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#私の旅行記 エルパソで国境パトロールに捕まった(5)

私の事聞いてくださいシリーズ

出発:1980年6月30日大韓航空 
成田発ハワイ経由ロスアンジェルス行き
23歳女性。一人旅。初の海外旅行。
目的:振られた男を忘れる。
願わくば当地で職を得る。
総額費用:50万円。
定時制高校当時から貯めていた預金全額。
費用詳細:航空券往復18万円 
日航やアメリカの航空会社はこの2倍はした。
グレイハウンドバス
1ヶ月乗り放題周遊券7万5千円(342ドル)
為替レート:1980年6月1ドル226円
トラベラーズチェック1000ドル 約23万円
残金:小さな手土産代

「前noteからの続き」

これと言った目的がない自由な旅人は、
どんな理由で滞在先を決めるのか。

私の決め手は1979年映画「ファールプレイ」
サンフランシスコを舞台にした
ヒッチコック映画のパロディサスペンス。

バークレイからバートに乗り、
サンフランシスコへ戻ってきた。
メリーエリザベスイン*(3参照)
チェックイン。
まず初回の滞在は1週間。

シングルルーム。
朝食付き。
ベッド、机、椅子、鏡。
シャワー、トイレは共同。
女性専用ホテルだから
バークレイの学生寮とは
安心感が違う。
宿泊代100ドル以上は払っていない。

まずは当地観光ルート。
フィッシャーマンズワーフへ。
ケーブルカーには乗らない。
天邪鬼。ぶらぶら歩く。
迷子にはならない。
ケーブルカーが行く
通りに沿って歩く。
坂の上からは、
湾内の海が見える。
1時間ほどして
今日の目的地に到着。

数々の土産店、レストラン。
多くの旅行者でにぎわっている。
そのフィッシャーマンズワーフを
通り抜け、海岸通りを西に向かった。
やがてギラデリースクエアが目の前に。
煉瓦造りの趣ある建物。
昔のチョコレート工場を、
おしゃれなショップ、レストランなど
が入る複合施設にリユース。
旅行者だけでなく、
市民にも人気なスポット。

私も館内に入ってみた。
ただしウインドウショッピング。
旅行はじまったばかり、
お金は使えない。
と、自分に言い聞かせる。

ところが、
ショーウインドの変な形のサンダル
が目に留まった。
「変な」好きの私。
吸い込まれるように、
靴店に入った。
アウトドア用の靴専門店。

Brikenstock Arizona
一眼で、欲しい。
変な形のサンダル。
しかし私には高価過ぎる。

スミマセン。
ニホンジンデスカ?
突如男性の声が横から。
それも日本語で。
当靴店の店員さん。

この男性が私の傷心海外旅行の
最初のキーパーソンになるのである。
「つづく」



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