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チョイプラ「イグザイン」のご紹介(ミニプラキット誕生秘話)
みなさんこんにちはキャビコ広報担当のNです。
キャビコ公式ブログも今回で第10回を迎えることになりました。そこで今週から3回に渡って、キャビコ誕生にまつわるお話をさせていただきたいと思います。第1回目はキャビコの原点でもある最初のプラキット「イグザイン|iXine」についてです。
実はこのイグザイン、最初からプラキット用にデザインされたものではありませんでした。元はと言えば著名なメカデザイナーである大河原邦男氏が日本の中小企業向けプロジェクト「全日本製造業活性化計画(JMRP)」に提供して下さったものなのです。このJMRPの活動を通じて我々はイグザインに出会いました。もっとも当時はまだキャビコは存在していなかったので、正しくはその運営母体である金型の設計・製造メーカー「株式会社エムアイモルデ」がイグザインに出会ったことになります。もともと大河原邦男氏のファンであったエムアイモルデの代表Mはすぐさまこれの立体化を決意します。と言っても、最初からプラキットの開発に取り掛かったわけではありません。最初は3Dプリンタで出力した原型を基に、シリコン型で複製した「ガレージキット」を製造しました。ただガレージキットはその製造方法ゆえ、それほど多くの数を造れません。実際の製造数も40個程度でした。
さて、普段は工業製品用の金型を製造をしているメーカーがどうしてシリコン型で複製したガレージキットを製造したのでしょう?それはこのガレージキットの製造がプラキット化に向けた重要なステップになると考えたからです。普段行っている工業製品用の金型製造は、製品データをお客様から提供してもらいます。しかし自社商品用の製品データは自分たちで用意しなければなりません。しかしエムアイモルデにはこれを行った経験がありませんでした。そこで、まずイラストから立体データを作り上げる勉強(訓練、練習)をして、その成果物としてガレージキットを製造したのです。またこのガレージキットをワンダーフェスティバルなどのイベントに出品すればイグザイン自体のプロモーションにもなって効果的です。そして2017年、WF2017[Summer]にてイグザイン初の立体化商品、そしてエムアイモルデ初の自社商品「ガレージキットイグザイン」を販売いたしました。販売数こそ8個と苦戦しましたが、手応えは十分に得られました。そしてこの経験を元に、ガレージキットに続いて開発を進めていたプラキットの商品化を積極的に推し進めることにしました。そのテーマは「手頃な価格でより多くのユーザーにオリジナルロボットを届ける」でした。その方法として編み出したのが今のチョイプラにつながる手のひらサイズのプラキット、通称「ミニザイン」です。(詳しくは「ミニザイン開発物語 on twitter」をご覧ください)
製品こそ小さいですが、金型メーカーが創るプラキットですからエッジの切れにはこだわりました。そして製品に傷が付かないようにランナーをブリッジでつなぎ、中身が見える透明パッケージを専用に用意しました。もうお分かりですよね。のちの「チョイプラシリーズ」のフォーマットがこの時に完成したのです。出来上がった製品を見た瞬間、それまでの「反響が良ければある程度は売るのもありかもね」という淡い期待が「これは本格的に販売できる商品ができたのではないか」という確信に変わりました。長年の夢だった「自社オリジナルプラキット商品」が目前に現れたのです。これならガレージキットの時とはくらべものにならない数のお客様に買ってもらえるはず!社内の誰もがそう思いました。でもその時、ひとつの疑問が頭をよぎりました。
「でも、それって一体どうやって??」
今まで金型を造って指定工場に納めることを生業にしていたエムアイモルデにとって、それは全く想像の付かない、新しいビジネスを始めることを意味していました。
(次回「オリジナルブランド誕生秘話」につづく)