サバ食@名店探訪 サバ好きが夜な夜な集まるガード下の名店【鮨大前:東京都有楽町】
サバ好きの皆サバ、お元気ですか?
サバやしが(勝手に)認定した「サバを本当に美味しく食べさせてくれる飲食店」紹介の第2弾。
今回は、ぼくが拠点としている東京のどまん中。そのまたどまん中ともいえる「有楽町」の、ガード下にあるお店です。
ガード下というシチュエーションだけでもワクワクしてしまうのって、昭和生まれのサガでしょうか?
場所はJR山手線の有楽町駅。その高架下が昭和感漂う飲み屋街になっているんですね。
仕事帰りのサラリーマンのオアシス的な大衆居酒屋が多いのですが、近年はお洒落なバルなどもできたりして、女性や外国人観光客にも人気のエリアになっているようです。
そんな中で、今回お邪魔したのは「鮨大前(すしだいぜん)」さん。(今回と言っても7月です。鯖サミットをやっていて掲載に時間がかかってしまいました。)
店構えは一言で言うとレトロ。そして店内もL字型カウンターに8席のみという潔さ。
実は、魚好きにはよーく知られた「名店」、特にサバに力を入れていて、ぼくらサバニストにとっては東京で最高のサバが食せる有難いお店なんです。
難点はただひとつ・・・予約がとれないこと。。
サバやしは今回が4回目でしたが、これまでも平均3か月待ちでした。
なので、ここで紹介してこれ以上(自分の)予約を取りにくくしてどうする!
…という葛藤はありますが(笑)、やはりこのお店を語らずして東京のサバ名店探訪は始まらないと思うので、思い切ってレポートしてみます!
※カウンター8席のみの小さなお店なので、少人数で行くのがベストでしょう。今回は3人でお邪魔しました。
完全予約制、メニューは特にない「お任せ」のみで、その季節・その日に厳選された食材で作られた料理が出されます。なので、季節ごとの来店を楽しみに通うファンも多いです。
それでは、この日(7月上旬)のサバたちをご披露しましょう!
このお店の看板は、もちろんサバ。豊洲市場で厳選された全国各地の天然や養殖のサバが、いちばん美味しい季節やタイミングで供されます。
最初に出てくる刺身の盛り合わせでは、そんなサバ3種の刺身が食べ比べできます。
この日は、
・天然の「関サバ」(大分産)を柚子胡椒で。
・養殖の「豊後サバ」(大分産)をわさび醤油+ガリで。
・炙りしめサバをたっぷりのわさびで。
と、薬味にもそれぞれ趣向を凝らした3種類。ほかに白魚・ホタテ・甘海老がつきました。
(盛り合わせの中身は季節やその日によって変わります)
続いて出されたのもこちらの定番人気料理「生サバのごま醤油漬け」。
つまり、「ごまさば」ですね。でも食べ方が独特なんです。たっぷり添えられたわかめ(岩手産)と白髪ネギ。これらと一緒に海苔に挟んでパクっと…う、旨すぎる~
生ものが続いたので、ここで「焼きもの」が出てきます。味や食感の変化球!この日は、確か、ノドグロ、イワシ、ハタハタ、確かもう一つあったな、カレイだったかな、ここから好きなのを選ぶ格好です。
ぼくは「真いわし」(愛知産)を。頭から尾までおいしく頂けます。
さて、ここでご注意をひとつ。実は、このお店には「ドリンクメニュー」がありません。
お酒など飲み物はお客自身が好きなモノをどうぞ持ち込んでね、という(お水は出ます)。
それも、持ち込み料なしでグラスや氷、ワインクーラーなどは用意してもらえますし、冷蔵庫で冷やしたり燗をつけたりもしてくれるという優しさ。
今日はどんなお酒を合わせようかなっと、アレコレ悩みながら選んで持って行くのもまた楽しいものです。
で、今回ぼくたちが持ち込んだのは、金沢の福光屋さんの「加賀鳶」。令和6年能登半島地震からの復興支援とラベルに記載があり購入したものです。実は学生時代を金沢で過ごしたサバやしは釣りやキャンプで能登は何度も訪れました。思い出も知人もいる能登の復興を願わずにはいられません。
日本酒は魚によく合いますね。「ちょっと呑んでみますか?」なんて言って、隣の人ともお互いに持ち込んだお酒を注ぎ合ったりして、話も弾んでワイワイしてきます。みんな、3ヶ月前くらいに予約してこの鯖好きカウンターで出会うわけです。楽しいですね。
さてさて、いい感じに酔っぱらってきたサバやし。そんな絶妙のタイミングで供されるのは・・・やはり握り鮨ですよね!
いってみよう~♪(ドリフの長さん的に)
コハダ・生サバ・アジの”光りもの3連発”はテンションがもたない(嬉)。その後のカツオがまた絶品。
この手巻きもメチャ旨。炙ったサバにガリをくるり。自宅でも真似したい取り合わせ。
どーですか?この満ち足りた顔!
〆は、ふわっふわの焼き穴子。「サバの次に好きなのが穴子」というサバやし、今回もノックアウトっす!(この後ホントの〆に味噌汁がつくのだが本格的に酔っぱらってて写真を撮り忘れた。。)
いかがでしたか?
プロフェッショナルな大将と若大将(息子さん)が目の前で作ってくれる料理の質の高さはもちろんのこと、サバやしがいつも感動するのが、いつ行ってもお二人の息の合った接客と、魚や料理に関する知識の豊富さ、そして人柄です。
そんなところにも魅せられて、都会の荒海を泳ぐサバニストたちが夜な夜な集まってくるんでしょうね。
今回、たまたま隣り合った方たちも皆さんサバ好きで、話が弾まない理由がないっ(笑)。
思えば、最初にお邪魔したときもお隣のサバ好きご夫妻と意気投合し、その場で次の予約を同日時に入れて帰ったことを思い出しました(再会は3か月後でしたが)。
旨い料理と旨い酒、そしてサバ話に花を咲かせつつ、ガード下の夜は更けてゆくのでした。
お仕事中の大将。“頑固一徹、いぶし銀”な風格ですが、安心してください↓
調理の合間には、若大将とこの笑顔! お二人との会話を楽しみに訪れるファンも多いのがうなずけます。
ワクワクとのれんをくぐるサバやしを同行者がパチリ。なんとなく「酒場放浪記」の1シーンに見えなくも…ない?