回数を重ねても一向に赤が減らない。気分で赤を入れられている気がする。赤を入れられた理由もよく分からない。

赤字をゼロにする必要はありませんが、一向に減らないと心身共に消耗するので、気づいた時点でサヨナラしています。あばよっ

4.レギュレーションが厳しい

レギュレーションが厳しい案件も早めに辞めます。レギュレーションをキツくする理由は「できない人を一定水準まで持ち上げるため」なので、自由度が少なくてやりづらい。

レギュレーションチェックも含めた工数を時給換算し、切ない金額になるのなら、サヨナラ候補にあげていきます。

5.〇円からスタート!最大〇円!

↑これ。
この募集の怖いところって、単価をあげるかどうかはクライアントに委ねられているってことなんですよね。それ自体は当たり前なのですが、わざわざ公開しているからこそ、単価が上がるのを夢見てしがみついてしまいがち。

昇給というエサを掲げている時点でタチが悪いので、応募しません。というか、お金じゃなくてビジョンを語って欲しい。

6.担当者が高圧的

このような場合は、単価が高くてもさっさと辞めます。とはいえ私はそこまで高圧的な方にお会いしたことは無いのですが、ドキュメントのコメント機能で「?」とだけ書かれまくったことがあり、どう治したらいいか分からずメンタルに来たので、そそくさと辞退しました。

7.無限修正/追加業務→無料

仕事を請けたあとから「図解作成もお願いします」「キーワード選定してください」などと言われる。もしくは無限修正に巻き込まれる。

単価にもよりますが、人の労力を甘く見ているクライアントはなるべく避けて通りたいです。

8.企業のビジョンにあまり共感できない

法律的にグレーな企業はもちろん、ビジョンに共感できない企業にも応募しません。理由は気持ちよく貢献できないから。

なので、案件に応募するときは必ず企業のHPをチェックしています。ついでに経営者のSNSなんかも覗いてみるといいかもしれません。なんか苦手な感じがしたら、その勘はだいたい合っています。

9.「一緒に成長しましょう」系

これは何故なのか分からないのですが、成長やキャリアアップを掲げている企業の地雷率があまりにも高い。理由は分かりません。なんで?不思議です。

辞めるか請けるかは総合評価

ここまで「こんな案件はいやだ」を語ってきたのですが、これらがあったとて必ず案件を切るかといわれたら、そんなことはありません。

追加業務を求められても、記事単価が高かったらタダでやるかもしれないし、好きな担当者だったら厳しいレギュレーションでも守り抜くかもしれない。

  • 労働時間に見合った対価が支払われ

  • 気持ちよく仕事ができる

↑があれば充分だと思っています。

こんなクライアントでも請ける

では逆に「一見困りそうだけど、実はこのくらいじゃ関係を絶たない」というクライアントを紹介していきます。

連絡が遅い

連絡が遅いのはあまり気になりません。

というのも、メディアのほかに本業があるクライラアントだと本業の方に忙しく、メディアは後回しにされがちだからです。それはもうしょうがないというかあるあるなので、2週間くらいはほかの業務をしてなが気長に待っています。

支払いが多少遅れる

スタートアップ企業や個人が相手だと、経理担当者がおらず片手間で経理業務が行われている場合があります。なので、経理以外の仕事が忙しいと支払いが遅れることも。

もちろん、期日までに支払われるべきではあるのですが、ちゃんと支払われるのであればそのへんは酌量したいと思っています。

納得できるのが1番だいじ

フリーランスは仕事を失う恐怖から、案件を断れない人が沢山いると感じています。

しかし、納得がいかないまま仕事を受けるのは自分のメンタルはもちろん、クライアントにとってもやり辛いもの。

気持ちを押し殺すような仕事でスケジュールを埋めてしまうとチャンスを逃してしまうことにも繋がるので、納得できない仕事は断っちゃっていいと思います。

長くなりましたが、今日はここまでです。暑くなってきたので体調に気をつけて、ゆるゆる頑張りましょう。

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