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パーソナル・ブランディング、錦鯉の場合~3分で読めるブランドのチカラ (77)
◯ CHAT GPTによるパーソナル・ブランディングの定義
◯ ブランディングは商行為、パーソナル・ブランディングもクライアントがいる
◯ それは「自分を商品として売る」ことが前提
◯ アタマに浮かんできたのはM-1グランプリの2021年度王者、錦鯉
◯ 錦鯉に対するひとの意識下のブランド価値は?
パーソナル・ブランディングって最近よく聞く言葉だけど、いつ頃から広まったんですかね?
セルフ・ブランディングとも言われますよね。
人口に膾炙し始めたのは、今から10年ほど前からじゃないかなと思います。
facebookが日本で急速に増え始めた頃です。Twitterもユーザーが増加したのはこの頃でした。
つまりSNSの広がりと歩を合わせてパーソナル・ブランディングという考えが出てきたと言っても良いのかと思います。
ちなみにCHAT GPTのAIチャットくんに「パーソナル・ブランディングの定義とはなにか?」と質問してみましたら、こんな回答でした。
パーソナル・ブランディングとは、個人が自分自身を商品やブランドのように捉え、自己表現や情報発信を通じて他者にアピールすることを目的としたブランディング手法です。具体的には、自分のアイデンティティや価値観、ビジョンを整理し、その魅力や素晴らしさを自己表現や情報発信を通じてアピールすることで自己の価値を高めることを目的としています。パーソナル・ブランディングは、自己啓発やキャリアアップ、ビジネス展開などに役立ちます。
なるほど。CHAT GPTは実にそつなく文章化してくれますね。でも、わかったような、わからないような。言語明瞭、意味不明みたいな。どこかの国の首相のような。LOL
ちなみに、私はCHAT GPTを使うためには、AIにケチをつけることが必須だと思っているんです。
で、「ケチをつけるマインド」でこの回答を見てみます。
ブランディングとは、商品・サービスに長期間にわたって買い続けてもらうための昇華価値、Emotional Valueをつけること…簡単にいうとそういうことだと私は解釈しています。
つまりブランディングは、買ってくれるクライアントがあってこその行為です。
AIチャットくん曰く「パーソナル・ブランディングとは個人が自分自身を商品やブランドのように捉え、自己表現や情報発信を通じて他者にアピールすることを目的としたブランディング手法です」
なるほどね。自分を商品やブランドのように捉える・・・自分を冷静に見て商品やブランドのように捉えるなんてことをひとは出来るのかしら…という疑問はひとまず置いといて。
「自己表現や情報発信を通じて他者にアピールすることを目的とした」…これには一言言いたいです。
ブランディングは商行為なんだから、他者なんて曖昧なもんじゃなくて買ってくれる人、クライアントにアピールするものじゃないとおかしいでしょう。
ここで書かれている「他者」という言葉からはSNSを前提としている匂いがします。SNSだったらそうですね。でも利益があがらないじゃないですか、基本的には。ほとんどのひとはSNSで発信するのは承認欲求がモチベーションです。別に儲けるために投稿アップしてるわけじゃありません。
勿論、個人でECをするためやアフィリエイト、広告収入を得るためにSNSを使う場合は別で、その方々のパーソナル・ブランディングはまさしく利益を上げるための商行為で、歴としたブランディングと言えます。
AIチャットくん続けます
「具体的には、自分のアイデンティティや価値観、ビジョンを整理し、その魅力やその素晴らしさを自己表現や情報発信を通じてアピールすることで自己の価値を高めることを目的としています。
「自己の価値を高めることを目的として」…これにもケチをつけたいと思います。ブランディングは商行為なんだから、自己価値向上が目的じゃダメでしょ。目的は価値向上した「自分を売ること」じゃないと。
自分を売る…一番最初にアタマに浮かんだのは、お笑いタレントです。大阪の朝日放送テレビ (ABC) と吉本が組んで主催している、その年の日本一の若手漫才師を決めるM1グランプリ。面白いことは必須でしょうけど、其々が自分たちの芸風をエッジをつけて自己アピールする工夫をしていますよね。
M-1 グランプリの2021年度王者、錦鯉を例にとってみます。50歳の長谷川雅紀と43歳の渡辺隆のおじさんコンビが日本一の「若手漫才師」の栄誉をゲットしました。禿頭の長谷川が大声で「コンニチワー」と叫んで始まる漫才をご覧になったことはあるのではないでしょうか?
むやみに明るくてバカなおじさんが暴走するという、破壊的なパワーを持つお笑いが特色ですが、実は錦鯉のパーソナル・ブランディングはそこにあるのではないというのが私の見立てです。表面的には「暴走明朗快活おじさん」がそうでしょう。
二人は下積みの長い、実に長い月日苦労をしてきたコンビなのは周知の事実です。諦めることなく艱難辛苦の果てにつかんだ栄光のグランプリ。これって世界共通の強いモティベーションです。Dreams come true! ってやつです。
有名なマズローの人間の欲求5段階説※の、欲求ピラミッドの最上位に位置するのが「自己実現欲求」です。艱難辛苦ガイの長谷川・渡辺コンビが体現した自己実現というパーソナル・ブランディングにひとは無意識下に共感、共振したんだと思うのです。
さてと。お笑いの次に「自分を売る」ということでアタマに浮かんだのは、採用試験です。これについては、またあらためて。
最後に。
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※ マズローの欲求5段階説
アメリカの心理学者エイブラハム・マズロー (1908ー1970) が、人間の欲求を断層的に分類して5つのレイヤーに整理した学説で、象徴的な5階層ピラミッドは広く知られるようになりました。一番底辺の生理的欲求から始まり、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求へと、人間の欲求は5段階を踏んで高次化していくという説です。
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