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セルフプロデュースができないおじさんたち

26歳の頃、結婚相談所に登録しようと思い立った。
実際に登録してみた友達に相談してみたところ、結婚相談所は「セルフプロデュースができない男」が集まっているのだという。
セルフプロデュースができる男性はマッチングアプリに流れていく一方
結婚相談所に行く子は自分の良さをうまく引き出せないから、(失礼な言い方であることは重々承知で)
”掘り出し物 “があるのだと。
有名大学出てて育ちも良く落ち着いているのだけれどどこか自信がないような子たちがいる、
学生の頃は地味なグループにいてモテないけど、30超えてから“悪いところがない”からモテ始める子たち。

…いや何様だよ、、と思いつつもきっと理論は合っている。

社会人になって、周りで「俺の友達がマッ◯ンゼーに行っている」だの「学生の仲間が年商◯億の事業やっている」だの、やたら友達や生まれ育ちの自慢をする30代(に限定はしないが)男性をよく見る。

セルフプロデュースができない男はここにもいた。
自らを何者か定義できず、自分の立ち位置ではなく周りの環境を自分のステータスであるかのように豪語するような人たち。

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オードリー・タンが作った、「/(スラッシュ族)」という言葉。
ひとつの肩書きに捉われない個を表現する言葉。ひとつの属性ではない、複数の面を持つ個性が生きる来たる時代の象徴。

と同時に、自己に問うことになる。
自分は何者なのかと。
自分を表現する名詞や形容詞は何なのだろうかと。

正直何でもいい、と思う。必ずしもその分野にすごく詳しいとか、得意でなくても。ただ好き、なことでいい。
そして逆説的ではあるが、スラッシュ族であるということはひとつのカテゴリに捉われない、ということ。だからその好き、の掛け合わせが貴方を作ってそれが唯一無二の存在となる。

ただ焦って、何者かにならなきゃ。どこかに所属しなきゃ。しがみつかなきゃ。
そう思っているおじさんが1番、ダサいと思う。(おじさんだけではないが)

仕事で成功するためには、その分野で時に誰かと戦わないといけないし、お金を稼ぎたいならその方面のプロフェッショナルになる必要がある。
でも個として生きるために、何かに抜きん出る必要はない。
好きなこと、興味があること、ちょっと得意なこと。

何でもいいんだよ。無理して見つけようとしてもそれは背伸びしているだけ。

伸び悩んでる全てのおじさん達にそう声をかけてあげたい。

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