始まりは6月なのか

虚無の5月が終わり、6月に入った頃である。国民の皆が楽しみにしていたであろう物が私にも手に入った。

金だ。

金である。

そう、給付金である。

何に使おうかと散々悩んだ。しかし虚無の5月を過ごしてやりたい事が芽生えていた。

なんか作りたい

それ一筋。

プログラミングの知識が多少なりともこのノートも素晴らしい物になれただろうが、悲しいかな。現状はゼロである。おまけに飽き性・ズボラである。

だが、お金持ちやモチベアップ系の動画を見ると皆が口を揃えて言うのだ。

まずは行動からはじめろ

確かに彼等の言うとうりである。

そして昨今はデジタルが支流。絵を描くにしろ、何か書くにしろ必要な物は色々ある。アナログだってそうだ。小説を書くなら原稿用紙は必要だしペンや消しゴムだって必要だ。ただ単にそれが安いか高いかの違いである。

しかし金が無いと言う現実に作る前に行動ができないのである。

この種銭を生かすも殺すも私次第である。

だから私は買った。ノートパソコンを買った。しかも馴れないMacBookだ

146000円は多分、おそらく、私が中古の車の次に高い高級品だろう。

別にパソコンを持っていないわけでは無い。ただ5年以上前に39800円で購入した些かスペックが悪いしどうやって削除すれば良いのか分からないウイルスが居るパソコンがテレビ台の下で埃被っているだけなのだ。

そしてかの有名なYouTuberは言うんだ。

「自分がYouTuberとして活動する時にその時の持ってるお金で良いものを買った」と…。

勿体無いと正直自分でも思った。しかもその「勿体無い」と言うのは別段ケチケチして言って訳でも、ましてやパソコンがあるんだから購入しなくても良いと言う意味ではない。他にもお酒とか好きな漫画とか小説とか買うのに役に立つでしょう?生活費にもまわせるでしょう?と脳内のもう一人の私が語りかけてくる「勿体無い」なのである。

ええい、ままよ

お金を握り締めた腕を止めようとするもう一人の私を差し置いて私はMacBookを購入したのだ。

そしてこのMacBookを肥やしにした日には妹にでもくれてやろうとお店を出たのであった。