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私の好きな音楽~ビートロック 80’s時代~

80年代に流行った”ミニコンポ”というオーディオ機器がある。
ラジカセが一世を風靡していた中、機能的にもサイズ的にもボリュームアップした据え置き型のモノだ。
現在から考えると、それを所有する事は贅沢な感じもするが、何度かの交渉の末、それは自室にやってきた。
ダイヤル式だった電源タイマーが、デジタルになった日から、在宅中の自室から音がなくなった日は少ない。

80’sの音楽は、「POP」をこれでもかというくらい私に刷り込み、その後の私の音楽的嗜好に多大な影響を与えている。
沢田研二さん、研ナオコさんなどの雰囲気を好み、アイドル的な音にも触れた。
誰でも口ずさめるメロディを歌っているかと思えば、歌うには一定以上の歌唱力を要するモノをあり、音楽番組ではフルオーケストラをバックにしての歌唱がスタンダードだった。そんな中、曲調や歌詞は関係なく、なぜかトラウマ級に刷り込まれた曲がある。

サザンオールスターズの「Ya Ya (あの時代を忘れない)」のサビのメロディが、不思議と眠れない夜にリフレインし、地元の”秋の夕暮れの空”がイメージとして常についてくる。
この状況を恐れて、慌ててラジオのスイッチを入れ、イヤホンに耳にしようとしている自分自身を鮮明に覚えている。
今や同曲のアナログシングルレコードを所有し、とっくになぜかあった「トラウマ」は克服している。
研ナオコさんの「夏をあきらめて」が、ずっと心に引っかかっていた感じがよく似ている。
私は、桑田佳祐さんの曲に心を持っていかれやすいのだろうか。

沢田研二さんの曲で、不思議な感覚を感じたのは「6番目のユ•ウ•ウ•ツ」
当時、非常に不思議に感じていた曲で、音から受ける印象が怖いような、楽しいような、どこに気持ちを持っていったら良いのかがわからず、カセットテープを何度も巻き戻して聞いていた。
現在もこの曲に関しては、何も調べないようにして、自身の大事な思い出として持っている。

ハードロック/ヘビィメタルを聞いていたため、様々なバンドが存在し、当時においては新しい感覚を得られる音楽がある事は把握しつつも、価値観が刷新される事が怖いと感じていた。
そんな中、後のバンドに大きな影響を与えた「BOØWY」に触れる。
POPで馴染みやすいビートとメロディ。
しかし、スタイルがしっかりしていて、とても魅力的に見えた。
洋楽界ではTechnoPOPが台頭をはじめ、シンセドラムなどの新しく感じる音が溢れていた中である。
6人時代の音源から聴き漁って、コピーまでやった「BOØWY」の曲には、時に背中を押され、時に優しく感じ、多くの時にエモーショナルな気分にさせてもらった。
特にこの曲というのはないのだが、印象的だったのは「MARIONETTE」だ。
後期の曲だが、リフのインパクト、歌い出しの強さ、サビの抑えたメロディ。
6人時代からの音源を聞いているのであれば、他にもっとあるのではないか?という声は重々承知だが、令和の今には円熟の後期を推したい。

サザンオールスターズ
        「Ya Ya (あの時代を忘れない)」
研ナオコ 「夏をあきらめて」
沢田研二 「6番目のユ•ウ•ウ•ツ」
BOØWY     「MARIONETTE」

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