外からみたお前のヒップホップ
わたくしの話をまずしましょうか。
わたくしは若い日々をロックやパンクをさらに激しくした、ハードコアパンクというジャンルにのめり込み若き日々を燃やしてまいりました。
そして、まぁ元々ハードコアパンクの他にジャズなんかも好きでその流れでヒップホップにも興味を持ったわけですね。
きっかけはアメリカだとnoname、日本だとジャズミュージシャンとコラボしてたりしてたOMSBなんかがきっかけでヒップホップにもハマりまして。
そこから音源だけ聴く日々から、コロナを経てここ最近ヒップホップの現場にも出向くようになりましたわ。
そこでちょっと今まで出向いてきたハードコアパンクとかロックの現場とヒップホップの現場がかなり違っててアウェイを感じたとともに、これってどうなの?という”外側から見てる”から感じたことをまとめたいと思います。
批判的な表現もするでしょうけど、特定の誰かやコミュニティを批判するつもりではなく今まで触れてきたコミュニティとは同じステージ・フロアでも全然違うといったギャップをまとめる文章でございますので、どうか広い心で読んでいただきたいと思いますわ。
お前の歌を聞きに来たんじゃない。
まずこれですわ。
圧倒的に大合唱の時間が多い。
自分が見てきたハードコアパンクのイベントとかだとまぁみんなでウオーって叫んだりすることはあっても歌をみんなで歌うみたいなのはなかったのでかなり驚いたと同時に俺は誰々の歌を聞きに来たのであって、お前らヘッズの歌を聞きに来たわけじゃないんだけどなぁとちょっと感じて盛り下がった。
特にひどかったのは、サビ?フックの時?はまぁみんなで合唱はまだわかるんですけどヴァース?Aメロ?の時のラップまで俺練習してきてかまずに歌えるんだぜ見たいな奴がわんさかいて、マジか…と引いてしまった。
きたイベントがたまたまそうだったのかもしれないけど正直ビビる。
プチャヘンザが恥ずかしい。
コレは普通にこれまで他のシーンとかコミュニティに属してたとか関係なしに、初めてヒップホップのイベント来た人なら感じることかもしれないけど。プチャヘンザされてし返すのがちょい恥ずかしい。
もっと言うと、ハードコアパンクでのプチャヘンザって演者が求めるというよりモッシュが起こることみたいに自然発生的に盛り上がったときに自然と気づいたら拳掲げてるイメージ。
だから、演者に上げろー!って言われて上げるのはちょい恥ずかしいのだ!
ハードコアパンクじゃないにしろ、自分が今まで見てきたライブで演者側から踊りの形まで指示されることって滅多にないから好きに躍らせてーとは思うわけだ。
say hoも恥ずかしい。
上と同じ。
ハードコアパンクとかだともうモッシュとか歓声は気づいたら上げてる!ウオーみたいな、。自然とこみ上げる日ごろの怒りというか雄たけびみたいな。
でもchillってる時に突然言われるsay hoはちょっと恥ずかしい。
なれれば行けるかも…?酒が足りないのかな…?
若いノリがちょい恥ずかしい。
上三つ全部ちょっと恥ずかしいのだ。
共感性羞恥になってライブどころではなくなりかけたあと、演者がカッコいいからギリギリ我に返るみたいな。
知ってる曲が来た時に若いヘッズが
「これ知ってる!コレは知ってる!俺歌える!」って叫んだ後に歌いだしたときはマジでヤな汗かいた。
「別にうたわなくてもいいのに、俺はお前の歌を聞きに来たわけじゃないから。」って思ってしまった。
動画撮ってる人が結構多い。
コレはまぁ、ヒップホップに限った話ではないかもしれないし、自分も結構現場にいけなかった友達に共有するために動画は結構撮るので何とも言い難いところもあるけど、まぁジャズのイベントとかだと雰囲気的に撮りにくいし、ハードコアパンクで映像撮ろうものならモッシュに巻き込まれてスマホ爆裂四散も待ったなしなのでそういう理由で今まで見てきたイベントのなかだとかなり動画撮ってる率が高いジャンルのように感じた。
でも、気持ちはすごいわかる。例えば誰々の曲feat.誰某でゲストで誰某が出たときにはめっちゃアガるし、「この特別な瞬間をビデオに収めなくては」という気持ちで撮ってしまう。
フリースタイルで別の誰かの曲のバースを引用してたらアチィってなる。
気持ちはわかるけど、率は他ジャンルより圧倒的に高く感じた。
オシャれな人が多すぎる。
ポンコツな格好の自分が恥ずかしくなる。
普段街歩いてても見かけないくらいかっこよくストリートファッションを着こなしたヘッズたちがめっちゃいる。
でも、そういう人らが僕みたいなポンコツでも別に睨んだり殺したりして来ない。安心。
それでも許される裾の広さはありがたい。
まとめ、こここで断っておきたいけど、結果として否定的に読めてしまったかもしれないけど、基本的にはヒップホップが好きだしライブがあればまた出向いてみたいとは思うし決してアタシはこの記事において真っ向からヒップホップを切るみたいな事をしたくて書いたわけではない。
ただ、別ジャンルから遊びに来た人間から見える”別の視点”を誰かに知ってほしかったのだ。
なので、これを読んでアタシが批判してるからやめようとか、アタシを迫害しようとはしないでほしい。というか、こういう考えの人間が全然ストリートじゃないダサい恰好で遊びに行っても居場所がある現場は本当に素晴らしいと思うわけ。否定的な記事かもしれないけどそういう意図はない事と、基本的には素晴らしいと思っているよ。ということでここはまとめとして終わります。