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【号外!アス・ロード③】国体球児、プロへ羽ばたく!

2018年は滋賀県の隣、福井県で国体が開催されました。
上司からの「毎日大津から出発して、毎日帰ってきたらどうだ」という悪魔の言葉を断って出張したものの、現地は台風直撃。豪雨の中の取材に競技日程の度重なる変更。機材を拭くためにタオルをたくさん買って、ドボドボの洗濯物を持ってコインランドリーをハシゴして…と、文字通り台風に振り回された記憶が残っています。
いまさらですが、家に帰りたかった。

現地では、公開競技の高校野球(硬式)を取材する機会を得ました。公開競技は正式競技とは違い、チーム成績が県の総合成績に反映されません。ただ2018年と言えば、近江高校が夏の甲子園ベスト8まで進出した年。金足農業との死闘を演じたチームを再び取材しよう!と意気揚々とカメラを担いで足を運びましたが、球場を埋め尽くす人・人・人。チーム人気が高いことはわかっていたつもりでしたが、撮影ポイントが確保できないほどの客入りは予想外でした。これも近隣開催の影響です。

この年は台風により試合日程が確保できず、ベスト4の4校が同時優勝扱いに。準決勝まで進んでいた近江高校は、甲子園で達成できなかった日本一(日本四?)の称号を思いもよらない形で手に入れます。
当時の2年生エースだった林優樹投手に話を聞くと、「全国のいろんな選手と交流できて楽しかった。いい経験ができた」と振り返ってくれました。

開催県を除き、基本的には甲子園ベスト8校だけが手に入れられる国体出場権。林投手は「ご褒美の大会でもあるので、滋賀の学校もそこを目指して頑張ってほしい」とエールを送ります。今年は山田陽翔投手を擁する近江高校の後輩たちが栃木国体に出場しましたが、滋賀県勢の国体出場が当たり前になるぐらい、滋賀県全体の高校野球が強くなってくれれればうれしいですね。

林投手は10月のプロ野球ドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから6位指名を受けました。高校野球ファンとして、国体ファンとして、甲子園から国体経由でプロの世界へ羽ばたく林投手の活躍を楽しみにしています!
【滋賀県スポーツ協会 Bispo!+ 33号(2022年12月30日発行)掲載】

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