G1 オークス2020回顧
今年も晴天の中行われた第81回優駿牝馬(オークス)
良馬場でかなり早い時計が出る馬場だったのは間違いないだろう、、、
馬場の高速化が顕著になったのは近3年だという考えでその3年のレースラップをグラフ化するとこうなるのだが注目したいのはやはり中盤4Fのレースラップで前後半の質自体は当たり前のように毎年同じとはいかないが中盤4Fのラップは平均12.2秒で4F48.8前後のほぼ同じラップを刻んでいた。
高速化以前によく見られたのは中緩みがあったり12秒後半で中盤を推移したりというペースでこのあたりが欧州的な溜めてのキレ味が求められていた傾向の根本にある。
それが馬場の高速化に伴い欧州的なキレ→米国的な持続力や追走力が求められるように傾向が変化したことから米国ダート血統というのが主張し始め、昨年は1着ラヴズオンリーユー(母父Storm Cat)、2着カレンブーケドール(母父Scat Daddy)、3着クロノジェネシス(母父クロフネ)となった。
今年も相変わらず早い時計が出る馬場に加えて前残り傾向で全体的な意識もミドルペースに傾くかに思えたが蓋を開けてみれば逃げたスマイルカナは距離不安もあり、中盤かなり緩める形で色気を出して距離を持たせにいったことで少し前の溜めてキレる欧州的な要素が求められるレースになったと結論づける。
青が今年のレースラップだが見るからに中緩みとなっている。
これだけ中緩みしていて後半のラップが例年とあまり変わらないということは8F目からの緩やかな加速とデムーロが硬かったという馬場も相まってパワーを要したと言うことだろうか、、、
1着 無 デアリングタクト
ポジション的にはもう少し前につけたかったんだろうが着差以上に能力の違いを見せつけた。
直線追い出そうとしたときは進路がなく、詰まったかに思えたがうまく内が空くと抜け出してからの脚は圧巻。
かなり中緩みのある中盤ラップも相まって高速適性をそこまで問われなかったのも大きいとは思うし、こういう後半の質のレースは新馬戦で経験済み。
上がり最速をこの馬が出したのは想定外で2.3着が4角4.5番手だったのに対してこの馬は13番手。そもそもの能力が違った。
ラスト1冠は下りで惰性をつけれる京都でベストコースだろうし3冠はほぼ手中に納めたが今回のレースラップなら菊花賞もいける気が。
2着 紐 ウインマリリン
終わってみれば典さんの好騎乗にも思うが8枠から押して押して2番手というわけでもなく、楽に2番手を取れた。ペースも緩んだことでしっかり上がりも出せたし、L1で落ちてはいるが東京の長い直線で抜かれたのはデアリングタクトだけとなれば今後にも期待できるだろう。
3着 無 ウインマイティー
調教が非常によく、忘れな草賞からのローテは昨年の勝ち馬ラヴズオンリーユーと同じも昨年の忘れな草賞とはまるで時計が違うし、ここまでスローになることを想定していなかったのもあるがゴルシ産駒が東京重賞で来るイメージも湧かなかった、、、
8着 ◎ ホウオウピースフル
スタートも悪くなかったし、位置取りも及第点ではあったんだけどやはり不安は的中。
騎乗バランスが悪くまともに直線で追い出せなかった。
さらにキレ負けは否めないしこのペースのレースは今後も厳しそう。
ある程度流れるであろうレースで見直し。
1着 父エピファネイア
2着 父スクリーンヒーロー
3着 父ゴールドシップ
イメージ的にはやはり中山、、、