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私はパンツを忘れた。夢の国から現実世界へ。思い出塗替えの恐怖


パンツを忘れた

夢の国を思いきり満喫した後
その余韻にしばらく浸るため

付近のホテルに宿泊するという
最高に贅沢なコースを計画した

そんな日に
私は着替えのパンツを忘れたのだ

その事実に気づいた瞬間
絶望感が押し寄せた

30度超えの猛暑日
体力の限界をとっくに迎えていた

無心で帰還したホテルの一室
私は消沈した

えっなんで
この事実を受け止められなかった

たくさん遊んで汗をかいた体を
スッキリ清め

清潔な下着を身に着けて
幸せな眠りにつくこと

私はそれが叶わないということか
頭が真っ白になった

その後冷静な思考が押し寄せた

いや待て

泊まりこみの昔の現場員みたいに
パンツ裏返して履くか

いや今回のパンツは
綿100%じゃなく

Amazonで6枚2000円の
レースとペラペラの生地で構成された
安物だった

こんなの裏返したって

もう汗は生地全面に
染み渡っているに違いない

そして最も清潔で正しい結論に
ようやく辿り着いた

洗えばいいだけやろ

こんな低レベルな結論を出すのに
かなりの時間と脳を消費してしまった

浴槽で念入りに洗い
(息子は顔を引きつらせて見ていた)

その後、ヘアーを乾かすより優先して
ペラッペラのパンツを乾かしたのだった

安物パンツは 驚くほどすぐ乾いた
ありがとうAmazonよ!

私はこれからもあなたを裏切らない
ヘビーユーザーとして貢献します

人は楽しい思い出なんぞ
詳細はすぐ忘れる

鮮明で強烈な印象こそ
脳に焼き付くのだと思っている

えっ、じゃぁ
私は楽しかった夢の国のことは忘れて

パンツを忘れた恐怖体験に
上書きされてしまうのだろうか

パンツを用意してきた息子に
嫉妬するくらい
その時は辛かった

なんせ疲れていたからだ

こんなちっさくてくだらなすぎる
出来事に翻弄されるくらい

人を麻痺させる
恐るべき夢の国であることを
知った夜だった

みんな!

楽しみにしてるお泊りの時は
パンツは、絶対に忘れてはならない

メンタルダメージが大きすぎた事実を
ここに記す

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