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2007.4.15 Cloudberry Jam Live at Shibuya JZ Brat

再会

インターネット上でのやりとりはあったものの、昨年11月以来、約半年ぶりの再会となるCloudberry Jamと私たち。

開場は17時30分、しかし相当早めに会場入りし、久々の再会を喜びながら挨拶を交わす。
初日ということもあり、入念なリハーサルを行う彼らを見守った。

そうこうしているうちにYah、Sizuhikoさんなど、いつものメンバーが姿を見せ、こちらも久々の再会。
来日の有無に関わらず、絶えずやりとりしている仲間だけに、全く違和感なくとけ込めるのが嬉しい。

リハを終え、勝手の知った渋谷を自由気ままに散策するメンバーたち。
きっと街中で、Cloudberry Jam とばったり会ったファンも少なくないだろう。

1時間ほど入り口で待ち、いよいよ開場。
ビール片手に雑談しながら、ライブの始まりを待っている。
さぁ、いよいよCloudberry Jam Japan Tour 2007の始まりだ!

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Clay Allison

まずは、オープニングアクトとしてClay Allisonが登場。
Cloudberry JamのJorgenが、ベーシストとして参加しているバンドだ。

Victor: Konnichiwa!
僕たちはClay Allisonです。
今夜、ここでプレイできて嬉しいです。
みんなが僕たちの曲を気に入ってくれるといいな。

と、「Love On Depression Street」で幕が開けた。

続けざまに「Good, Clean」

Victor: Arigato!

そして、ギターフレーズを口笛で代用した印象的なイントロの「No Need」
さらに、重厚なギターとベースの絡み合うリフが印象的な「Believe in me」を通してプレイ。

Victor: Arigato!

日本デビューアルバム「Clay Allison」に収録の「Ten to one」を披露した。

Jorgen: Arigato Gozaimasu.

と言い、「It Sure Looks Bad」

Victor:Arigato.
Jorgen: Domo Arigato Gozaimasu.

ギターにベースとシンプルな構成で5曲もプレイすると、散漫になりがちだが、普段はホーンをならしている箇所を口笛やコーラスで補うなど、随所に工夫溢れるステージだ。
アレンジャーでもあるJorgenの意見が反映されているように思えた。

本来はトランペットにキーボードまで加わる5人編成のバンド。
次回は、フルバンドでのライブを期待したい。

Set List(Clay Allison)

Love on depression street
Good, Clean
No need
Believe in me
Ten to one
It sure looks bad

Hello Saferide

続いては、母国スウェーデンではCloudberry Jam以上に人気のあるとも言われている、Hello SaferideことAnnika Norlinと、サポートメンバーのMaia Hirasawaが登場。

このHello Saferide、バンド名を名乗りつつもAnnikaによるソロプロジェクトだ。
のちに有名となるMaia Hirasawaも、この時点では、いちサポートメンバーとして来日している。

Annika: Hello.
私たちはスウェーデンから来たHello Saferideです。
これからプレイする曲はすばらしい愛の歌よ。

と、「The quiz」で幕開け。

Annika: ありがとう、ここでプレイできることが嬉しいわ。
次にプレイする曲は「New years day」
Annika: なんてすばらしいオーディエンスなんでしょう!
(MC聞き取れず)Beach Boysが(MC聞き取れず)

5弦あたりのアルペジオが鳴らず一時中断、カポをはめ直し再スタート。

Annika: 彼女は私の友達、Maia Hirasawa、ハーフジャパニーズなのよ。
私には特別な考え方とかないけど、それがいい方に向いていると思う。
でも次の歌は、ひどい年の歌よ。

と、「I thought you said summer is going to take the pain away」をプレイ。

Annika: ありがとう。
もう一度ギターのチューニングをするわ、今日は何があったのかしら?
これから演奏する歌は、Maiaの見せ場ね。
かわいらしい歌を歌わせたら、彼女は最高だわ。
本当にびっくりした。何か言うことある?
あらっ、(水を)飲んでるのね!

と、「Saturday Night」をプレイ。

Annika: すばらしい手拍子ね、続けてくれるよね。
次の曲は、インターネットで友達を探す曲よ。

と、「My Best Friend」をプレイ。

Annika: ありがとう、すばらしい手拍子だわ!
きっと今までで一番ね、ホントそう思うわ(笑
次の歌は、見た目だけで判断していた娘が、本当の恋を知る歌よ。

と、「Get Sick Soon」をプレイ。

Annika: 私は日本に文通相手はいないんだけど・・・。
だって、書くのに100時間くらいかかっちゃうから。
次の曲は文通について書いた曲よ。

と、ステージ上のiPodを操作する。
次にプレイする「Long Lost Penpal」のドラムパターンとストリングスは、この iPod の中に入っているのだ。
そのアコースティックなサウンドとは裏腹な現代的なアプローチに驚いたのでした。

Annika: ありがとう。
次の曲は、いつもはトランペットとか含めて7人でプレイしてるんだけど、試してみるわ。

と、「If I Don’t Write This Song, Someone I Love Will Die」をプレイ。

Annika: もう一度ありがとうと言いたいわ、次の曲が最後になるわ。
次の曲はこれよ。

と、「Loneliness Is Better When You’re Not Alone」をプレイ。

Annika: 今夜はありがとう。

Hello Saferide のステージは本当にすばらしかった。
曲や演奏の素晴らしさはもちろんのこと、ジャーナリストでもあるAnnika Norlinが書くユーモアや皮肉混じりのシュールな歌詞、それを放った後の表情など…
彼女のクレバーでセンス溢れる楽曲に、今後も期待したい。

また、ピアニカやキーボードに鉄琴、時には膝をたたいたりと、天真爛漫にステージを駆け回ったMaia
アコーステックギター1本では表現できない彩りを添えてくれた。
例えるなら、陰のAnnikaに陽のMaia。
重要すぎる彼女の存在にも注目したい。

Set List

The quiz
2006
I wonder who is like this one
I thought you said summer is going to take the pain away
Saturday Night
My Best Friend
Get Sick Soon
Long Lost Penpal
If I Don’t Write This Song, Someone I Love Will Die
Loneliness Is Better When You’re Not Alone

Cloudberry Jam

Jennie: Konbanwa!

今回のツアーからサポートメンバーに加わったJonathanのドラムをきっかけに「Walkin’ in my sleep」のイントロが鳴り響いた。

今までのライブだと、古い曲をプレイする時は、ギターのコードをかき鳴らすだけだったJorgenも、今回はアルバムに収録されている単音弾きなどを踏襲している。
昔からのファンとしては、涙が出るほど嬉しい。

Jennie: Thank you very much.
"I’m as cool as I can be"なんて歌うの90年以来じゃないかしら。
あの頃、私たちは完璧でかっこいい音楽を目指してたけど、実際はそうでもなかったかもね。
今日は、あの頃より良かったんじゃない?
今夜は私たちと一緒に楽しんでね。
次の曲は私たちにとって、大きな、偉大で、なんて言ったら良いかしら?
そう、本当にすばらしいアーティスト、Paul Wellerの「My ever changing moods」

と言い、「My ever changing moods」をプレイ。
Robinのフルートや、Jennieのコーラスなど、アルバム収録バージョンを遙かに凌ぐ完成度に驚いた。
途中からJazzyに変化するJonathanのドラムも、楽曲に変化を加えている。
この曲を聴いて、Jennieが「バンド自体は今までのキャリアの中で最高の仕上がりだ」と言っていた意味が分かった気がした。

Henrik: Thank you!
Jennie: Thank you!
今日は大好きなClas AllisonやHello Saferideと共演できて嬉しいわ。
みんなが楽しんでくれるといいな。
次の曲は「No one else to blame」

去年の秋、Jorgenが緊張しながらボーカルパートを披露したあの曲だ。
前回は若干たどたどしいシーンもあったが、今回は完成度も高い。

そして、間髪入れずに「Roll tha dice」
2004年、再結成時のライブ以来の選曲だ。

Jorgen: Arigato!
Jennie: 「Going further」
further の発音が難しいのよね、「Going further」

と、2年前の2005年に、アコースティックな感じで聞かせてくれたこの曲を、今回はフルバンドで届けてくれた。
Robinのサックスが加わることで、この曲が持つソウルフルな雰囲気がよりいっそう感じられるアレンジだ。

Jennie: Thank you!
今夜はきてくれてありがとう。
私たちの新しい仲間を紹介するわ!
まずは、ベースのMartin
そして、彼はCloudberry Jamのライブで初めてプレイしているの、ドラムの Jonathan
そして、何回か前の東京から一緒にまわっている Robin、サックスをプレイしているの。
(わざと、投げやりに)で、これがHenrikで、これがJorgenよ。
Henrik: (同じく投げやりに)そして、Jennie(笑
Jennie: 「Anothe moment follows」
Jorgen: Tack sa mycket!
Jennie: Arigato Gozaimasu!

オーディエンスから「Jennie, I love you!」と声が上がると、

Jennie: Ha! Ha!

と、照れたリアクション。
言葉で表現するのが難しいんですが、これがとってもキュート!

Jennie: なんて言ったらいいか分からないから次の曲に行って、Jonathan

と言い、「I sit a while considering」へ。

Jennie: Thank you!
「Easy」

「Easy」はアルバムに収録のバージョンよりもロック色が強まったライブ向けのアレンジ。
Jorgenのコーラスパートにもひと工夫あり、見る側を飽きさせない演出だ。

3人: Thank you!

Jonathanが次の曲のカウントを取ったのに演奏が始まらず、軽い笑いが起こる。
もう一度カウントを取り直し、「Mesmerized」が始まる。
ホーンセクションを生かした曲だけに、昨年、3人+パーカッションのサニーさんでプレイしたときよりも迫力がある。

そして、2ndアルバム「Providing the atmosphere」から、「Connected」
解散前の記憶が定かではありませんが、彼らがライブでこの曲をプレイするのはとても珍しい気がする。
アルバム中では地味な曲かもしれないけど、本当に大好きな曲。
粋なチョイスに胸が熱くなりました。

Henrik: Thank you!

次の曲の準備ができていないHenrikが日本語で、

Jennie: Chotto Matte Kudasai!
Jennie: Ok?
Jennie: Ganbatte!

準備が整ったところで、軽快なイントロと共に「Cliches」が始まった。
誰もが知ってる懐かしい曲が続いたせいか、オーディエンスの勢いは、ますますヒートアップする。

Jennie: Thank you!
(MC聞き取れず)「Radio」
Jorgen: Thank you!

Jennieが何か話そうとすると、オーディエンスから「赤ちゃんは?」と、子供の声が聞こえてきた。

Jennie: (その子に)なんて言ったの?
Jorgen:(その子に)Konbanwa!
Jennie: (その子に)Konbanwa!
その子: こんばんわ。

微笑ましいやりとりに、会場は穏やかな雰囲気に包まれた。

Jennie: スウェーデンの学校では、(MC聞き取れず)
多分、この曲で一緒に踊れると思うわ、「Elevator」
Jennie: Thank you!
(MC聞き取れず)
次の曲はとてもハッピーな曲なの。
Jorgen がどんな気持ちでこの曲を作ったのか分からないけど…
Jorgen: Happy!
Jennie: (MC聞き取れず)

と言い、「So happy」が始まった。

Jorgen: Domo Arigato Gozaimasu!
Jennie: 数ヵ月前かな、プロモーションビデオをリリースしたの。
女の子が木々の中で踊ったりするの、知ってるかな?
「Do what I wanna do」

※Jennieの言い間違えで、「Do what I wanna do」ではなく「I take you where you wanna go」が正しい。

Jorgen: What?
Jennie: 間違った、この曲じゃないわ!
Jorgen: いいね、明日やろうか?
Jennie: ちょっと混乱したの。
本当は、「I take you where you wanna go」
あれ、違ったっけ?
(Jennie、大混乱)
Whaaaaaa!!

と叫びながら、「I take you where you wanna go」へ。
前半はちょっと半笑いで歌ってました(笑

Henrik: Thank you!

Jorgen: Oyasuminasai

Jennie: Thank you very much for tonight!

割れんばかりの拍手が起き、アンコールへ。

Jorgen: Thank you so very very very much!
Arigato gozaimasu!
Jennie: Thank you very much!
Jorgen: (さっきJennieが曲紹介を間違ったので)
次の曲は僕が紹介しようか?
Jennie: いや、できる、私が話すわ(笑
さっきは間違えて悪かったわ、何でか本当にわからない。
いいニュースもあるわ。
これから歌う曲は新曲で、(iTunesで)ダウンロードできるの。
もし友達が(iTunesで)探しているなら、これね。
(MC聞き取れず)
「Thinking of you」
Jorgen: Thank you very much!
(MC聞き取れず)
(ギターを鳴らして)このコードで始まる曲だよ。

と言い、美しいコーラスの「Nothing to declare」

「いつもならこれで終わりだ…」というフレーズでもJorgenがギターを弾き続ける。
「どうしたんだろう」と思ったら、ここからソウルフルなパートに様変わり。
JogenのワウギターとRobinのソロの応酬だ。
会場にいた方には伝わると思うが、このアレンジ、本当に格好良かった!

最終日の福岡で、「このアレンジ誰のアイデア?」と Jorgen に聞いてみたところ、「リハーサル中に自然とこういうアレンジが生まれてきたから、誰のアイデアって言うのはないんだ」と話してくれた。

Henrik: Thank you!
Jorgen: Tack sa mycket!
Arigato Gozaimasu!
Jennie: Thank you!
次の曲が最後の曲になるんだけど…

「えー!」と残念がる声が響き渡る。

Jorgen: だって、日曜の夜だよ!
Jennie: Jorgen、次の曲を紹介して!
Jorgen: 次の曲は「Your love」

「Your love」では、飛び跳ねて踊るのがファンの間で定番ですが、ここでも
思いっきり飛び跳ねながら(途中バテつつも)、ノリノリで楽しみました。

Jorgen: Thank you!
Jennie: Thank you very much!
Henrik: Thank you!
Jorgen: Bye Bye, Oyasuminasai!

「Your love」で完全燃焼しつつも、収まらない拍手にメンバー再登場。
2度目のアンコールが始まった。

Jennie:Thank you!
Jorgen: 本当にありがとう、Thank you!
Jennie:Thank you!
Thank you kind of you!
最後にOyasuminasaiの曲をプレイするわ、「Summer Breeze」

「Your love」の熱を冷ますようなこの曲で、東京の夜は締めくくられた。

Henrik: Thank you very much!
とにかく最高だよ!
Jennie: Thank you!

と、感想を残し、ステージを去っていった。

この後、Cloudberry Jamは会場へと降りてきて、久々に会う関係者やファンとの会話を楽しんだ。

会場には、Wack Wack Rhythm Bandのサニーさんの姿もあったが、
家族連れのようだったので声を掛けることはしなかった。

家族連れ…?

「Elevator」のMC でJennie に「Konbanwa!」と声をかけられたのは、サニーさんのお子さんか!
気がついたのはこの時だった。

ライブ後は、体調の悪かったYahが帰り、Sizuhikoさんと反省会。
2杯ほど飲んだ後、翌日の名古屋公演に備えて眠りにつくのでした。

Set List(Cloudberry Jam)

Walkin’ in my sleep
My ever changing moods
No one else to blame
Roll tha dice
Going further
Anther moment follows
I sit a while considering
Easy
Mesmerized
Connected
Cliches
Radio
Elevator
So happy
I take you where you wanna go
Thinking of you
Nothing to declare
Your love
Summer Breeze

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