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     米の安全性

『人生の最後に食べたいもの』にはいろいろあるようだ。『宇宙一の食いしん坊』を自称するよしもとばななさんは、『おむすび』だという。その他の調査でも『ごはん』『にぎりずし』が上位に入っているそうだ。どんなにおいしいものが溢れていても、日本人にとってはやはり米、ご飯というものは切り離せないということなのだろうか。コメ離れと言われ、パンが主流のように言われるが、一部の人にとってはそうであっても、全体的にはコメとは離れられないのが日本人なのか。毎日の食事の支度でも、まずご飯の残量を調べる。
 どれくらい残っていて、どれくらい足りないかをチェックする。ご飯があれば、おかずは何であってもとりあえず空腹を満たすことはできる。
 福島市の大波地区で獲れた米から、基準を超すセシゥムが検出され、出荷されないことになった。野菜、魚、肉と出荷停止は報じられたが、米にまで及ぶと、食への不安が高まる。今年米を送ってくれた人も、「検査で合格だったので」「安全だと言われたので」と付け加える。もし米が作れなくなったら、どうなるのか、ご飯第一主義の私には、不安が大きい。せめてそんな不安だけでも解消できないものだろうか。私は、決して贅沢は望まない。ささやかな、不安のない日常生活を望むだけなのだが、その願いも無理なのだろうか。

                                                     
                                                                   (H23.12.22)


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