良質な組織環境で人は育まれる
先日、仕事の関係でウェビナーに参加したところ、これからの雇用関係は劇的に変わり、企業も個人も相互に価値を提供していける関係になると言う話がありました。
かいつまむと、会社目線で言うと、今までのように社員を一回雇えば、多少の不合理や理不尽があっても、長く勤めてくれると言う時代は終わり、個人を惹きつけることのできる経験や場(個人にとっての価値)を提供できないと、存続が難しくなる。一方で、個人の立場で見ると、会社に入ったからしばらく安泰ということはなく、会社に価値を提供できる存在にならないと労働市場における存在意義がなくなると言うこと。
当たり前と言えばそれまでなのですが、これが、日本のすべての企業や組織にで浸透したらどれだけの会社が採用がままならず人材難となり、一方で、価値を生み出せない相当数の人が職を失うのではないかと考えただけでゾッとしました。
しかし、コロナの影響もあり、社会の変化のスピードは驚くほど早く、ニューノーマルと言われる世界が六ヶ月で出来上がったように、この雇用関係はが当たり前に時代はもうすぐそこまで来ているような気がします。
そんな中、個人として戦う上で、大切なものの一つには、良質な経験が挙げられるそうです。リモートワークが主体となる社会では、先輩が目の前の新入社員をOJTで指導するような機会は減るなど、このような職場における偶発的な経験は減り、逆に与えられた仕事をこなすだけでは、自発的にチャレンジしていく人に比べ経験の量も質も減るという下方向のスパイラルにハマっていく。
そうならないために、積極的に会社外での経験の機会が大切となり、だから副業や兼業などが大切になる。
企業としてはこのようなニーズに応えつつ、そのような自発的に動くことのできる経験豊富な人材を惹きつけるためのオープンな環境を整備しておく必要があるし、兼業などや、副業を認めるだけなく、自社に積極的に受け入れることもやっていくべきだという話でした。
組織開発にも携わる身としては、後頭部をガツンとやられた感覚で、漠然と理解していたことを明確に言語化されると愚の根も出ません。高い確率でそうなるのだろうことは想像できます。
数多くの企業や組織を見渡した時に、価値を生み出す機会を数多く経験させることのできる場には、人が必然的に集まるでしょう。そして、そこに集まる熱量の高い人たちがさらに共鳴してイノベーションも起きやすくなるとも思います。その逆も明白。
つまり企業や組織には誰もが属性に限らず、自由に発言し、それが許され、称賛される場を作ることが急務となり、批判的であったり、出る杭を打つような環境は排除すべきで、その背後にある無意識のバイアスを削り落としていく必要もあると思います。
インクルージョンですね。
ここまでが、ウェビナーでの気付きでしたが、そんな環境に飛び込んでいく子供達が持っているべきものは何かと考えてみると、たぶん次の三つに絞られるような気がしたので備忘メモ。
何かに打ち込む情熱
自分の頭で考える力
コミュニケーションする力
つまり、子どもの好きなこと、よくできることを子供と一緒に見つけ、そこを伸ばし、とことん熱中できる環境を用意すること。
目の前のこと、生活の中でも、日々起こったことの因果を明確にしてみたりしながら、親子の会話ん増やすこと。
目の前の人に自分の思いを言語化して伝え、心を動かすこと。
とにかくこれから社会に出て行く子ども達にできることはしてあげたい。でもこれらは親が教えるというものではない。子供を認めて、信じて、背中を押し続ける。それに尽きると思います。
これは家庭という組織開発の旅であり、我が家を良質の経験を積める場にする責務を痛感した1週間でした。
どんなことができるか、何をすべきなのか、まずはノートを書いてみようと思います。
そして、子育ては続く。
なますます楽しみになってきました。