仕事のできる人
私は日頃から、出身大学の偏差値と頭が良い悪いはあまり関係がないと捉えていて、そういう前提で人と接している。
〇〇さん東大なのよ
〇〇さん慶應なのよ
本人が言わなくても
周りがいつも親切に教えてくれる。
それにあまり反応しないので、感じが悪い人だと思われる時さえある。
日本は、『完全学歴至上主義国家』である。
学歴による差別が大っぴらに認められている。
因みに、何故か日本人は日本を素晴らしい法治国家だと思っているけれど、実際のところは疑問だ…『半分法治国家』と私は呼んでいる。
さて、この学歴の高い人が、仕事ができるかというと、それも余り関係ない。
働いたことがある人は良くわかっていることだと思う。で、何が言いたいかというと。
頭のいい人、仕事できる人が
全体的に減ったと思いませんか?
レストランでも、道の誘導をする警備員も、
マンションの管理人も不動産会社も、銀行員も、医師も歯科医師も、弁護士も、市役所の窓口も、リサイクルショップでも感じるんです。
もちろん仕事のわかっている人も、1人くらいは居るので、その人に当たれば全てがスムーズに運びます。不思議なのは仕事のできる人は大抵バイトやアシスタントで、店長や医師ではないということ。
日本のサービス業の質の低下は、この15年位で急速に進んだ気がします。
どうしてなんだろう?
他の文化の違う国と比べれば、日本人は態度には直接出さないということはあるけれど、ぶっきらぼうな韓国レストランの人のほうが、実質のサービスに関しては完璧だったりする。
日本人は、実際に受けたサービスの質やそれによって問題が解決されたかどうかよりも、
言葉遣いやへりくだる低姿勢、話を聞いてくれたかどうかに高い評価をつける。だから、サービスの実質は関係ない。じゃあ、笑顔と低姿勢だけやっていればいいじゃないか。ということなのかも知れない。
これは日本に帰ってきてから、ネットで病院を探したときにも疑問に思ったこと。
私は腕のいい医師という意味で「良い医師」を探していたが、口コミで上位に来ている医師は全て、「話を聞いてくれる」「受付の感じが良い」が理由だった。
肝心の医学的な処置は上手かったの?
治ったの?
という、医師の評価をする上で一番ん大事な点が一回も出てこない。
私は本当に途方に暮れた。
日本人がお金を出すとき、重視するのは
言葉遣い、へりくだる低姿勢、話をただ聞く。
キャバクラという場所が存在するというのが全てを物語っている気がする。日本人は自分のエゴと寂しさを埋めてくれるところへお金を出す。
私は歯医者には知識と技術を要求している。たとえ受付の女性がどんなに感じが良くても、間違った治療や無意味な痛みにお金を出したくない。