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#3 いざ入院!

僕はこの日、ちょっとワクワクもしていた。
幸いなことに、この年まで大きな病気をしたことがなかったことと、不気味に大きく育つおふぐりさんとさよならできるのも嬉しかった。

家康もこんな気持ちだったのかも。

松潤さんの大河見てますか?
家康は奥さんと長男を自刃させるという悲しいエピソードがあるのです。でもあの話は何が真実かわからないそうです。
その嫁の父である信長はむしろ仲裁に入ってた節があって、家康の意思で実行したと言うのが最新学説のようですね。
結局、家康の下剋上の相手である氏真は長生きして家康の庇護下で江戸幕府に子孫を残すし、当時の大名という身分での倫理観はどうもよくわからんです。


いや、ほんと、長く苦節を共にしてきた息子ちゃんではありますが、

ん?

あれ?

息子ちゃんというのはあれの総称で、おふぐりは息子の一部というのが正解なのかな?

だったら、息子は一応無事ということか。家康の気持ちはわからんかったわ


まぁともかく、準備期間もほぼないわけで、小さないつもの仕事鞄にノートパソコンと充電ケーブル、スマホを詰め込んで、トートバッグに下着やら詰め込んで、3-4泊予定の旅に出た。

パジャマたタオルは貸してくれるらしい。

朝、通勤電車タイムに電車に乗り込んで、学校に向かう学生たちと駅を降りて、遅刻しそうになってか小走りで行く子達に追い抜かれながら、最寄駅から病院へと向かう。

子供達は途中で学校の方に曲がっていき、僕は病院へまっすぐ進む。歩いていても違和感を感じるくらいに育ったふぐりちゃんに何を思うでもなく、目的地を目指した。


コロナ

さて
病院に着いて最初にすることはコロナ検査。
そう、コロナは入院できないのだ。

昨日の入院説明も、かなりの時間をコロナのヒアリングに割いていた。
こうしてみると病院こそコロナに一番振り回されてるのかもしれませんね。

まずはPCR検査で綿棒を鼻に突っ込まれる。
痛い。
あれ嫌いです。

ロビーで待つことしばらく。
順番に名前が呼ばれていく。
なんかソワソワ。
ダメだったらどうなるの?
などと思っているうちに「陰性」の通行手形をもらった。

まだこれで病棟に入れるわけじゃない。

これで病棟に行っていい通行手形をもらう。次は病棟の関所へ。
そこで通行手形を見せて、熱が無ければ関所を潜れる。

7度4分

アウトー!

あれー?

なんで?

僕はそこでしばし足止めを食らうことになった。

陰性ですよー!

何この
ガン<PCR検査<体温計
という不思議な相関図は?

いやいやいやいや

どう考えてもガン最優先でしょ。

ガンですよ、ガン!

言いたいことも言えないこんな世の中じゃ Poison
ですわ。

こんちくしょーめ。
とは思っても、

「もう一度後で計ってみてください」

「わかりました」

ポイズン要素薄めなので素直に従いました。これはなんの熱だろう。
このまま熱が上がったらゲームオーバーなのか?

考えても仕方がない。
そこには朝でまだ誰もいない談話スペースがあった。

とりまノマドる

便利な時代です。
というか、便利な仕事です。
パソコンがあれば仕事ができるなんて。

というわけで、熱をもう一度計るまでの間、パソコンを引っ張り出す。
ただ待っていても暇ですし。

自販機があったので水も購入。
ちょっと飲んで、首筋にあてて、かちゃかちゃ仕事。

昼から手術とか言ってたから、それまでにしとかないとなーと思ったりしながら仕事にちょっと集中してたら看護師さんに声かけられた。

「もうそろそろ計ってみてください。」

「はい」

というわけで、どきどき。

再計測。

結果は・・・・

36.9度!

くりあーーーー!!

「って、いいんかい?」と言いたいのも呑み込みつつ、無事病棟へはいれました。部屋は4人部屋です。

14時ころから手術ですと予定を告げられる。
まだ3時間以上ある。
これはもう、お仕事タイムですね。

というわけで、まずは電源を確保。
ベッドわきにちゃんとコンセントが余っている。
そりゃそうか。
最近の医療は電源必須だもんね。
その一つを借りて、仕事を再開。

なんといっても手術後どうなっているかわからないから、終わられる分は終わらせておきゃなきゃね。

しばし仕事をつづけ、ひとまずキリのいいところまで終了。
まだまだ余裕でした。

この段階では、手術があんなに大変だとは思っていなかった。

つづく


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CavyCraft(佐々木堅次)
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