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【小説】”AIの魔女”ってご存じですか?

【挨拶】

 こんにちは、catです。今回はAIの魔女という小説をご紹介します。とてもボリューミーな作品で、読みごたえがあります。それでは、どうぞ……‼



【書籍情報】

書籍名:AIの魔女

著者名:ジェームズ・ロリンズ

訳:桑田健

発行:竹書房

発売日:2020/4/9



【テーマの面白さ】

 この小説の面白いところは色々ありますが、まずはテーマがその一つといえます。魔女狩りという歴史があったことはご存じでしょうか?昔、宗教的な理由で一方的に魔女だと決めつけられた女性たちが、いわれのない罪で処刑されていたという悲惨な歴史です。

 そして現代の注目といえば人工知能の発展です。人類の知能を遥かに凌駕したAIの登場による惨事はしばしば描かれています。代表的なのはターミネーターでしょうか。

 この”AIの魔女”は、そんな二つのテーマを融合した作品となっています。



【あらすじ】

 人類に福音をもたらすために生み出されたAGI(Artificial great intelligence:人口超知能)、イヴ。人類に友好的なAGIを開発するために製造されたそれは、謎の一団に襲撃を受けて奪取されてしまう。魔女狩りを掲げる彼らは、イヴを悪用してテロ行為を計画する。それに立ち向かうイヴの製作者マラと特殊部隊シグマ。交錯する複数の事件。様々な想い。はたしてイヴは——



【感想等※ネタバレ注意】

 先述の通り、過去の魔女狩りという歴史と、現代の人工知能が融合したテーマとなっています。読んでいてとても新鮮に感じました。AIの発展がもたらす問題は、その暴走だと思って考えていました。しかし、優秀すぎる人工知能がテロ組織に狙われれば、作品内でパリが大炎上させられたように、人間に出来る規模を超えた同時多発テロが引き起こされるかもしれません。そういった面でも危機感を持った方がいいのかもしれません。

 この作品は、多くの視点から描かれています。首謀者に誘拐されたキャット、シグマ隊員、魔女狩り提唱者、脳死判定を受けた患者、AI開発者、そしてAIのイヴ。それぞれの視点はバラバラな状態から始まり、やがて事件を通じて交わっていきます。

 特にイヴの視点は、AIがどのように学び、知能を増していき、どのように成長していくのかがはっきりと描かれていて、これから起こることの重大さと臨場感がよく伝わってきます。



【おわり】

 はい。短めでした……。ボリュームがすごくてどのように説明すべきか迷いましたが、好きなところはまとめたつもりです。上下巻で長く楽しめるので、ぜひ読んでみてください!

 もちろんAIの知識や宗教の知識がなくても楽しめます。むしろこの小説から学べるまであります。kindle unlimitedの対象になっているので、利用したことが無い方は無料期間を使ってよむっことが出来ます。


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Twitter:@Catkamome

小説を書いています。半端ものですが、ぜひご覧ください。
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