お客さんはありがたい、でも……
ほぼ毎日、深夜から早朝にかけて電話占いをやっています。
占いそのものが好きなので、普通であれば誰もが寝静まっている時間帯にいわば仕事をしている状態におかれるわけですが、ごくたまに「今日は止めておこう」と思う日もありますが、基本自分も楽しんでやっているので、苦に思ったことはありません。
むしろ、待機していて待機時間中にお客さんが来なくて占いができない方がストレスになりますね。
で、占いを依頼していただけるお客さんには実にいろんなタイプの人がいて、占う内容もさまざまですが、女性がだいたい9割8分くらいを占めているので、そのほとんどは恋愛に関すること。2割くらい仕事に関することでも依頼が来たりします。
今回はそのお客さんに関して、占い師側から見て「これはさすがにないでしょう」というお話をしたいと思います。
最近よく当たるのは、主に20代前半くらいの年回りのお客さんに多いんですが、冒頭の挨拶がない人。まぁ、別になくてもそれ自体は問題ないんですが、挨拶抜きでいきなり占ってほしい内容をまくし立てて「よろしくお願いします」はさすがにないだろう、と。
相手が心の置けない友人であれば、別に挨拶抜きだって構わないんですが、赤のお他人様でしかもお初の方が例えば仕事で営業に行って、名刺も出さずに担当者が来たらいきなり自社の製品なりサービスなりの営業トークしますか、っていうお話です。
礼儀って大事だと思うんですよね。
これに関連して、以前「鑑定時間10分無料」っていうのをやっていて、そのときに来たお客さんの中で、「占い師なんだから、ここは『はい』って言えばいいでしょう」と強圧的な言葉をぶつけてきた方もいました。
この時はさすがにカチンと来たので「とにかく10分の中で占えばいいでしょう。やりますから」と怒声交じりで言い返しました。ま、確かにお客さんといえなくもないんですが、「10分無料」の中でやっている以上、その方はお金を一銭も払わないわけで、電話占いの運営会社はもちろん、こちらにも一銭も入ってきません。で、あればお客さんとは言えないだろう、というのが私の見解です。一方的にサービスを強要して、タダ乗りする人に強いことを言われる筋合いはないので、扱いも雑になりますし、鑑定も雑です。でも、別段積の意識はありません。
というように、単に占いをしている/依頼されるってだけのことではありますが、電話っていうプライベートな手段でコミュニケーションするので、往々にして人間性が垣間見えるんですよね。さらに言えば、多分そういう人の中で占い師は目下の存在なんですよ。だから、ぞんざいに扱ってもいいと思っているフシがある。
そして、全部が全部そうとは言いませんが、概ね話をよく聞いていると依頼していただいたお客さん側に問題があることが多く、実際鑑定してもその人起因だよ、と言われることが多いです。
考えてみれば、そりゃそうだよね、という話で、赤の他人に対しても礼儀を尽くせない人が恋愛やら仕事やらで上手くことを運べるのはごく稀なケースで、大抵の場合そういう人は意図せず孤立していくものです。
せっかく時間と安くないお金をかけて占いをしてもらおうと決心したのであれば、気持ちよく応対してもらうだけで占い師としても丁寧に鑑定しようと思いますし、仮に最悪の結果が出たとしても、そこを乗り越えるアドバイスをしようと親身に思うのです。
占い師からお客さんのことをあれこれ言うのは傲慢に聞こえるかも知れませんが、こちらも人間なのでいくらお客さんであっても、不快なことをされれば不快に思うのは仕方ないこと。それすらも飲み込まないといけない、そうしなければ売れっ子にならん、というのであれば、別に売れる必要ないです。そこまでプライド捨ててやる必要もないので。
人間同士のことですから、お互い気持ちよくやりましょうよ。
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