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【遊戯王OCG】2024年8月からふだ統計~遊戯王大会結果分析~

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「閉ザサレシ新幹線ノ半島(サロス=エレス・ナガサキケン)」よりこんにちわ。C.Bです。
毎月300~400の大会情報をXの「#からふだ」から拾って、その集計ならび報告を行っています。

8月の遊戯王は『デッキビルドパック- クロスオーバー・ブレイカーズ -』発売による非常に大きな変化が見られました。
特に最近の『デッキビルドパック』は優秀なテーマが多く、登場する全てのテーマが大会環境での活躍を耳にする印象です。

そんな8月
・どのようなデッキが優勝していたのか。
・各地方で多いデッキは何なのか。
・どんなサイドデッキが流行しているのか。
・優勝シェア50%以内のデッキはサイドデッキをしているのか。

環境を数字で語っていきます!


8月優勝統計

8月に報告のあったデッキ数は452でした。
さっそく見ていきましょう!

優勝シェア3位【ライゼオル】

8/24に登場して集計期間7日間にも関わらず、8月中の優勝数が3位となった【ライゼオル】!
注目度の高さが伺える結果となり、9月環境をけん引している【ライゼオル】の華々しいスタートの様子が見て取れます。

圧倒的手数の【スネークアイ】、強力無比な後攻性能の【天盃】に環境が支配されたため、メタが明確になり戦いやすくなった反面デュエルシーンが代り映えしなくなってしまった昨今。
見事に環境の停滞をぶち壊した【ライゼオル】、それに続く【M∀LICE】【竜華】に期待が高まります。

デッキの性能としては”全員が「スプライト・ブルー」”と言われるほど特殊召喚と後続確保の性能が高く、有効な手札誘発が非常に限られるデッキです。
最近の対策方法は、先攻の展開を許した上で、自ターンに捲り札で制圧を突破する方法。
まだ登場したばかりでテーマ内カードが少なく、万能無効や相手ターン中の妨害の追加手段がないため【ライゼオル】対面では捲り札が有効のようです。

これが【センチュリオン】のように万能無効を構えたり、【スネークアイ】のように墓地リソースを活用できるようになったりすると捲り札での対処が難しくなるでしょう。

今後の新規追加での動きに注目です。

優勝シェア2位【スネークアイ】

優勝シェア2位は【スネークアイ】でした。

8月は「アザミナ」が登場したことによる新たな展開、新たな制圧パターン、新たなまくりパターンが活躍した月でした。
「罪宝」から派生する強みを最も活用できている【スネークアイ】を環境TOPに押し上げようとする新規カードの後押しを強く感じます。

それに対し向かい風として立ちはだかるのは【M∀LICE】と【竜華】でしょう。
どちらも除外に関するカードをテーマ内に内包し、「M∀LICE」は墓地のカードの除外、「竜華」は実質「次元の裂け目」を有するため墓地活用の多い【スネークアイ】にとって天敵と言える新規が登場しました。

特に「竜華」はテーマ内に属する種族が多く、出張セットとして様々なデッキに入りうる状況です。
儀式モンスターと永続魔法だけ採用した【粛声】が良い例ですね。

予想外のデッキから手厳しいメタを貼られうる環境を9月から迎える一方、「罪宝」から派生する「アザミナ」、まだまだ新規の可能性がある「デモンスミス」の存在から、新たな新規を獲得する可能性が十分にある【スネークアイ】

9月のリミットレギュレーション発表で大きく命運が分かれますが、果たして!

優勝シェア1位【天盃】

優勝シェア1位は、やはり強かった【天盃】!

8月は「霊王の波動」を採用することで手札誘発のバリエーションを増やし、見事優勝シェア1位となりました。

「デモンスミス」対策として「深淵の獣」、「アザミナ」対策として「応戦するG」、「マリス」対策として「ファンタズメイ」、「ライゼオル」対策として「ドロバ」とサイドデッキにおける環境に合わせたメタカードの増減が最も激しかったのは「天盃」でした。

メインギミックでやることが明確な分、手札誘発や汎用カード採用の自由度が高いのが「天盃」の強みですが、裏を返すと環境によって一番形が変わりうるということ。

9月のリミットレギュレーション規制候補のため、どれだけ規制を受けるか未知数ですが、麻雀好きな私としては10月も元気に響く「ツモ」の声が聞けたらなと思います。

8月優勝デッキの各週推移位

8月優勝デッキの推移は非常に特徴的な流れがありました。

高い使用率を維持しながら緩やかに減少していく【天盃】、
増減を繰り返しながら最終的に高い平均使用率となる【スネークアイ】という、今までも良く見たグラフの動きの中に、8月最終週突如現れて優勝シェア1位をかっさらう【ライゼオル】の構図は『デッキビルドパック』に期待するデュエリストのチャレンジ精神が強く反映された結果でしょう。

シェアは低いものの根強く使われ続け着実に優勝数を記録している【センチュリオン」【粛声】は上手いデュエリストが使っている印象です。

【センチュリオン】は今まで「ホルス」や「白き森」との混ぜ物構築が多かったですが、8月は純構築や「デモンスミス」の出張までに抑えて手札誘発を増やした形が多かった印象です。
【スネークアイ】や【メメント】などの自由に先攻動かれたら果てしない妨害数を構えるデッキが多い現環境。
ギミックを絞れる【センチュリオン】は先攻番長からオールラウンダーの道へ舵を切った様子が伺えます。

【粛声】に関しては8月最終週の増加が印象的です。
環境を読みながら動きを最適化させて戦う【粛声】にとって、動きの中で自然とサーチできる「次元の裂け目」は重要な選択肢の1つとして組み込まれました。
8月22日~31日の間の【粛声】優勝数は13つ、その内6つが「竜華」を採用していたことからその注目度が伺えます。
優勝数では環境TOPに及ばないものの、大規模大会での優勝率は結構悪くない【粛声】。
今注目の「竜華」がどんな新規をもらうことになるか次第で、【粛声】の動きの幅も増えることになりそうです。

#からふだ で見る日本地図

8月は関東では【天盃】が優勝シェア1位となりました。
7月に-20も減少した上で8月に再び数が増加しており、リミットレギュレーション変更で使用者が一度離れた上で再評価され数を取り戻した格好となっております。

また、特に注目すべきは優勝シェア3位が【ライゼオル】であることでしょう。
【ライゼオル】の優勝数が最も多い地方も関東であり、新しいものを積極的に取り入れようとする積極性、流行に敏感な地域性が見て取れるようです。

関西では【天盃】の優勝シェア1位であることは7月から変わりませんでした。
が、注目すべきは優勝数が-11減少しているということ。
そしてそれだけ減少しても【天盃】が優勝シェア1位だということ。

関西においてどれだけ【天盃】が高く評価されていたかが分かります。

まだ8月段階では優勝シェア5位までに【ライゼオル】【M∀LICE】が入っていない関西、関東とはまた違った環境推移を迎えており非常に面白いです。

九州では【スネークアイ】【天盃】が同数優勝となっており、非常に拮抗していることが分かります。
次いで優勝しているのが【ギミック・パペット】となっており、8月の【ギミック・パペット】優勝報告のおよそ50%が九州に集中している大ファンサービス地方となっております。

関東のように【ライゼオル】の優勝数も多くなってきているため、9月には【ライゼオル】【M∀LICE】の優勝シェアがTOP5入りしそうな様子です。

流行しているサイドデッキ

デッキ毎のサイドデッキ採用傾向

新しいサイドデッキの採用傾向をまとめてみました。

後攻を勝負と定めている【天盃】は先攻制圧を考える必要が無いため圧倒的に罠カードの採用率が低いことが顕著になっております。
相手に合わせた手札誘発、相手に合わせた捲り札を入れ替えるためにモンスター、魔法カードに採用率が固まっており他デッキと大きく異なる特徴が表れております。

【粛声】における「ニビル」、【ライゼオル】における「応戦するG」など、各デッキに特に採用率の高いカードが存在しておりそれぞれの紛れもない特徴が分かります。

魔法罠にも「コズミック・サイクロン」「レッド・リブート」「神の宣告」「サモンリミッター」などに明らかな採用率の偏りが見られており、これらを追っていくと各デッキにおけるサイドデッキの傾向からタイプ分けをしたり、各週でこの採用率の推移をまとめることで環境の推移が見て取れそうです。

今後このまとめ方はもう少し色々試してみて面白い集計方法を模索してみようと思います。

採用率10%以上のカード

最も採用率が高いカードを集めると上記のようになりました。

やはり多かったのは「マルチャミー・フワロス」その強さは間違いありませんが、9月は「マルチャミー・プルリア」もよく注目されております。
【ライゼオル】を考えると「マルチャミー・プルリア」の方が有効なため、9月はサイドデッキでの使い分けが必要になっている様子です。

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