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様々なフェミニズム、人権問題について

これもセンシティブ案件と言うか面倒な話、だけどまあ避けても通れないので書き始めた

フェミニズムとは、と言う時、Wikipediaを見ただけでも、一言では言い表せないものと分かる

リベラルも同じく、リベラルの意味を真逆に捉えた人を見掛ける
おそらく、革新派と取らず左と取り、自民党を右として反対する勢力とかで捉えている場合が多いかと思う(自民党の英訳はThe Liberal Democratic Party of Japanなので全く右でも保守でもないのだが、成り立ちはともかく経緯ではリベラルを否定もしているようでなんだか残念な事になっている…)

和訳もいくつもあるし派閥も別れているので仕方がない面もあるが、どれもしっくりは来ない
むしろ原語そのまま、発祥のフランスですら、もう古いとか時代に合わないとか言われている

私もしっくり来ない派だ
男女同権論者と言う和訳ならば割と近いが、原語から離れる

Gender equalityと言う言葉が使われるようだが、ワンセンテンスの言葉に比べると弱いのか浸透していない

Genderと言う言葉については、下記の記事がしっくり来る 


"「ジェンダー」とは、生物学的な性別に対し、社会的・文化的に定められる性別を意味する。「男性/女性だから」「女性/男性らしく」とそれぞれに対する特有の期待、責任、あるべき姿が社会的に構築され、固定されると、男女あるいは自らを明確に男女いずれかに分けない人の間に不平等や格差、不自由さが生まれるという問題がある"


"英語では、“human person”や“all human beings”と明記されている。しかし、実は、草案の時点では、「すべての人間」は“all men”と表現されていた。「男女の同権」や「性による差別」をしないという文言も、たたき台の段階では含まれていなかった。もし、国連憲章と世界人権宣言が“all men”のためのものだったとしたら、今日、これらの文書は同じ価値をもちえただろうか。"


※基本的に、調べながらつらつら思考の軌跡のままに書いて最後に自分なりにまとめるためのものなので長いです。シリーズで書いて結論は最後の記事になることもあります。関連リンクを貼っていくので、そちらのリンク集かなにかと思ってください。追記、編集も多いです。



男女同権、平等と言う時、まず、GenderではなくSex、つまり「生物学的性別」を無視することは出来ないと思う


動物の身体には基本的に性差がある
植物や単細胞生物やイレギュラーは色々あるが、まあ遺伝子的にそうなっている

ライオンのオスにはたてがみがあり、孔雀のメスは地味である

ヒトやゴリラのオスはメスより身体が大きい事が多く、ハチやチョウチンアンコウはメスが圧倒的に大きい

この「性的二形」は、どちらかの性が競争に勝ち残り、遺伝子を残すために出来てきた仕組みとされる


そして自然界で他の生物に食われないように生き残るには、メリットを生かしたり協力する事も必要

妊娠中、過度の運動をするだけで流産するヒトのメスは結果的にかもしれないが、安全な場所に引きこもる方向になったのだと思う

自分で戦って子どもを守るより、未熟でも早めにたくさん生んで数で押すより、1体居れば複数のメスを妊娠させられるオスを戦わせて使い捨てた方が良いと言うタイプが生き残っただけなのかもしれない

確かに自然界での人類のフィジカル的な弱さ、メスの身体的負担と、子供の生存率などのバランスを取ると少ない個体が長生きする方向に行きそうではある

結果として、合理的に役割分担するしかなかった時代は長い


そうしているうちに女性や子どもが財産扱いされ、家同士でやり取りしたり、売り買いしたりする歪みが現れ、それが法的にも定着して常識の様になった

子捨て姥捨て人身売買は、それほど過去の事ではない



ヒトは進化し、妊娠中に戦う外敵は細菌やウイルス、自然災害位になった

当然、男女の体格差もあまり必要なくなりつつある
学問の浸透や世界的な意識の高まり、人権意識も変わった


これにより、人権も社会制度も生活習慣も見直しが必要な事は当然だろうが、妊娠するのはどうしても女性であり、10ヶ月の妊娠期間と産後の数ヶ月、授乳が必要ならさらに一年ほどは、どうやっても無理をすることは出来ない

妊娠をしないつもりでも月経はあるし、かかりやすい病気も違う
臓器が違うのだから当然だ


権利を完全同一にしたら、完全平等にはならないのだと思う


これを指摘する事で傷付く人は居るかもしれないが、生物として見れば当然だし、そうしてたくさんの生き物が生まれてきたし、品種改良によって安全に栄養価の高いものが食べられる

人類誕生自体が遺伝子の不思議


その上で、ヒトは言葉を得て道具を得て知識を蓄え、国を作り法を作り文化を継承することにした

そう考えて歴史を振り返った時、特に歴史の中での失敗、悲惨な時代や出来事を振り返った時

男女の平等と言うより、人としての平等に理想を置くことこそ、歴史を繰り返さない為に必要なのだろうと思う


差別と区別の区別は、ヘイトによって待遇に差を付ける事と、医療者が病気によって治療方法を分ける事のようなものと考えている

ヘイトをする人は、自分が医療者で相手を正当な理由で区別していると思っているから改善は難しいが…



女性の方が得する事もあるから女権拡張など不要とする声があるが、それらは大抵、法律上ではなく民間の経営戦略として女性を呼びたい理由があっての話だ

なぜ女性を呼びたいかと考えると、普段女性が来ない場所だからだ

男性客がすでに付いてる店なら、女性が増えれば単純に新規開拓だからやりたいのだ
元々、女性が行くべきで無いとされた場所だったりもする
禁止しておいて今さら誘致もおかしなものだが、時代は変わるのだ
当時は合理的な理由があっても、今はなくなったものも多い

結局、男性が履いているゲタも若く美しい女性だけがちやほやされることも、男性が主夫になれないことも女性の昇進が妨げられることも、同じく不平等なんだけど原因を考えると様々な人の欲であるように思う


男性に履かせるゲタは、例えば医学部ならばヤブ医者が増えるとまでは言わないが、医師の能力の平均値がが下がったり、国家試験のレベルを下げないならば医師数が増やせない原因になる
一般的にはデメリットが大きい

若い女性をちやほやするのは男性なので、女性にはどうしようもないが、代わりにちやほやする資格を持つのはイケメンか金持ちかと言う社会を作る
まあそんな一部の人を放っておける人は、むしろ平和に暮らせるメリットもあるかも?


男性は外に出て働くべし、と言うのは、世界中で女性を奥に仕舞い込む風習があったが、元は男性だけの村や女性少数の村ではあっという間に消滅するから、奪われる訳に行かない
ヒトが子供を産むのに約一年かかる事から、生まれるまでなんとしても守らなければならない

と言った理由がありつつ、男性を型に嵌める事は為政者や経営者に都合が良かったから利用、補強されたのだろう
使い捨ての兵士や生かさず殺さずの百姓、企業の歯車だ

これは時代と共に法律が整う事により人身売買や誘拐が禁止に、医療が整う事により妊娠中もかなり安全に過ごせるようになってきたから見直せる案件だ


女性の昇進を妨げるのは、純粋に女性蔑視と嫉妬かもしれない

結婚退職はする必要がないし、男女共に産休育休を取っても回せる仕組みがあれば良い
大手企業の創業者は才能があれば性別に関係なく重用するケースが多いが、だんだん人を見る目や配置の腕に自信が無くなるのか、システム化するにしたがっておかしな伝統が出来ているように思う

人事が手抜きしようとすると、型に嵌まった人材の方が良いし、これが結構強いだろうなぁと思ったりはする(人事系の受託会社に居たので色々見た…)


なんにしても、型に嵌まった方が使いやすい側と、余計な事を考えずに済んでゲタも履けて楽(実際には逃げ場がなく使い捨てられるリスクもある)な側とが噛み合って差別を助長している


そうやって個別のケースの原因を丁寧に考えていくと、醜い欲が見えてきて嫌になってしまう

完全に合理的で不平等とも言いきれない区別についても、他者の権利や安全を害さない限りは自由に出来る、そうでないルールは見直すべきなのだと思う
法律は他者の権利を出来る限り制限、侵害しないための制限に止めるべきと言うか


生物学的差異を認めた上で社会的平等を考える事こそ、知能や知性と言うものなのだと思う


そう言う意味で、私はフェミニストではなく人類平等派であり、フェミニストを名乗らない


リベラルについても、変えるべき事は速やかに変えるべきと言う意味で全く保守派ではないのだが、いわゆる今のリベラルかと言うと名乗れない

守るべき伝統と言うのは、人権侵害をしない範囲で守るべきものと考えている

そして、何より大切なのは自分の権利を主張する時、誰かのより重要な権利を侵害していないか、良く考える事だと思う

自分の権利は他者の権利と重なるのだ
法的に保証されているからと言って、無制限に自分だけ主張すると見事に違法行為となってしまう

グローバル化がすすむ今、日本国内に居ても海外の法律も意識しなければならない
フェミニズムや子供の権利を始めとする人権問題は、最たるものだと思っていなければならない

これは必ずしも法律を学ぶ必要はなく、人の気持ちや立場を考える事で反射的に出来る事でもある



反射的に出来る人を本当に尊敬するが、そう言う人は市井に目立たず穏やかに暮らしているのだよなぁ…

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