AWS re:Invent 2021 Recap / Compressed Edition. 1st half.
初めに
どうもYoukeyです。今回は先日2021年11月29日 - 12月3日に行われたAWS re:Invent 2021 で発表された内容です。このre:Inventは英語がメインのため、その内容をAWSJのSA大親分が速報RE:CAPしてくれた内容を基に、更に私の独断と偏見で再濃縮してみました。
尚、本記事は所属企業を代表したものでは無く、1個人の見解です。
ご承知おきの上、閲覧ください。また画像の引用元は全てAWS/AWSJです。
引用元にしてスペシャルサンクスな記事
本記事を記載いただいたAWSJ 小林様、あとこの記事をフックしてくれたフェンリルのエンジニア(匿名希望)には大感謝です。
筆者肩書き
現職では、私がAWSやその他クラウドのインフラアーキテクチャやアプリ開発に関する全般のコンサルティング組織に所属しております。
(本業はデータエンジニア)
そのため、本記事はAWS re:Invent 2021で発表された内容から、インフラ全般や各カテゴリより一つ程度、気になったものに焦点を当てております。
Global Infrastructure
AWS Local Zones の拡大
従来よりAWSはリージョンとゾーンの考えに基づいて、物理インフラを構築しています。今回は、AWS Local Zones という物理的なネットワーク構成の上でレイテンシの影響を受けやすい地域に対して、物理的なLocal Zoneを設置してユーザ体感を更に良くしてくれます。
日本に住んでいると通信インフラは非常に高品質なためレイテンシは殆ど意識する事なく業務ができます。ただ世界を見渡すと、通信が安定しない国の方が多いです。レイテンシは通信パケットの順序入れ替わりや消失などによって起きる、通信が遅くなる現象だとお考えください。
Migration
ちょっとこれは凄いけど、私にはフラグが立たないのでスキップ。
Conpute & Container
Amazon EC2 M1 Macインスタンス
確かに、LinuxやWindowsがあるなら、提供されていいだろう。でも、実際に提供してくれるとは、さすがAWS。太っ腹。僕の職業用Macはもうこれで良くないか。
Amazon ECRのキャッシュリポジトリ機能
Amazon ECRとは、Amazon ECS/EKSといったコンテナサービスで利用するコンテナイメージを保存・実行をすることができるオーケストレーターです。これがあると、一度自分で調整をしたコンテナをイメージ化し、あたかもソースコード管理のGithubのように管理することができます。コンテナ構築をIaCの一部で考えるとこういった管理機能があると無いでは、合理性が全く変わってきます。しかもフルマネージドサービス。
前説が長くなりましたが、そのキャッシュリポジトリが追加となりより使い易くなりました。従来は「公開リポジトリ」ということで、構築したロケーションのECRにアクセスして管理を行います。
キャッシュリポジトリはPull Through型のため、公開リポジトリよりネットワーク的に近いポイントでコンテナイメージを取得する使い方が出来るようになります。
Storage
Amazon S3 Intelligent Tieringの機能強化
Amazon S3 のIntelligent Tiering とは、物理ストレージアプライアンスであるような、データへのアクセスパターン解析を基に自動的に性能やデータ配置を変えるような発想を持っています。
アクセス頻度に応じて、低頻度アクセス用・長期保管用・アーカイブと決めて利用する想定をしてみて下さい。データ保存をするシーンだと、
アクセス頻度が低い = 利用頻度が低い
このような判断し保存ポリシーレベルに応じたストレージ保存コストが欲しくなりませんか?
まさにこのAmazon S3 Intelligent Tieringを削減するように動いてくれるストレージクラスになります。
私は機械学習用の大容量の画像データを利用しなくなったときに、自動でストレージコストを下げてくれるとめちゃくちゃ嬉しいですね。利用しないデータがとんでもないコストを出して怒られる事はなくなる・・・はず。現時点では、
30日経過で低頻度アクセスへ以降
90日経過でS3 Glacier Instant Retrieval へ以降
アーカイブ層はオプション
といった動きになります。贅沢を言えば、期間を7日間とか指定時間の間だけ高速ティアにしてくれると嬉しいかなと思います。
Network & Edge Service
Amazon VPC Network Access Analyzer
Amazon VPC を利用する中で、クラウドインフラの鬼門というべき仮装サーバ間のネットワークが見えない問題が解決するかもしれない。
Amazon VPC Network Access Analyzerが発表されました。
クラウドインフラを自分で構築して見ると、この仮装ネットワーク内の可視化は非常に難しかった記憶が強くあります。一時期、この【通信が見えづらい】点がクラウドインフラを採用する時のボトルネックとして指摘されていた事を覚えてます。
そしてこの Network Access Analyzerは単純にIPベースで通信を見るというより、ネットワークインターフェイスやセキュリティグループも通信経路として解析し可視化してくれます。どのSGで設定が不足しているか、設定の正さを追いかけやすくなるので、非常にありがたい機能です。
Database
Amazon DevOps Guru for RDS
Code Guruなら使ってましたが、Amazon DevOps Guru for RDSという名前で引っかかった。これはデータベースの性能改善やボトルネック探しで悩む人はぜひ使いたい。データを積んでいるDBはいろんな利用者(アプリ)によって使われますが、必ずしも利用方法がDB側の意図と同じにはならない。
誰か変な使い方、結果としてDB側の意図に沿わないクエリはどこにでも発生しますよね。
DBでも一番厄介な、DB過負荷のきっかけを探すところに使えそう。
文中にもありますが、「原因箇所の対策と立案には相応の知識・経験が求められる」事は間違いなくそうであって、さらにビジネス要件も絡んできます。まあ、解決方針はみんなで考えて対策を打ちましょう。
素晴らしい一歩を踏み出したサービスなので、更なる解析をGuruが提示してくれる事を切に願います。
Analytics
かなりいろんなものがServerlessでプレビューになり、AWSにおいて手軽なデータ分析基盤元年だとわかる手応えのあるセクションです。
Amazon Redshift Serverless
正直、私の中ではRedshiftは構築の手間が多く必要で、素早くデータ分析を環境を立ち上げる、とりあえず分析を始めるなどのシーンで選択肢に含めてなかったです。このAmazon Redshift Serverlessは期待が持てる。
Amazon EMR Serverless
Amazon MSK Serverless
Amazon Kinesis Data Streams On-Demand
Amazon Lake Formation関連
AWS Data Exchange for APIs
Artificial Intelligence & Machine Learnig
Amazon SageMaker Studio Lab
SageMaker PipelinesとModel Monitor/Clarifyの統合
LabはSageMaker Studioを使ったこと無い方は、先に使ってみることをお勧めします。Studioは稼働させるまでにIAMやS3の設定が必要で、AWSにおけるMLの使い勝手を掴む前にそれなりのハードルがあったりします。
AI / ML系のアップデートによって、従来より実質NotebookのWrapperぐらいだったSageMagerがいい感じに単独サービス化されてきました。
終わりに
前編 EoF
如何でしたでしょうか
AI / MLの強化が凄まじいですね。データ関連が圧倒的に進化を見せてくるため、如何にデータ活用しなければ今後のITは価値を出しきれないのかが肌で恐怖を感じる楽しい内容でワクワクしか無いですね。
さて、後編へ続きます。
Now work in …
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