見出し画像

【遊戯王OCG】2024年5月からふだ統計~遊戯王大会結果分析~

割引あり

「閉ザサレシ新幹線ノ半島(サロス=エレス・ナガサキケン)」よりこんにちわ。C.Bです。
毎月300~400の大会情報をXの「#からふだ」から拾って、その集計ならび報告を行っています。

『インフィニット・フォビドゥン』の襲来により
・「天盃」と「ギミック・パペット」により熾烈なワンキルの応酬
・新たな手札誘発「マルチャミー・プルリア」
・「白き森」「千年」という拡張性の高い新規テーマ
・全てを塗りつぶして環境を支配する「デモンスミス」
と目まぐるしい大会環境がより賑やかになっておりました。

そんな激動の5月
・どのようなデッキが優勝していたのか。
・各地方で多いデッキは何なのか。
・どんなサイドデッキが流行しているのか。
・優勝シェア50%以内のデッキはサイドデッキをしているのか。

環境を数字で語っていきます!

なお、今回から筆者多忙につき集計のボリュームを落としております。
手札誘発の集計を行わず、デッキカテゴリーとサイドデッキの集計のみ行っておりますのでご了承ください。


5月優勝統計

5月に報告のあったデッキ数は481でした。
さっそく見ていきましょう!

優勝シェア3位【炎王】

40デッキの優勝でシェア3位となった【炎王】、デッキの形としては以前から大きな変化はありませんが、EXデッキに「影法師トップハットヘア」の採用が見られるようになる変化がありました。
細かいところでは「YCSJ TOKYO 2024 記念商品- ディアベルスターデュエルセット -」のおかげで「原罪宝-スネークアイ」の最高レアリティが底上げされ、より輝きを増したのはマニアには見逃せない変化でしょう。

「デモンスミス」や「千年」などの強力な出張セットは登場しましたが【炎王】はそれらを採用せず、自身の構築を維持し続けている傾向にあります。
完成され、ちょっとやそっとじゃ形が変わらない【炎王】、果たして6月末のリミットレギュレーションでどう動きがあるか。
是非注目しましょう。

優勝シェア2位【スネークアイ】

新弾で大きく形が変わったデッキといえば【スネークアイ】
「デモンスミス」により上振れ展開や誘発受けだけでなく、初動をも得てしまったのは【スネークアイ】のテンプレート構築が変わるのも当然でしょう。
特に「ベアトリーチェ」が出しやすくなったことは大会環境において革命的であり、新たな展開ルートから「拮抗勝負」を使ったEXターンのハメコンボまで取れる選択肢が無限大に広がることになりました。

兎に角リンク値を伸ばすことで無限の選択肢が取れるようになった2024年。
「アポロウーサ」による無効、「トップハットヘア」による妨害の分散、「I:Pマスカレーナ」による後出し妨害。
全てを乗りこなせるからこそ、【スネークアイ】のEXデッキは大渋滞。
何を大事にし、取捨選択していくかが腕の見せ所です。

優勝シェア1位【天盃】

一時期は「デモンスミス」を組み込んだ形が見られ、環境全てが刻まれることになるかと思われましたが【天盃】は途中から自身の構築を取り戻し、純構築を維持する形がデフォルトとなりました。

【天盃】は「デモンスミス」出張セットに弱く、「DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー」を出されると非常に辛い制圧を受けることになります。
そのため、対策としてよく見られるようになったのは「ディメンション・アトラクター」「ドロバ」の2枚。
「増G」に対する「うらら」「墓穴」くらい全力で対策することで首位を維持することに成功しました。

メインデッキの変化としては「ドラ・ドラ」が採用されるようになったこと。
「幻禄の天盃龍」が強いということは発売前情報時点で知れ渡っていましたが、カード研究の中で「ドラ・ドラ」が明確に採用されるようになったのは「燦幻開門」を温存しながらモンスターの頭数を増やせるという点でしょう。
ここまでシェア1位をキープし続けていると頭に過ぎるのは”禁止制限”の文字。
果たして【天盃】は7月も生き残れるのか。
期待しながら見守りましょう。

5月優勝デッキの各週推移位

『インフィニット・フォビドゥン』発売後、瞬く間に数を増加させた【ギミック・パペット】ですが、残念ながらその後は振るわず段々と数を減らす結果となりました。
後攻でもある程度戦える性能はあり、決して”先攻番長”になってしまうようなことは無かったのですが、強みの1つである先攻ワンキルは対策をすれば手札誘発1枚で阻止されることがあり、マッチ戦では中々結果を残すことが難しかったようです。
また、5/25発売の『デュエリストパック- 輝光のデュエリスト編 -』で効果ダメージによるワンキルが可能なデッキが増加したことで、サイドデッキにおける効果ダメージへの対策の意識が上がってきていることも向かい風となっております。

TOTAL優勝数は【炎王】が40デッキで3位、【ギミック・パペット】が20デッキで7位。
ここで対策意識が増加したかどうかが、同時期に同じような優勝推移を辿っていた【炎王】と【ギミック・パペット】の優勝数の違いを産んだのでしょう。

しかしサイドデッキに効果ダメージの対策カードが入れられているケースが増えていることから、確実に意識されてはいるデッキの1つとなっております。
今後の環境の推移次第では上位3デッキに【ギミック・パペット】が現れるタイミングもあるのではと考えております。

一方5月全体を通して上り調子だったのは【スネークアイ】【白き森】の2デッキ。
5月4週目には【白き森】は減少しておりますが、これは【白き森センチュリオン】として【センチュリオン】側に集計が散ってしまった影響でしょう。
同週の【センチュリオン】は3デッキ優勝であり、【白き森】としてはTOTAL7デッキ優勝ということで、5月2週目と同程度の優勝数と見て良いと思われます。

終始調子を上げている【スネークアイ】は「デモンスミス」の研究が進んだことにより、「魔を刻むデモンスミス」からスネークアイの展開を行うことができるようになり、安定性、制圧盤面の強度を盤石なものにしました。

しかし【スネークアイ】は長く大会環境に居座っている次回リミットレギュレーション変更の規制候補筆頭。
推しは推せるうちに推せ、強いデッキは強い内に使え。
6月のさらなる活躍を今は楽しみにしておきます。


優勝者の数としては【天盃】が揺るぎない1位を維持し続けており、使用者の多さが伺えます。
【天盃】は展開ルートが難しくないため使用難易度が低く、使いやすいため様々な大会で大会使用率を誇っています。
個人的に【天盃】が優勝するためには、プレイングが限られる分構築段階での工夫が求められると考えております。
手札誘発の採用の仕方、枚数、捲り札の採用、サイドデッキ。
詳しく見てみると多くの学びがあるデッキです。
是非一度しっかり観察してみてもいいかもしれません。

#からふだ で見る日本地図

「#からふだ で見る日本地図」は5月も健在。
それぞれの環境を見ていきましょう。

関東は首位【天盃】を【スネークアイ】【粛声】【ユベル】が追いかけて、少し遅れて【炎王】が後に続く形となっております。
【天盃】の数が大きく増加していることは現環境を象徴する動きですが、YCSJで結果を残した【粛声】、注目の新規【白き森】が大きく増加しております。
唯一減少しているのは【炎王】、明確な新規強化や環境上での動きが無かったことが使用者減に繋がったように思います。

関西は優勝デッキの数が全体的に増加しており、こちらでも【白き森】の増加が明確です。
他にも【ユベル】【メメント】などは大きく増加
しており、これらは6月も多くの優勝報告が見れそうです。
【天盃】を追いかけるのは【ユベル】【炎王】【スネークアイ】。
全国統計の結果に比較的近い環境TOP4がそろい踏みとなりました。

九州は【天盃】に続くデッキは【スネークアイ】【メメント】、以降同数で【炎王】【ユベル】【ヴァルモニカ】【センチュリオン】となりました。
【メメント】が大きく増加して3位となりましたが、優勝数としては関西、関東とあまり数は変わらず全国的に注目度が高いことが伺えます。
優勝数4のデッキのラインナップが少々独自の環境を形成していることが分かります。
九州での優勝には様々なデッキに対する知識が必要そうです。

見ていて気付いたのですが、関東関西九州の優勝数的には【炎王】はそこまで多い訳ではないですね。
【炎王】が全国優勝シェア3位になったのは北海道、東北などのその他地方での優勝数が多かったことによる底上げがあったからのようです。

流行しているサイドデッキ

ここから先は

2,497字 / 5画像

もし記事に書いてない内容で、何か他にも知りたい情報があれば是非教えてください! 記事を更新してお答えしたり、今後の記事に盛り込んだりでお応えします!